
【書評】人生を変えるサウナ術
Kindle Unlimitedで無料。
ここ数年、サウナにハマっているので迷わず飛びついた。
人はみな生まれながらに平等だが、サウナ以上に平等な場所はない。Saunaatasaarvoisempaapaikkaaeiole.──フィンランドの言い習わしより
いきなりの名言。
導入部分から心をガッと掴まれた。
『BLEACH』の単行本と同じ構成である。
1.ずっと間違えていた日本のサウナ
日本のサウナの歴史は1957年から始まったが「ロウリュ」をすることができない湿度も極端に低いドライなサウナが、一般的な日本のサウナとして定着してしまった。
(サウナ室内の温度が90~100℃近い)
本場のフィンランドではサウナの温度は 75 ~ 85 ℃程度とそんなに高くなく、ロウリュを行って湿度を高める。
そのため、カラカラのオーブントースターのようなサウナが巷に溢れかえり、本来の姿と異なる文化が継承されてしまった。
2.サウナの健康効果
良質な睡眠が得られる
ご飯が美味しくなる
免疫力が高まり、風邪を引きにくくなる
心臓病、アルツハイマーなどの健康リスクの低減
自律神経が鍛えられ、メンタルが安定する
デジタルデトックスとマインドフルネス効果
「ホントかよ」と突っ込みたくなるほど、健康効果があるらしい。
ちなみにサウナ発祥のフィンランドの平均寿命は
女性が84歳で、男性は79歳である。
3.肌の”あまみ”について
温めた体を水風呂でシャキッとさせ、水風呂から上がると、肌がまだらに赤くなることがある。僕らサウナーはこの現象を「あまみ」と呼んでいる(もともとは富山県の方言がその由来となっているそうだ)。
最近この「あまみ」という現象について加藤医師に訊いてみたところ、これは医学用語的には「動静脈吻合」という現象である
まだら模様が浮かぶため、一見アレルギー症状のように見えるのだが、良いサウナ浴ができている証拠らしい。
4.サウナの入り方
水風呂が冷たく感じるときは水から両手を出すこと
足の先や手の指先は、体の中で一番冷たさを敏感に感じる場所であり、指先では実際の水温よりも冷たく感じてしまう水風呂は16.5℃くらいがベスト(著者主観)
サウナ4:水風呂1:外気浴5くらいの割合がベスト(著者主観)
サウナ後はレモンサワーが1番美味しい(著者主観)
水風呂で指先を出すテクニックは知らなかったので、今度から試してみたい。
著者の主観的な意見は割と同意できる部分が多くて良かった。
5.海外のサウナの常識
人口が550万人のフィンランドには約300万個のサウナがあり、車よりサウナの方が多く、国民の2人に1人はサウナを持っている
フィンランドではサウナハットを被っている人はほとんどいない
スモークサウナは最高
ドイツのサウナでは「汗を床に垂らしてはいけない」
完全裸の混浴で、9割以上の人がサウナハットを被っているエストニアでは9割以上の人がヴィヒタを持っている
ネイティブ・アメリカンの人々もサウナに入る
スウェット・ロッジと呼ばれ、名前の通り汗をかくための小屋で、中央ではストーブによって石が焚かれている。
他のサウナと異なるのは、宗教的な要素で、スウェット・ロッジに入るということは、母の子宮の中に一度戻り、新しく生まれ変わるという意味を持っている。
スモークサウナのためにフィンランドへ行く人もいるらしい。
日本では「フィンランドヴィレッジ」のみで体験することができる。
6.その他
上記は個人的にサウナ店をレビューしたもの。
愛知県に生まれて良かったのは、サウナ店が豊富なことだと思う。
あとは、日本の水が豊富なことに感謝。