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再就職が決まりました

退職したのが昨年の6月末で、そのちょうど一年後の今年7月から別の職場で働く。

この1年間、本当に自由だった。30年生きてきて、ここまで自由だったことはなかったと思う。

大学時代も一人暮らしをしていたが、学費も生活費も両親に依存していたし、大学で学ぶことを自ら選択したわけでもなく行くのが当たり前だからという消極的な選択だったから、世間の常識にも縛られていた。

30歳での退職は、生まれて初めて、敷かれていたレールを自分の意志で飛び降りたビックチャレンジだった。周りからは強い反対を受けたけれど、自分で選び責任をとることで手に入れた日々に価値を感じた。

その後決して良いことばかりではなかったし、計画の甘さを突き付けられたことはもちろんだった。

会社員ではなくなり、自由業の計画も頓挫する中で、会社員に戻るのかという葛藤と闘い、その中で気づいたことがふたつあった。

1.人との繋がり

仕事があるというのは必然的に人との繋がりができる。

自由業で自分からつながりを引き寄せることが難しかった私にとって、既存事業に帰属するメリットがここにあることを見出した。

なによりも、人とのつながりを自分がここまで求めていたことに、これまでの自分では気づけなかっただろう。

何かを終わらすことで得られた気づきだった。自分は何を本当に大事にするか、ようやく自覚した。

2.雇用保険など社会保障のありがたさ

出産や育児を現実的に考える年齢になってみて、ようやく雇用保険の優遇措置に気づいた。育休中は6割の給与が支給されるわけで、介護休業中も然り。自由業だったら無給で出費がかさむばかり。想像するとその期間の収支格差は激しい。

また、様々な教育訓練が受けられることも、ハローワークに通うことで初めて知った。助成金のおかげで、能力開発も容易になる。

会社員は国から厚く優遇されることを身をもって知った。


ただしジレンマがないわけではない。

つながりは、見方を変えればしがらみとも言えるし、会社に属することで会社の期待に沿って自分の信念を曲げざるを得ないこともあるかもしれない。


それでも、会社員の良さも自由業の良さも体験した上で自分で選びとった道だから、責任がとれる。納得ができる。そんな思いで7月を迎える。

失敗が、あることの終わりを意味するなら、失敗することで始まることも多いのだと、過去の、そして未来の自分に伝えたい。

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