10年の時を経て完結!帰ってきた名探偵ピカチュウ!【クリアレビュー】
どうも、あずきです。久々にゲームのレビューを書きたくなった(というか最近Xで語ることが多くなったので長文まとめて見たくなった)ので、名探偵ピカチュウのクリアレビューでもつらつらと書き連ねていこうかなと思います。
どんなゲーム?
簡単に言えば「推理アクションゲーム」で、街を歩いて冒険し、気になるところを探してヒントを集め、最後に犯人に証拠と推理を叩きつける。とこどろどころにQTEがミニゲームとして存在するゲームです。
どんな人におすすめ
・前作3DS版「名探偵ピカチュウ」を購入して楽しんだ人
・とにかく可愛いおじさんピカチュウを愛でていたい人(CV山寺宏一)
・王道ストーリーものを見たい人
どんな人にはおすすめできない
・本格的な推理アクションを期待している人
・ストーリーに意外性を求めている人
・ゲームをしたい人(正直ゲーム性はほぼなし)
あずきの感想は・・・?(まずはネタバレなし)
正直なところ自分は「ピカチュウ」が題材じゃなきゃ手を出さないタイプのゲームです。ムービー見せられるよりゲームをやりたいのでアクション要素が少なめだとダレる。推理も簡単なので、鉄はなんちゃらという感じで熱が冷めないうちにさっさとクリアしたというのが本音です。(前作はクリア前に熱が冷めた結果数年単位で放置して、本作の発売に合わせてクリアしました。)
お子様向けの推理アドベンチャー入門編としてはいいのではないでしょうか。劇中の事件も盗難や人探しが中心でほとんどの登場人物は劇中で死んでいませんし、グロい描写もありません。脱出ゲームとかに自分が向いているかどうかをこれをやりながら考えるのもアリではないでしょうか。
ストーリーは登場人物控えめでガッツリ王道なため意外性もありませんでした。正直黒幕は序盤のうちにほぼ絞られるのでストーリーの焦点は彼らをどう詰めるかと言った感じでしたね。変な飛び道具なしに上手にまとまっているという印象でした。
このゲームの9割を占めるのがおっさんピカチュウの可愛さです。本作から山寺宏一さんにCVが変更になりましたが違和感なく溶け込んでいたと思います。ティムも成長に伴う変更でしたが前作より成長した感がとてもあって良かったと思います。
ただ、新品7000円で買いたいか?と聞かれると正直微妙なラインですね・・・。これは次の項目で解説します。
名探偵ピカチュウ・・高くね?(理由の考察)
現在名探偵ピカチュウは中古やAmazonの特典なし版が現在約3000円ほどで取引されています。
正直これぐらいの値段が適正価格っちゃー適性価格だと思ってしまう自分もいます。理由としてはやはりクリアまで10時間(ムービー飛ばすと8時間)という一本道のメインシナリオの薄さとやり込み要素のなさですね。(前作にあったピカチュウサインを見る機能などがオミットされている。1番の不満点はここ)サブシナリオもありますが、正直水増し感が否めません。
なのになぜこんなに高くなってしまったかと考えるとこの名探偵ピカチュウ・・・かなり難産のゲームなんですよね。前提として通常のゲーム開発は3年ほどのスパンで行われるということを頭に入れておいてください。
まず名探偵ピカチュウの初出は今から10年前の2013年、石原 恒和氏のプロフェッショナルにまで遡ります。この時にはすでに探偵ものという形は決まっておりある程度開発が進んでいそうな雰囲気でした。
しかし、その後音沙汰は何もなくそんなこともみんな忘れて3年が経った2016年2月に「名探偵ピカチュウ 〜新コンビ誕生〜」というDL専用ソフトが3DSで配信されます。(当時1500円)
このソフトはのちに発売される完成版の1章〜3章までを抜き出した形となっており記憶喪失の探偵帽を被ったピカチュウと主人公ティムとの出会いと3DS版の元凶の薬品である「R」の存在が明確になっていくまでを描いた有料体験版みたいな内容でした。
普通に面白くていつ完結するんやろなぁという気持ちで待つこと2年。2018年1月に「名探偵ピカチュウ」という名で完成版が世に送り出されましたが、2018年といえばもうNintendo Switchが発売されており、3DSは世代交代期を迎えておりあまり話題になることはありませんでした。当時の私はシノビリフレやスプラトゥーン2を楽しんでおり、Amiboとセットで購入したもののあまりやる気はありませんでした。しかも完全版とは言え謎は残ったままで続編も示唆する形で終わってはいましたが、よくある推理ものの伏線でもあったため、このまま消えるかと思った矢先・・・
2019年5月「名探偵ピカチュウ」の映画版が公開され、大ヒットを飛ばします。映画版の話はあまり深掘りするつもりはないのでここまでにしますが、ここまでの時系列をまとめても・・・
2013年・・初出(しかもストーリーは大枠固まり開発は順調そうだった)
↓3年
2016年・・新コンビ誕生(この時点で3DSは末期)
↓2年
2018年・・完結編発売(しかも末期どころか世代交代期)
正直、通常のゲーム開発期間と照らし合わせると異様に長いのと途中で有料体験版を配信したのは異質としか言いようがありません。
株ポケはポケモン本編を3年で作れる会社です。クリーチャーズがメインだったとしてもこの開発期間は若干不自然なんですよね・・・。だから何かがボトルネックになって難産になったタイトルとしか言いようがありません。
その後、Switch版である本作が発売されるまでにさらに5年の月日が経過したということになります。※映画の大ヒットを受けて開発開始されたのであれば3年ほどだけど、3DS版の直後から開発していたのであれば5年かかってる。
本編で言うなら2016年のサンムーン→2019年のソードシールド→2022年のスカバイと3世代(示唆された時点で言うならX・Yからの4世代)進んでいることを考えると如何に完結編が世に出るまでが長かったソフトかと言うのがよくわかっていただけると思います。
その分が価格に転嫁されているのかなと思いました。もし通常の3年スパンぐらいで出せていたら本編派生ソフトとしてカタチケも必要ない、GCやWiiのタイトルのリマスター群ぐらいの価格に抑えられたのではないかと思います。(約4500円前後)
さて、長々考察してきましたけどそろそろネタバレ有の感想語ってもいいですかね?(ここからが本編みたいなものですがゴリゴリネタバレしていくので、プレイ済みの方のみ閲覧推奨です。)noteの仕様上、上に目次を持ってくると全てバレてしまうので目次もあえて下に乗っけました。目次の下からはゴリゴリネタバレ始まります。それでもいいと言う方のみお進みください。
ネタバレあり感想(※閲覧注意
本当にいいですね・・?
