【詩作品】リサ

名前を呼ぶことが少しずつ減っていく
当たり前を重ねて
ふとした瞬間に「ねえ」と呼びかける
少し寂しくなる

息をするように手をつないで眠る
空気のような存在
ふとした瞬間に「ねえ」と呼びかけられる
少し寂しくなる

低い声で名前を呼んでほしい
特別なことだから名前を呼んでほしい
毎日でも名前を呼んでほしい
特別を感じたい

眠る前の静寂の中で
「リサ」と呼ぶ低い声
一瞬の空気の振動
胸の奥がきゅんと鳴る

あなたの声で名前を呼んでほしい
ありふれた生活の中の奇跡
あなたの声で名前を呼んでほしい
日常に溶け込んだ感動

「リサ」
「リサ」
そのふたつの音だけで私は空も飛べる
幸せが見える

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あとがき

名前を呼ぶこと。
それは、幸せ。

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あずき
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