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[エッセイ]【‘‘手繰り寄せる’’】

手繰り寄せるという言葉は、読書や創作においても通じるものであり、手繰り寄せる対象物は様々な要素であって、要素の組み合わせによって初めて創造性というものが出来上がるものだと言えます。
本や映画にしろ、良い作品に出会えた瞬間というのは記憶の中から錆び付くこともなく、消えてしまわずに自分の脳がそれを瞬時に理解し、留まり続けるものだと私は思います。
どのようなかたちであれ、留まり続けることは、時に自分を救うこともあれば、苦しめることもあると感じます。
忘却というものは、活動領域においても非常に大切なことであり、忘却することで私たちは自分を磨きながら成長出来るものだと思います。
ふとしたことで、忘却されたと思っていたものが、無意識のうちに手繰り寄せられ、思い出として蘇ることが時々あったりします。
記憶や思い出、繋がりや別れ、どのような場合においても、最終的には手繰り寄せることで新しい価値へと転換されるものだと空遠の心持ちでいた。

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