見出し画像

必要な人にこそ届けたい

最近『毒』という言葉を意識する人が増えている。死に至るほどではないが、それらを摂取するうちに身体を蝕んでいく。食品添加物、人工甘味料、農薬など身体によくないとわかっていても『微量の毒』だから問題ないと思い込み、知らないうちに体内に蓄積されていく。

著者によると、こうした『微量の毒』が蓄積して「慢性炎症」を引き起こし、謎の不調や老化の原因、さらには病気の引き金になるとされている。

「4日で若返る『毒出し』のトリセツ」では、ハーブ(薬草)の力を借りてファスティングすることにより、老化の原因を根本から簡単に取り除く方法が具体的に紹介されている。

ハーブとファスティングの組み合わせは、ギリシャの医学の祖ヒポクラテスからローマ医学のガレノスに継承され、連綿と続いてきた王道の医術であるという。
その後も植物の力を借りてさまざまな研究がなされ、現代に至っているが、この本の著者によると、毒出しに使われるハーブ(薬草)が臓器ごとに違うという。
腸ファスティングから始め、肝臓、腎臓、脳血管、血液、膵臓のファスティングに、どんなハーブ(薬草)が使われるのかも楽しみの一つである。植物の特性、それぞれの効能を把握し、それらをどのように組み合わせていくのかを熟知した「植物力研究者」としての著者の視点で、体系的にまとめられた一冊をぜひ後世の人たちに残して欲しいと思う。

現代は「薬はリスク」と意識する必要があるのではないかと思う。著者は毎朝YouTubeなどで健康に関する情報を、一般の人にもわかりやすく解説している。
最近ではマイコプラズマ肺炎など長引く咳に悩まされる人が多く、薬に頼らない「天然の咳止め薬」のレシピは多くの人に役立ったのではないかと思う。
地域によっては薬局などで薬不足も懸念されているため、各々が免疫力アップのためにできることを共有する場の必要性が出てくるであろう。
コロナ禍における医療に対する信頼を、今後取り戻せるかどうかは疑問である。

今こそ、古くから伝わる自然療法、民間療法などの幅広い知識の見直しをする必要があると思う。

私はこの本が出版される前に、自身の体調不良などもあっていろいろ調べていたのでハーブファスティングに出合うことができたが、未だに自分が置かれた状況に気づいていない人もいる。
コロナ禍の影響のためか、呼吸器系の不調の人だけでなく、重症のアトピー性皮膚炎、帯状疱疹の他に、腰痛、膝痛など足が痛いと言う人も多い。中には「もう一度、歩けるようになりたい…」と走り書きを送ってくれた友人もいた。そんな人たちに絶望ではなく希望を持って欲しいと願った。

X(旧twitter)によると、海外では血栓症などの危険性が数多く報告されていたので、著者には一日も早く目に見える形として「本」を出して欲しいと思っていた。
今年になってようやく出版された時は「やっと必要としている人に本を送れる…」とホッとしたのが本音であった。
出版された本に、解毒によいとされる松葉やヨモギなどの野草粉末茶を添えて送った。喜んでくれる人もいたが、大変そう…と言う人もいた。
その人自身が今は必要としていないのかもしれない。ハーブファスティングの必要性を感じた時に動いてくれることを期待したい。
その時の手引き書となってくれるのがこの本の役目かもしれない。一家に一冊、備えて欲しい一冊である。
『微量の毒』を知らないうちに摂取し続けている人たち、すでにガマガエル化してしまった人たちなど、本当に必要としている人たちに届くように、対象者をしぼったダイジェスト版も出されることを期待している。

いいなと思ったら応援しよう!