【詩集作品】ふれること #幸せをテーマに書いてみよう
■遠距離恋愛
改札越しの「ひさしぶり」の言葉
夢の時間につなぐ手が
離れないようにぎゅっと握る
手のひらは紅葉に似ている
夢はいつかは覚めるもの
夢の時間の終わり告げる針
手と手の隙間に風が吹き込んで
冷める感覚を切なさと呼ぶ
改札越しの「またね」の言葉
夢の時間につないだ手
寂しさに少し泣いている
涙は見せずに笑顔で
離れた瞬間にすぐ恋しくなる
そんな切なさを抱えている
同じ気持ちを抱えている
ふたりがいることを幸せと呼ぶ
■ふたりでいるから
君の頬に触れてぬくもりを感じたい
私の頬に触れてぬくもりを感じてほしい
伝えあうものは温度だけでなく
複雑に絡み合う感情
手のひらを伝わる瞬間を幸せと呼ぶ
■夢の中で出会えるよう
同じベッドに並んで身を寄せて眠ろう
ふたりの体温に包まれて夢を見る
離れないようにつないだ手
ぬくもり伝わり愛が伝わる
触れた瞬間に優しくなれる
そんな気持ちを幸せと呼ぶ
■星に手が届くとき
遠く見えていた星を追って
全力で駆けた日々
近づくたびに嬉しくなった
遠くなるたびに悔しくなった
折れそうな心を鼓舞しながら
最後まで書き続けた
一冊の本に触れたとき
こみ上げる気持ちを幸せと呼ぶ
■小さな手
小さなふたつの手を空へ伸ばす
声にならない声を上げながら
空に浮かんだ希望をつかむ
僕は大きな手に触れた
時が流れたとしても
この感動は忘れないよ
もし君がいつか未来に迷って
悩んだとしても大丈夫
無数に広がる
未来は選べる
気持ちが向かう方へ行こう
君と共に歩けることを幸せと呼ぶ
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あとがき
あきらとさんの企画参加作品です。
そういえば、参加表明を忘れていました。残念。
#幸せをテーマに書いてみよう をやります!【with 小冊子化企画】|あきらと @sutoramu #note
幸せの形はすべての人に共通ではありません。
なので、詩集という形でさまざまな幸せを書いてみました。
恋人と感じる幸せ、自分でつかむ幸せ、家族といる幸せ。
それぞれにそれぞれの幸せの形があります。
私はこうして書いていることが幸せかな。