SwitchとPS5は現状相手にする仮想敵から違うという話

どうも、あずきです。

今日は最近話題のPS5について少し話をしていければなと思います。

ことの発端はPS5が値上げするというニュースが流れた途端に「PS5買うならゲーミングPCかえよ笑」という有識者ぶった人間がたくさん溢れたわけですが自分から言わせてもらえらば「なんもわかってないなぁ・・」という感想です。

ゲハ戦争と言われたぐらいかつての任天堂とソニーは激しいシェア争いを繰り広げて、それぞれのユーザーの一部が過度な対立煽り等をしてきたせいで今やそこら辺に下手に触れるのはNGレベルの話になっています。

で、これを言うと「?」って顔をされるのですが改めて明文化しておきます。

現状のNintendo SwitchとPS5のそれぞれの仮想敵はもはや互いではなく別のところにあると!

それを書き記しておこうと思います。

Nintendo Switchの仮想敵は無印iPadである

まずは得意の任天堂から論じますが、Nintendo Switchの仮想敵は間違いなく無印iPadです。

日本国内の一般ユーザー向け市場と言うごく狭い範囲においては声のでかいYouTuberたちに押される形でほぼ取り上げられることのない影の薄い存在になりがちな無印iPadですが、間違いなくiPadの普及型モデルとしては一定の地位を築いており学校や法人向けの大量納品等にはまず選択肢になるであろうモデルです。

そして何より大きいのは「現状のiPadのラインナップの中で最も廉価なので、子どもに買い与える選択肢として真っ先に検討するモデル」と言うことです。

米国価格で比較してみるとよくわかるのですが・・・

無印iPad $349-
有機ELモデル $349.99
通常モデル $299.99
Lite $199.99

と言う価格設定になっています。日本は円安が進んでいる割にずっと日本国内価格は抑え込んでいるのでSwitchは割安になっています。

「海外市場ではバチバチに無印iPadを意識している」と言うことがお分かりいただけるのではないでしょうか。

「Switchはゲームしかできないが、iPadはゲームもできる万能端末です。」

Appleはゲームアプリ市場はもとより、最近サブスクのApple Arcade(おそらく単体で契約している人ほぼ0人説を別に提唱したい)などで本格的なゲームアプリにもそこそこ力を入れています。そのため実はAppleのサポートページの中で「ワイヤレスのゲームコントローラーが使えるか」と言うヘルプの中の記載に気になる点がありまして

Xbox や PlayStation のワイヤレスコントローラ、その他の Bluetooth 対応のゲームコントローラを iPhone、iPad、Apple TV、Mac、または Apple Vision Pro に接続する方法をご案内します。

https://support.apple.com/ja-jp/111099

おまけにPS4のDual ShockやPS5のDual Sence、X BOXのコントローラーに関しては個別のヘルプページまで用意されているにもかかわらずNintendo SwitchのJoy-Conやプロコンには一才触れていないんですよね。ちなみにProコンもJoy-Conも繋ぐことはできます(実証済み)。

明らかにライバルとして意識していて、個別の案内を出していないのではないかと思います。(Nintendoが自社のコントローラーをPC含めた他社デバイスのコントロール用に推奨していないと言うのも関係はしてます。)

少し脱線しましたが、繰り返しますが今やNintendo Switchの相手はPS5ではなく無印iPadだと考えることができ互いに意識していると言えます。

PS5の仮想敵は当然ゲーミングPCではあるが重要な使命がある

PS5はネットの有識者(ぶってる人たち含む)たちがこぞって「ゲーミングPC(およびX BOX)がライバルだ」と言うことに異論はないと思いますが、PS5と言うゲーム専用のコンソールが存在することはハイグレードゲーム市場において重要な意味があります。

それは「本体にソフトを入れたら何も考えることなくそのゲームが快適に遊べることを保証する端末である」と言うことです。

「あれ?iPadは万能端末だって言ってたけどゲーミングPCはその観点で論じないの?」という話ですが、PCがiPad以上の万能機であるのは論を待たないと思います。

ただ、iPadのアプリはある程度性能の制約範囲が決まっているのに対して、PCゲームに関しては「性能上限が理論上無制限」であり、その最適化や設定をユーザーに委ねる形をとっているので万能機だからと言って安易な比較ができないという大きな落とし穴があります。

その昔小学生だった私(XP初期)は初めてPCを買ってもらってハンゲームやメイプルストーリー、Cafestaなどで黒歴史を量産しておりました。そして、当時CMでやっていた「ポトリス」と言うゲームを意気揚々とDLしてやろうとしましたが、メイプルですら動きが怪しい家電量販店の量産機程度の内蔵GPUパソコンでまともに動くわけはなく、よくわからずにプレイできずにストレスを抱えた覚えがあります。そこからスペックやCPUとか言うものを勉強した記憶がありますね。

一般ゲーマーの大半は自分がよくやるゲームでも「高品質」と「処理優先」設定みたいな項目を見ることすらないし、見たとしても「違いとかよくわかんにゃい」ってスルーする人が大半だと思います。そんな人たちが「ストレスを覚えずに快適にゲームをする環境を保証する」のがコンソールゲーム機の役目です。

