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愛の殿堂は相互の努力で

若い人は夫婦になる前にしっかり考えねばいかん。

なったあとは、どんなことがあっても両方が別れまい、両方が一緒におろうという決心でゆかなければならぬ。夫婦になって、どうにでもなれというふうな気持ちになりだすと面白くない。

また、はじめから理想の夫婦というものはあまりないものであるということを知っておらねばならぬ。特に今のような世の中ではそうである。   で、愛を培うということが大事である。

たとえ初めは、そう気が合わなかったというような夫婦でも、両方が合わすようにしてゆき、諒解し合うようにしてゆき、努力せねばいけない。   夫婦愛というようなものでも、このごろは婦人雑誌などでいろいろ取りあつかわれて、論議もされているようでありますが、十の夫婦があれば九つくらい、                                あるいは九つ半くらいまでは、はじめからしまいまで、ほんとうに理想的に仲よくいったというような、そういうものはないのであります。     恋愛でも、若いじぶんには顔がきれいだとか、情欲にかられたりして結婚するような場合もありますが、案外それはうまくゆかないものであります。

ほんとうの恋愛でなしにーーまた少々気分において差があっても、    愛がお互いの忍耐と努力とによって培われてゆきさえしたら、かならず金剛不壊の愛の殿堂が建つのである。

出口日出麿著、『信仰叢話』、愛の殿堂は相互の努力で

これまでのお示し



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