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言葉がもたらす人の印象

話す言葉が人に与える印象についてのお話です。私はPRとして多くの方にお会いします。インタビューをさせていただいたり、一緒にセミナーを開催するなど、さまざまなコミュニケーションを元にお仕事を進めています。
そこで私の失敗体験や、受け取った言葉で生まれた感情からの学びなど、経験を元に「言葉(会話)がもたらす印象」についてお話ししたいと思います。

言葉の残響

毎日いろいろな人と、いろんな場面、いろんな方法で言葉を交わします。
1日の終わりに”印象に残る言葉”ってありませんか?

あの人に言われたあの一言、嬉しかったな。
あの人、なんであんなこと言ったんだろう。

相手に言われた些細な言葉が、少し深いささくれのようになってしまった経験。私はあります。その日はその言葉に捕らわれ、夜のルーティンも上手く回せず、寝入りも悪く、むりやり布団をかぶって眠気を待ち、重たく嫌な感じで朝を迎えるものです。

年を重ねることに減りましたが、「なんでそんなこと言ったんだろう」と捕らわれる期間は長かった覚えがあります。多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。を何度も読みました。
でもこれって逆もしかりで、自分が意図せず言った言葉で誰かの体や頭を重くしてしまっていることがあるのです。

言い間違い

以前、商品を紹介してくださっている方に対して私は「経年劣化が楽しめる商品ですね」と言ってしまったことがあります。正しくは「経年変化」。
一緒にいた仲間が指摘してくれ、失礼しましたと訂正できたのですが、非常に申し訳ない気持ちで自分自身にささくれが残りました。
「無知は罪なり、知は空虚なり、英知持つもの英雄なり。」と言ったのは、古代ギリシャの哲学者ソクラテスです。言葉も、意味を理解せず使う場合つみになります。また人を傷つけるぶきにもなります。言葉の意味をしっかり理解し使うことは、当たり前のことですがとても大切なことなのです。

言い方

A、B、Cの3名で文化祭の準備をしていました。翌日の買い出しにCが参加できなくなりました。するとBがAに対して「Cがいなくて大丈夫?」といいました。
Aは「大丈夫」と答えながら(CがいないとBは不安なのだろうか?私だけじゃ頼りないのだろうか。)と少し、嫌な気持になりました。

会話は”受け取り側”の心情に依存する部分が大きく、自分の気持ちを上手に伝えるためには適切な言葉選びが重要です。相手の視点を尊重し、コミュニケーションや関係の構築において相手の立場を理解することが重要であるといえます。

この会話はなぜ相手を嫌な気持にさせるのでしょう。
ポイントは以下二つのネガティブ要素です。

①Cがいないと不安だよと置き換えられる言い方である
②Bに当事者としての責任意識が薄い印象である

この場合、どういう言い方がよかったのでしょうか。
「明日は二人で買い出し頑張ろうね」
シンプルで伝わりやすく、ポジティブで当事者である言い方ができているのではないでしょうか。

遣う単語や言い方、言い回しによって、言葉は違った意味を持ちます。
相手の顔が曇るなど、会話のキャッチボールに違和感を感じたら認識があっているか誤解を与えていないか、確認をすることも必要です。もちろん過度に心配するの良くないので注意が自分の発言に自信がない場合は確認のコミュニケーションも必要です。

まずは、1日の終わりに、自分が言った言葉や人に言われた言葉をぼんやり振り返る時間を持つのも、良いかもしれません。

言う順番

好きなものを最初に食べるか、最後に食べるか。そんな会話をしたことはありませんか?
これからお話するのは「結論を先に言うか、後に言うか」のお話です。

A氏 〇〇できますか?
B氏 △△ならできます!
A氏 できるのですね!よかった
B氏 でも✕✕なのでしないほうがいいです。

会話の結論は「できない」ですよね。

この展開でのA氏の思考を分解してみましょう。
△△ならできます。と聞いた時点でA氏はできると理解します。
しかし、そのあとにB氏は「結論できない」といっています。期待を持たせて落としている状態なのです。

A氏 〇〇できますか?
B氏 ✕✕はできません。△△なら似たことができます。
A氏 なるほど、であれば実施しないほうがよいですね。

この会話の場合、1回目の返事で結論と判断材料を渡せているため、A氏期待を持つことなく結果を判断できるのです。

「NO」という明確な結論がある場合は率直に「NO」を伝えることで相手の判断タイムや感情を奪いません

会話のテクニックで「イエスバット法」というのがあります。「イエスバット法」は反論したいけれど、相手の気分を害したくないときに有効的なものですが、報告など、相手が何かを判断材料として聞いている場合は思考の疎外になるので注意が必要です。でもでもだって現象と似た状態がおきます。「できないならはじめから言って」となってしまうのです。

「できますよ・・・でも」きっと会話の癖になっているので自分ではなかなか気が付きにくいものです。心当たりがある人はホウレンソウの際、揺るがない結論を先に言うことを意識してみるとよいです。

印象操作

いろんな例を書いてきました。

最終的な印象は相手が決めるものであり、相手にとってどのような意味を持つかは、自分自身ではコントロールできません。しかし、どのような印象を持ってもらいたいかはコントロールできるものです。

今まで自分が接してきた中で憧れとなる人物がいるのであれば、その人をまねてみるのがいいでしょう。その人はどんな言葉をどんな心配りでつかっていましたか?

逆に、こういう人になりたくないという人がいれば、その人がどんな言葉でどんな声色だったときに嫌な印象を受けたか、それをしないよう反面教師とするのがいいでしょう。

言葉の印象は、コミュニケーションや人間関係において非常に重要な要素です。特に、ビジネスの世界では、自分の言葉が相手にどのような印象を与えるかは重要です。もちろん日常生活においても非常に重要な要素です。自分の言葉が相手にどのような印象を与えるかを常に意識し、適切な言葉を選ぶように心がけましょう。

今回は主に、会話での言葉を中心に書きましたが、話し方、声色によっても印象は大きく左右します。そのお話はまたの機会に。

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