ハイグレードゲーム市場においてPS5やX BOXなどのコンソールゲーム機が存在するのは、プレイ体験の保証のためにソフトウエア開発メーカーに打ち込む1種の楔であり、マイルストーンでもあるわけです。

やっぱりPCゲームというのは「開発者が求めればどこまでも高性能を求めたり、どこまでもやることを盛れてしまう」というのがあります。そうすると「最適化」をはじめとした、一般ユーザーに向けた手間をおざなりにしかねないという懸念があります。この「俺らが作るゲームについて来れる奴らだけ性能盛ったPCで挑んでこい。そうじゃない奴らは低設定も用意してやるからそっちでやれ。」という態度では普通のユーザーはまずついてきませんし訴求力もないです。

そんな中でX BOXやPS5が示す性能というのは「今後数年間ゲームの一般市場の最先端はこれを基準に作ればいい。」という目安になるからです。例えるなら競泳とか陸上である「参加標準記録」ってやつです。

つまりハイエンドゲーム機市場をバランスとって成立させるためにPS5もX BOXも必要なのです。じゃないとタガが外れてマニア向けの高品質だが激重かつクソ高いタイトルみたいなものが変に普及してしまう恐れもあります。ただそれでは大抵のソフトメーカーは採算取れずに辞めてしまいますしゲームソフト開発のリスクが上がりすぎます。

そういう視点でコンソールゲーム機というのはPCゲームのライバルでもあるしソフト開発者にとっては必要悪だと思います。

さらにX BOXはそれに加えて、全てのゲームをサブスクにぶっ込んでしまってWindowsPCという世界で最もユーザーの多いプラットフォームに標準搭載するというウルトラCに出たわけです。この話はまた別なので機会があれば・・・

まとめ「マジでゲハ煽りやゲーミングPC煽りしてる人間はセンスない」

そういう意味で本当に正直にいうとNintendoとソニー間のゲハ煽りをいつまでもしている人間はゲーム市場の見方が1周どころか何周も遅れてると思いますし、ゲーミングPCの是非みたいなものを論じてるのもセンスないと思います。

PCは万能機故に知識が必要なので、ゲームを遊ぶのに必要な事前知識が多すぎます。ゲームを遊びたい人間の大半はそんな事前知識を調べてる暇があるなら8万出してでもPS5を買いたいっていうのが本音でしょう。安く済ませたいならX BOX series Sを買うでしょう。

他方でNintendo Switchは魅力的なIPを持ってして万能機であるiPadに立ち向かっています。CMで宣伝するよりもハリウッドで超面白い映画作って興味を持ってもらうといずれそれが遊べるからという理由で能動的にSwitchを選ぶキッカケになるという戦略ですね。

同じゲーム機を作っているメーカーでもここまでみている景色や役目も違ってきています。全部必要であり、ゲームという娯楽を作る仲間なのです。

それを無視していつまでも一ユーザーがギャーギャー騒ぐのは烏滸がましいとは思いませんか?

そんなことを思っています。

異論反論あればコメントまで

おまけ「Nintendo Switchの後継機の価格設定」について

先ほどiPadとSwtichの比較をしましたが、Switch後継機の価格設定にも響いてくると思っていて米国価格 $349と設定してある無印iPadを超える価格は設定しづらいんじゃないかと思っています。

ついつい日本だけの事情で物事を見てしまいますがゲーム機の市場で圧倒的に大きいのは米国です。その市場でいくらSwitchの後継機で高性能を望まれているからと行ってライバルである無印iPadを大幅に超える価格は無理な気がしています。

そもそも無印iPadだって内部のチップはA14と言うiPhone12の中身なので3世代前の技術になります。つまり「CPUの性能はそこそこで、それをフルに生かすような内部ソフトの作り方をする」と言う点はAppleも任天堂も似たようなものづくりをしています。
Switchも発売時点の2年前である2015年リリースのSoC(TegraX1)をベースに作っているので、性能的には2022年前後にリリースされたSoCをベースに作ってくるのではないでしょうか。

となると私的には米国価格の話で言えばSwitch後継機の価格設定はS349にして、現状のSwitchの3モデルは有機ELモデルは廃盤、通常モデルとLiteは値下げして対応になると思います。

日本市場は58,800円(iPad無印の日本価格)といきたいところですが、おそらく性能的に近しいものになるであろうX BOX series Sが日本価格44,578円(米国価格300ドル)なので、税込49,800円ぐらいに抑えてきそうな予感はします。その上で日本市場向けはLiteのみ残すような気がします。

それかウルトラCとしては、「有機ELモデルの後継機とLiteの後継機を同時に出した上で価格を米国$349と$299に、日本国内価格を58,800円と42,800円にしてくるのではないかと思います。」

よく考えたら「Switchの後継機」と言っているだけで「Lite系列を出さない」なんて一言も言ってないですからね。まぁ可能性は低いですが・・・・

これが当たったらビックリします。
だって、両方買わないといけなくなるから(誰もそんなこと強制してない)・・・・

おまけのおまけ

任天堂ミュージアム・・・当選しました!!!

11月に当選したので12月頭ぐらいにレポ記事投稿予定です。

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