黒い計画のススメ
息子は巣立ち、夫は定年して家にずっといて、同居の義母は認知症が始まり、15年近く続けていたアルバイトの様な仕事も昨今の社会事情から風前の灯、多分今年度で職を失うだろう。
割と呑気な私ではあるが、流石に閉塞感が漂い始め、ちょっと人生が詰んできたのではないだろうかと感じている。ここらで、失踪して新しい人生をやり直したりなど、映画の主人公みたいなことを妄想したりもするけど、なかなかそこまではできない。
ここからは、結婚されている男性は、怖いので読まない方がいいと思います。
流石に本当に失踪する予定は無いし、夫が嫌いな訳ではない。まあ仲良しな方かもしれない。お金持ちではないが経済的に困窮している訳でもない。ないのだけど、まあ色々と不満はあり(多分夫側にもある)、でも家族は共同生活である以上色々と譲歩しながら過ごしている。ここが嫌だ!我慢出来ない!と言い出すと、キリがないので、それはやり過ごす。時々、やり過ごせなくてぶちぎれる。でも、ブチギレても疲れるだけでなので、最近対策として始めたのが、ほとんどの事をスルーしておき、黒い計画を妄想すること。これが割と楽しい。
離婚して一人で暮らすとしたら、あるいは夫の死後、今の家でなく新しい土地で暮らすとしたら、と妄想して、具体的にプランを練る。自分名義のお金で買える範囲の物件、中古マンションをネットで探して、全国どこでもいいので、楽しそうな場所に住む妄想をする。そして、その町でどの様に暮らそうか。ちょこっと登れる山があったらいいな、お魚や野菜が美味しいところがいいな。温泉があったり、水が美味しかったらいいな。息子達がたまに訪ねてくるかもしれない。おしゃれな洋服とかはいらないけど、図書館が充実していて欲しい。などと色々妄想してみる。お金に余裕はないので、日々の暮らしにかかるお金を想定したり、国民健康保険料その他も、なるべく具体的に想定してみたりする。意外と地方自治体によって差があるらしいし、公共設備が整っているのはどこだろうなどとググってみたりする。人生の最終段階でかかるお金はいくらぐらいなんだろうか。とかリアルに調べ始めると、いろいろシビアな現実も見えてきたりして、まあ、今のままでいいか。と思い直してみたり。割とリアルに考えるのは故郷に帰る案。これは妄想を超えて、夫が先に死んだら実行可能な計画でもある。
先程から、夫の死後、と連発していて我ながら怖いんだけど、現在全くピンピンしており、だからこその妄想です。そして、夫と私は13歳年齢差があり、男女の平均寿命から想定すると私が夫の死後結構生きるだろうということで、お父さんが死んだらどうのこうのという話は、我が家では今のところタブーでは無いことをここに言い訳しておきます。
本当は、ちゃんと夫婦の今後を二人で話しあうのが正解なんだろうけど、そんなこと真顔で理性的に話しあえる夫婦っているんだろうか?いや、いるとは思うんだけど、うちの夫はなんだかんだマトモな事言わないではぐらかし、それで私がまたキレるというパターンになりそうだ。なので、私が長生きして、残りの人生を謳歌するという設定で妄想する。
黒い計画、意外とオススメです。わっはっは!