【最近、読んだ本紹介】23年ver.
[PART:Ⅱ]前回の続きより↓
[文学・小説]
■一冊目
あらゆる人々の過去を新しく作り直すという特別な仕事をしている、フェリックス・ヴェントゥーラという男と彼の家に棲みついている語り手のヤモリによって物語が紡がれていく。
偽りの写真や書類などから新しい家系図と過去を作成するフェリックスのもとに身元不明の男が訪ねて来て、彼は大金を積みジョゼ・ブッフマンという名前で名前と過去を書き換えることになる。
過去を売るという主題から、記憶というものが結び付き、文学と政治的背景、戦争の悲惨さを浮かび上がらせるものの著者のアグアルーザが描く物語には独特なユーモアがあり、読者の私たちに何かを語りかけるものがあると本作から感じられました。
[ビジネス]
■二冊目
週末休みについて、自分の心と身体のメンテナンスをする‘‘セルフチューニング’’の方法や朝の‘‘余白時間’’の在り方はとても大切な考え方だということを本書から実感させられました。
今までの自分のルーティンを振り返ると、当日にやりたいことを詰め込んで過ごすことが多いこともあって体調を崩してしまうこともありましたが、週末朝活のススメを機会に改めて朝活から見直していこうと思いました。
休日を最高に活かす方法としての‘‘予定表の色分け’’、‘‘朝のカフェ活’’、‘‘色分けでのふせんワーク’’などは実践的でもあり、とても参考になりました。
週末朝活でより、自分に合った最高のルーティンを見つけたいなと感じました。
[文学・作家研究]
■三冊目
編集者として数多くの書籍を編集してきた著者自らの経験から培われた一級の批評眼によって、読者の私たちにとってのオススメの本が本書では詳しく、かつ分かりやすく紹介されています。
読書論という堅いタイトルではあるものの、読者と同じ立ち位置に立ってエッセイ風に読書の魅力を学べる一冊ともなっています。
世界各国の古典文学をはじめ、自伝文学や児童文学の面白そうな本なども書評されており、読み進めていく内に読書がより好きになる上、楽しむことが出来る新しい語り口としてのブックガイドでありました。
[言語]
■四冊目
翻訳家にとって、訳者の読書体験や翻訳にとりかかるまでのプロセスはとても興味深いものがあり、何度も原典を読み、どのようなニュアンスで日本語に変換するのか、そして自分が訳した表現を細部の一つ一つまでをみていくことなど、運命の言語を見つける特別なお仕事だということを本書から学びました。
作品世界に入り込み、原語を思考し、母語である読者である私たちの視線へと移すことは何度も作品を読み返す必要があるという作者の熱意は感動させられるものがありました。
同時に、翻訳家の方々による作品に対する愛情は翻訳することによって生まれる特別な感情だということも実感させられるものがありました。
■五冊目
情報や知識を収集する目的として、本書では思考の軸というものを手に入れることが考えられています。
情報にただ接することだけではなく、そこから物事を熟考することが求められるものがあり、その為に必要な力こそが読書や映画でもありますが、要約する力だということが考えられます。
要約することは、様々な情報媒体にある核心を理解することが最終的な到達目標でもあり、本書から得たノウハウはこれからも、ぜひ実践していきたいなと思いました。
[ジェンダー]
■六冊目
ジェンダーというものをテーマに本書では、恋愛や政治、メディアを通してあらゆる角度から作者が日頃から感じたこと、考えたことが面白く、かつジェンダーというものに対して捉え方がいまいちよく分からないと思っている方々に向けても、気軽に読めるジェンダー入門書としてはオススメの一冊でありました。
現代人の抱える悩みや社会や文化史、SNSの発展から今どきの問題意識について、これからの私たちがどう向き合っていくべきかといったことまで、色々な視点から考えるヒントも与えてくれる知恵も詰まった内容でもあると感じられました。
[あとがき]
前回の記事と同様、今回の本に関しても今年出版された本の中でも特に良かった本を厳選して紹介させて頂きました。
ジャンルは問わず、私が最近読んだ本の中でこの中から面白そうだなと思って頂き、実際に読んで頂けたらとても光栄なことでありますし嬉しい気持ちでいっぱいです。
読書好きにとって、本の内容を分かりやすく紹介することは難しいことの反面、楽しさの気持ちが私の中にはあります。
今回は、前回の続編ということで、前回読んで頂けた方々がたくさんいらっしゃったので次も書いてみようと思い記すことに決めました。
もしも、読んで頂けた方が前回と同様にたくさんいらっしゃれば、シリーズもの記事として次もこのメインテーマをもとに5~6冊の本を紹介したいなと考えていたりします。
本を読むことと、書くことは私にとって同じくらい好きなことのひとつでもあり、好きなことを同時に出来る本紹介はとても至福の時間でありました。
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