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明星大学文化会混声合唱部

この部活は、大学生になった私が「私って歌が好きだし、それでいいんだ!」と思えた場所でした。

もともと歌うことが好きだったのは、きっと母の影響だと思います。
母は毎日歌を歌いながら家事や育児をしていました。
だから自然と私も歌が好きになったのだと思います。

地声が低音の私。
実は小学生の時は歌が好きではありませんでした。

その理由は単純で、みんなと同じように地声を出して歌を歌うことができなかったからです。そして今もなお、私は地声の音域が狭くて「かえるの合唱」を歌うにも裏声が必要です。

地声で歌えなかった私は、いつも裏声で歌っていました。
当時はこれが合唱をしている人の声だなんて思っていませんでした。


小学校を卒業し、中学生になり、私は裏声で歌うことが心地よくてコーラス部に入ろうとしていました。
でも、母に猛反対、というよりも禁止されて已む無くバレーボール部へ入部。
案の定、私はバレー部を続けることができなくなり、2年生の頃に退部しました。

ようやく高校生の時にコーラス部へ入部。
地声が低いのでアルトパートを担当していましたが、やっぱりしっくりこない自分がいました。
だから「私は歌もあまり得意ではないのかも」と思うようになりました。


そういう経験を積んでいるからこそ、大学に入ったら部活なんて入りたくないって思っていました。
しかも、自宅から明星大学まで片道2.5時間。
小学校教員免許を取得するためにたくさんの授業を受けていたので、早く帰宅したい一心でしたw


そんな私が明星大学文化会混声合唱部に入部したのは、友だち(当時は知り合い程度の仲でした)からのスカウトでした。

その友だちは今でも「あの時、あづみを(合唱部に)誘ってよかったよ〜」と言ってくれます。
今でも私の大切な親友です。



合唱部に行くと、プロの先生(明星大学の音楽の先生)が待っていてくださいました。
私の声を聴いてくださり「こんな歌好きな人、よく見つけてきたね〜!」と友だちに言っていました。
その時、私は自分が歌が好きだということに気づくことができました。

そして・・・
やっぱり私も歌いたくなったので、当時入部を迷っていた教育研究部ではなく合唱部に入部することにしました。


私は、先輩にも後輩にも、そして何より同期の仲間に恵まれたなと思っています。

部活ってやっぱり人間関係が絡んできますし、伝統ある合唱部なのでOBOGのみなさんとのお付き合いもありました。

人間関係や組織の面倒臭さは正直ありましたが、やっぱり歌うことが楽しいし、何より「今ここ」にいたみんなと自由に歌えることが好きでした。



そんな学生時代を過ごした明星大学混声合唱部が、廃部の危機にあると先日お伺いしました。

最初、その言葉を聞いた時、私の中に生まれてきた感情は「感謝」でした。

これまで合唱部を支えてきてくださった後輩の皆さん、どうもありがとう

他のみなさんは「残念」という気持ちのようですが、私は感謝だけでした。それはきっと私が明星大学混声合唱部に入部したことに満足感があるからだろうと思います。


そして、合唱部の部員で良かったと思う出来事が起こりました。

そのちょうど数日前、私が担任している特別支援学級の音楽(1〜6年まで合同)の授業がありました。
その時、ちょうど音楽の先生がお休みだった上に、学校行事の関係で担任の人数が少ない、という悪条件が重なっていました。

そのため、ピアノが弾けない私が音楽の授業を引き受けることにしたのです。

私は自分自身が楽器なので、児童のみんなの前で歌いました。
すると、どの児童もみんな心穏やかに「きれいな声〜」とため息をついて感心していました。

聴覚過敏の児童も数名いるのですが、それでも私の歌声を聴いてくれました。


私が担任をしている学級は、知的障害のあるお子さんたちが通う学級。

そういうお子さんたちを感動させられる力を私は歌で発揮できるんだって思ったら、もう嬉しくてたまりませんでした。


そういえば、私が合唱部に入部した時、部員が宣伝していたことの一つに「混声合唱部は教職に強い」というものがありました。

今の私は、それにYesと即答できます。
先日、実体験してしまいましたから・・・。


ピアノが弾けなくても大丈夫!
自分が楽器になれば音楽はいつだって、どこだって楽しめる。


そんな環境に気づかせてくれた明星大学の混声合唱部。

今後は廃部になるのか、それとも存続する道が拓けるのか、今はまだ分からないそうです。


もし、これを読んでくださっているあなたが明星大学の学生さんだったり明星大学に興味がある方だったりするのであれば、是非私が所属していた明星大学文化会混声合唱部を気に留めてくださると有難いです。


私は以下の動画に協力させていただきました。


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おうち療育クリエイター あづみ
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