社員インタビューが「いい感じ」に書けるようになる、5つのヒントをまとめてみました。
「社員インタビューを書いているけど、この方法が正しいかわからない……」「もっと社員や会社の魅力が候補者に伝わる良いコンテンツにしたい!」
そんな思いを持っている方に向けて、採用に寄与するための社員インタビューの書き方をテーマに5つのヒントをまとめてみました。
「いい感じ」というのは、記事の方向性に迷わず、わかりやすいアウトプットができる、みたいなイメージを持ってもらうと良さそうです。
ヒント1 . 【前準備】要件を整理する
いきなりインタビュー!ではなく、はじめに要件を整理をするのがオススメです。
具体的には「①ターゲットを決める」「②目的を整理する」「③記事のゴールを決める」ことです。
これらを事前に整理することにより記事の道標になるのです。
(決めずにエイヤーで 書き始めて、「なんでこの記事書いてるんだっけ……?」と路頭に迷うの、あるあるだと思っています……)
下記からは、3点をより掘り下げて説明してみます。
【①ターゲットを決める】
「誰に」読んでほしいのかの整理です。採用であれば、具体的な候補者のペルソナが浮かんでいると良いと思います。
この部分は正しく捉えていくことが大切なので、必要に応じて採用や面談を担当するメンバーに協力いただき、集めていくことがオススメです。
面接に出ている人にヒアリングする場合、面接で「どんなことを聞かれるか」も合わせて聞けると良いです。よくある質問を記事内でカバーすることで、面談のお話の濃度が上がることも期待できます🔥
【②目的を整理する】
記事の目的、すなわち「これは何を訴求するための記事なのか」ということです。
上記の例は具体的に書いてみましたが、目的がぱっと言語化できずに迷った時は「カテゴリ」で整理しても良いと思います。
例えば、「メンバー」「組織」「事業・サービス」「カルチャー」の側面など。自社をどんな切り口で、魅力的に訴求していくをかを整理します。
【③記事のゴールを決める】
ゴールを決める=「読了後、どうなってい欲しいか?」を想像することです。
ゴールを考えるコツは、実際に読んだ人の「状態(もしくは、次のアクション)」をイメージしてみること。これが記事を書くうえでの北極星になるので、とても大事だな〜と思っています。
これらの要件は、1枚のドキュメントにまとめておくのもオススメです。必要に応じてインタビューを受ける社員にも共有します。
インタビューの時間は限られていることも多いので、これを事前に知ってもらうことにより、的確な回答を得られる確率がぐんと高くなると感じています。
記事を執筆書き終わったあとには、チェックリストとしても活用してます。「ターゲットを意識して記事を書けたか?」「この目的とゴールを達成できている記事かな?」と振り返ることで、筋の通った記事をつくることができるのです……!🎯
ヒント2 . 【前準備】ヒアリングシートを渡す
私はインタビューを受ける社員の皆さんに向けて、インタビュー日の2週間前ぐらいに「事前ヒアリングシート」をお渡ししています。
「ヒアリングシート」の内容はこんな感じ。
💡 事前に書いてもらう2つの理由
ひとつは、記事を書く自分自身のため。事前にインタビューを受けてくれる人についてインプットをすることで「このエピソード深く聞けるといいな〜」という準備ができるので、インタビュー時間がぎゅぎゅっと濃厚なものになります。
ふたつめは、インタビュイーの方のために。経営陣の方はインタビューやお話に慣れてるということもあると思いますが、社員の方によっては「実はインタビューがはじめてで、ちょっと不安……」という方もいますよね。
そんな中、1時間のなかで「あれも!これも!」と質問が飛んでくると、パッと答えが出ず悩んでしまったり、うまく話せないということもあると思うのです……。
また、事前ヒアリングシートをお渡しすることで、当日までに一度自分のお仕事について振り返ってもらい、キャリアや仕事の棚卸しになるといいな〜という意図もあります。
自身で振り返るなかで「こんなことが話せそうかも」を事前に気づいていただくことで、当日の会話がより熱くなると感じています🔥
なお、先ほどの例は「過去・現在・未来軸」で整理ができるシートです。記事の目的やゴールに応じて、プロジェクト単位や事業に沿ったものなど、用途に合わせたヒアリングシートをつくるのもオススメです!
