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鬱病の改善方法-3

〜観測者としての意識の持ち方・簡易版〜
11.住む漫画を意識する(エネルギーの重さの把握とコントロール)


どうにも生まれ持った性質というものがある。性格ではない、性質だ。胃腸が弱いとか右脳が優位だとか五感のいずれかが敏感であるとか鈍感であるとか、そういったもののこと。私が性質だとか特性だとかいう言葉に興味を持ったのは自身が自閉症スペクトラムであろうところからきている。特性というのは変わらない。性格は変わる。言動も行動も受け取り方も変わる。性質だとか特性は変わらないので、付き合っていくしかない。どう付き合っていくのかが肝心で、工夫さえすれば悩むことではない。でも工夫しなかったら大変なことにもなりうる。胃が弱いのに暴飲暴食したら大変なことになるが、気をつけながら生きていれば問題にはならないのだ。そこに意識を置いて生きるか生きないかで、人生そのものの質も変わる。なんなら死因も変わるし、かかる病気も変わる。

胃が弱いとかそういう身体的なもの以外にも、生まれ持った『陽』の気質だとか『陰』の気質というものもある。実はこれは、暗い印象だとか口数が少ないとかいうことで判断できるわけでもない。もう少し複雑で、それを表すのに『住んでいる漫画』という言葉を選ぶ。私にはこれが分かりやすい。私は子どものころ学校では口はきかなかったから、「根暗」などとクラスメートから言われたりしたが、口がきけないのには理由があり、それは根が暗かったわけではない。今の私が住む漫画はコミカルで、かといって全く影が落ちるわけでもない漫画だ。既存のもので言うなら、さくらももこさんの『コジコジ』が近いと思っている。影響を受けた漫画に『うる星やつら』や『ドクタースランプあられちゃん』もあるので、近しい世界観かもしれない。若年齢向けでコミカルであり、時々は真面目なエピソードもある。大人が読んでも面白い。そんな漫画の住人だ。

正直、住む漫画が違いすぎる人とは、シーンが交わらないことがある。なにやらロマンチックな世界観に生きている人がまさに酔いしれている時に、「え?それマジで言ってんの?ギャグ?」などと言って水を刺したこともある。いささか劇画タッチでシリアスな漫画の住人に対しては、怒られないように、目の前でふざけないようにもしている。めんどくさい。やはりギャグが通じる人が好きなのだが、世の中にはいろんな人がいて、そうそうギャグ人ばかりではない。一定数の真面目な怒ってくる人もいる。めんどくさい。でもふざけすぎるとギャグのわかる人であっても怒ることはあるので、ふざけすぎないことも大切だ。そんな風に、住んでいる漫画はどんなかな?と覗き見てから行動を選べば、トラブルは回避しやすい。同じような漫画の住人に会えるとやはり嬉しい。こちとらふざけているのである。

住む漫画によって、エネルギーの軽やかさが違うのは分かるだろうか。『ゴルゴ13』と『ドクタースランプあられちゃん』は重さが違う。人が殺される漫画とうんこ持って笑ってる漫画では、シリアスさが違う。同じ漫画内でもシリアスなシーンの時とコミカルなシーンの時があるが、そのようなシリアスさ(重い)とコミカルさ(軽い)の間では、コミュニケーションや空気のズレが生じる。どちらの空気が場を占めていくのか、それともただ分断されるのか、それとも違うまま同じ場に存在するのか。やっとここで鬱病という名をだすが、鬱病というシリアスなシーンにいる人に対して、どういう漫画の人がどういう場を作るのがいいのか。ちょっと想像してみてほしい。

私の正解は、コミカルな(エネルギー軽い)人が、違うまま同じ場に存在するのが良いと思っている。相手の重さを問題とせず、合わせて重くもせず、相手がどうあろうとも自身の軽やかさを崩さないでいる。それが鬱病の人と居れる人の条件だと思っている。普段コミカルであっても、引きずられてしまうことはある。引きづられるか引きづられないかはまた、コミカルさとは違う資質もある。普段そこまでコミカルでなくとも、シリアスなシーンで引きづられない資質を持っている漫画の人もいるだろう。ただ、『重い』人と『重い』人だと本当に重くなってしまうのは想像できると思う。どんどん無駄にシリアスさが増していって、なかった問題も新たに生み出され、どんどん事態が悪くなっていってしまう。嫌だな〜〜

自分自身がどんな漫画に住み、どのくらいのエネルギーの軽さであるか。またそのエネルギーが何によって軽くなったり重くなったりするのか。知っておいて損はないというか、得だらけである。徳にも繋がる。そして相手のエネルギーがどんな状態であるかみて、それに対して自分のエネルギーをどうするのか、あるいは立ち去るのか、遠隔で何か策を施すのか、判断するのが良いだろう。そして肉体が疲れていては、エネルギーは軽やかになりにくい。まずは肉体を整えるのが何よりも先行するのだ。自身の肉体を整えようという意識とエネルギーを持つところから始めよう。そして自らがそのようにエネルギーの軽さを把握し、コントロールできるようにしておこう。不機嫌を撒き散らすような人は、エネルギーを奪うから離れましょう。そんな人にならないようにコントロールしましょう。どうしても自身が不機嫌な時は、人から離れましょう。

『相手がどうあろうとも自身の軽やかさを崩さないでいる』

大切なことなのでもう一回↑

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