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【ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド】の100%達成
「ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド」は言わずと知れた2017年発売の日本ゲーム史に残るオープンワールドアクションゲームの金字塔だ。
自分は発売当時にWiiU版でプレイし、100時間を超えるプレイの中で、自由にどこにでも行けるオープンワールドの根源的な楽しさ、ゲーム世界における旅情感をひしひしと感じ夢中で遊んだ。
マップを旅する事で自発的に紡がれていくプレイヤー自身の物語が、多くは語られない断片的なストーリーを補完し、他では味わえない崇高なゲーム体験を味わえる傑作タイトルである。
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今年、2023年5月に発売された続編「ゼルダの伝説ティアーズオブキングダム」の発売を見据えて、2年程前からNintendo Switch版でブレスオブザワイルドを買い直し、数年ぶりの旅路をコツコツと楽しんでいた。
そして、新作発売直前に再度エンディングまでこぎつけ、万全の状態で最新作である「ゼルダの伝説ティアーズオブキングダム」に挑んだのである。ティアキンは約2ヶ月半、累計150時間程かけてクリアーしたのでまた別でレビューを書こうと思っているが、ティアキンクリアー後のゼル伝喪失感を埋める為にブレスオブザワイルドの旅に舞い戻った次第である。
任天堂のゲームにはトロフィーや実績というものが存在しない。しかし、この10年に1本出るかどうかの傑作ゲームをやり込んだ、しゃぶり尽くしたという証明、「克服の証」がゲーマーとしては是が非でも欲しかったのだ。
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そこで、ブレスオブザワイルドコンプリートの客観的指標であるマップ達成率を100%にする覚悟を決めた。達成率100%の条件は以下の4つである。
☆4神獣の解放(メインストーリー)
☆全120個の祠巡礼
☆全900匹のコログ集め
☆マップの全地名制覇
最大の難関は全900匹存在するコログ集め、コロコン(コログ集めコンプリート)である。
100時間以上かけて各地を探索し、エンディングを迎えた時点でのコログ収集率は160匹程度であり、いかにコロコンが絶望的な数字かわかる。
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我が家では自分以上にコアゲーマーである妻が、5年程前にWiiU版にて攻略情報なしコログ900匹を集め切っており、そのゲーマー根性には只々ひれ伏すしか無いのだが、自分には時間がない。
そもそも5月のティアキン発売以降、PSトロコン計画が完全に止まっておりトロコンハンターとしての危機が迫っている中、自力でコロコンをするとなると今年度のトロコンはいよいよ諦めなければいけなくなる。
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という事で、妻からは馬鹿にされつつも、攻略情報をふんだんに活用してコログ集めを軸にブレスオブザワイルドの再旅を始めた。
WiiU版も含めて2周クリアーしているブレスオブザワイルドだが、自分の感性のままに歩いていると、どうしても癖というか好みが出てしまって同じような所ばかり探索してしまっていたが、攻略情報を見つつ、京都市とほぼ同じ広さだというフィールドマップを隅々まで歩き回る事で今まで知らなかった祠、ミニチャレンジ、人物達に出会い、何より知らなかった景色を多く見る事が出来た。
これがコログ集めの真の意味なのかもしれない。
自分は以前、カメラと写真に関する仕事をしており、個人としても熱心な趣味としていた。ブレスオブザワイルドでは、朝日が本物のように眩しく、黄昏時には寂寥感が溢れ、今時のグラフィックと比べると大きく劣っているにも関わらず、写真欲高まる風景に溢れている。特に広大な自然と廃墟群の織りなす世界が個人的に刺さるツボなので歩き回るだけで本当に楽しかった。
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そんなこんなで再度の旅で、攻略情報をもとに効率よく回りながらもしっかりと旅情感を噛み締めつつ10日間前後でコログ900匹をコンプリート。その他、地名やミニチャレンジ、DLCコンテンツなど全ての要素を達成。
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こうして「ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド」の旅路を終えた。
やっぱりこのゲームは凄い。続編であるティアーズオブキングダムや、他機種の最新のハイクオリティなオープンワールドと比べても、ブレスオブザワイルドには唯一無二の空気感、大地の息吹を感じる。ストーリーラインに沿って引っ張られていくスタイルではなく、能動的に発見してくストーリーのあり方も相まって、一度没入すれば忘れられない世界になる。
多くの人にとってそうであるように自分にとっても「ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド」は記憶に残り続ける1本となった。
和製オープンワールドの金字塔は伊達ではない。
最高。
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