ヒント3 . 【当日】「パンチライン」を見つける
これは原稿化にあたり、私がインタビュー中に超意識している「パンチライン」を見つけることです👊
「パンチラインってなんやねん」という話ですが、「決め台詞」みたいなイメージをもってもらうと良いかもしれません。テレビ番組なら太字ででっかいテロップが付くイメージ……!
私は具体的に何をしているかと言うと(ちょっと感覚的な話になってしまうのですが……)話を聞いてる最中、自分が聞き手として純粋に「ハッ」としたり、「それすごい面白い!」「候補者だったら、そのエピーソド聞けたらぐっとくるな……!」という部分を、メモに残してして太字にしています。
もしインタビュー時間で気付けなかった場合は、文字起こしの時でもOK。大切なのは、気づいた時、即座に"しるし"を付けておくこと。
なぜ即座が良いのか。それは、文字に起こしてからだと全ての文字が平坦になってしまう気がするんですよね……。
この「パンチライン(気持ちがこもっているワード)」はインタビュイーの方の肉声に宿るもの、声色のサーモグラフィーが赤くなる部分だと思っています。それを、感じたその時にしっかりと記録しておくことで、原稿執筆・編集の際に「あの時、◯◯さん熱く語っていたなあ」と思い出せるトリガーになるので、地味だけど、とても大事なことだな〜とインタビュー中に意識をしています。
ヒント4 . 【当日】できるだけ「具体」を聞いてみる
当日のインタビューで意識すること2つ目です。具体とは「固有名詞」や「定量的な情報」のことです。
固有名詞であれば、チームメンバーやプロジェクトの名前。定量は、時間や人数など具体的な数字のことです。もちろん、売上や利用者数など会社によって、オープンNGなデータもあると思いますので、そこは注意しつつ、オープンにできることは具体的にしていくのがオススメです。
なぜなら、読み手の会社や業務に関する解像度がぐんと上がるから。抽象的な話が多いと「それって他社でも言えるなあ」と魅力や特徴が見えづらくなることも。具体的であるほど、その会社"ならでは"の情報を届けることができて、そこで働く自分をイメージして(「自分ゴト」として捉えて)もらえると感じています。
コツとしては、ヒント②で記載してもらったヒアリングシートを読み込んでいく段階で「ここもっと解像度上げたいな〜」と思う点を事前にピックアップしておくことです🔖
ヒント5 .【困ったら】メンバーを巻き込んでみる
「タイトル案いくつか作ったけどどれが良いかな?」
「記事の内容の方向性、これで合ってるかな?」
など、ちょっとでも迷ったら、メンバーを巻き込んでみるのがオススメです!
具体的には、困ったことについてslackでアンケートをとってみるという方法です。
これは元・noteディレクターのみずのさんが主催する「note勉強会」でアドバイスいただいて、やってみてすごく良かった〜と毎度感じているんですよね……!
迷ってひとりでウンウン悩むより、周りの方の素直な意見を取り入れることができる。
実際、タイトル案を4つぐらいつくって、どれが良いと思いますか〜と声をかけると、自分は「A案が良い気がするんだよな…😏」と思っても、圧倒的にB案に票が集まることが多いんですよね〜笑
(実際、タイトルをアンケートで決めたnoteはいつもよりぐんと読まれる感じがしています……!)
なので、迷った時はまわりに「ちょっとこれどう思いますか〜」を気軽に聞いてみるのは、とってもオススメです。
最後に
いま、無事書き終えて「や、やっとまとまった……!」と息切れしています😂
「いい感じ」にするためのヒントをまとめてみて、改めて感じたのは、自分が「限られた時間をいかに有意義なものにするか」ということに意識が向いているということでした。
それは協力してくれる皆さんとのインタビュー時間はもちろん、実際の面接、すなわち候補者の皆さんとのコミュニケーションについてもです。
なにより、熱量がぎゅぎゅっと詰まった時間から生み出された記事は魅力的だし、その魅力的な記事を読んで面接に来てくれて、会話の種になれば、良い採用にも繋がるのではないか、と考えています。
今回、このnoteに書いたヒントが、少しでも誰かの助けやアイデアに繋がって、素敵で「いい感じ」の記事が増えるといいな〜〜〜!と思います。
皆さんが見つけた「ヒント」があれば、ぜひ教えてくれると嬉しいです💡