後悔しませんね?(しつこい)
ストーリー王道で良かった!でも、なんでだよ!!!山寺ピカチュウと大谷ピカチュウの夢の共演!!!!!!これを今の時点でネタバレなしで言えないのがほんまに辛い!!!!!公式さんいつ解禁していいですか?笑
正直筆者赤緑世代で朝は山ちゃんのおはスタを見て登校し、ミュウツーの逆襲で大泣きした世代なので、今回のストーリーも配役も全てがワイ得なんですよ!!!!!
なのに!!大谷ピカチュウが出ることは公式HPでは伏せられているので言えないんですよ!!これをネタバレすると本編の意外性がほぼなくなってしまうのが惜しい!!正直ここまでの分はこれが言いたいから書いてきた前振りでもある!!
ハリーとピカチュウの出会いとハリーの事故の真相も途中で描かれ、その際にきちんと大谷ピカチュウの演技力を見せつけられます。(サトピカでもキャプピカでもない別個体という演技がわかりやすい。)
ミュウツーの力でハリーの意識と融合したピカチュウは、半分人間として生きていたということになります。つまりティムは探していたお父さんと今までずっと冒険をしていたということになりますね。ただ、これ映画版と全く同じ展開なのでそこに意外性は感じませんでした。(というか知ってた速報)
ただ、最終章でハリーが記憶を取り戻した影響でピカチュウ本人の意識が消えかかっているという事実を知らされ事件の真相とハリーの本当の肉体を取り戻すため、今まで力を借りてきたポケモンたちの力をもう一度借りて敵アジトへ突入するというシナリオは最高でした。(登場シーンは完全にアベンジャーズ)
ラストシーンでは、山寺ピカチュウと大谷ピカチュウが融合したかのように「ピカピカピカピカピカーー!!」と最後の力を振り絞ります。その場面がワイにとっては熱すぎた。泣きながら「多分これ力使い果たすやつーー!!ピカチュウ!あかん死ぬううううううう!!!」と思いながら見てました。
案の定というか爆発する施設に取り残されるピカチュウとハリーの肉体。(多分あいついるから大丈夫)と思いながらも感情の昂りを抑えるのが難しかったです。泣いてたから笑
という感じでここまで語りたいので皆さん名探偵ピカチュウを買いましょう。(違
キャラごとの雑感(公式HP紹介順+α)
ティム
成長したなぁ・・・ほんまにお父さん見つかって良かったね。3DS版の高校生の時は巻き込まれ感が強かったけど、一人の人間として成長して立派に名探偵として成長していく姿はとても良かったです。
ピカチュウ(??)
お父さん本人であることは薄々わかっていたけど何故3DS版最後で一旦記憶が封印されていたのかという周りなどはわかりやすかったが流石に5050だから蘇生を待つっていうのは展開強引すぎやしませんでした?という感想。本作でも相棒として父として様々な面からサポートをしてくれるコミカルな相棒でした。
レイチェル
圧倒的ヒロイン力。彼女のお母さんが作中唯一の事件による死者として描かれているため結構な引きのあるキャラクターになっていました。最後は娘の純粋な願いが父を動かしたという描写も王道を往く展開だったので良かったです。
ハワード
まぁ敵側なのは最初からわかってたさ。。。ヒロインの父親が主人公と戦うみたいな展開は好きな人も多いしね。ただ、黒幕なのか騙されてるのかは最終章まで判断つきませんでしたね。彼もある意味悲しい被害者みたいなものですしね。道を踏み外してしまった悲しいキャラです。
アイリーン
名探偵の奥さんとしての自分の立場をわかって心配しつつも適切な助言を与えてくれた姿が良かったです。もっと掘り下げても良かったかな。
ソフィア
作中唯一と言っていいほど残された謎「なぜ彼女もピカチュウの言葉がわかったのか」まぁシンプルに血が繋がってたからでしょうね。言い出せなかったのかタイミングを逃していたのか。妹ももうちょっと絡んでくれると嬉しかったな。
ミュウツー
前作の事件の原因であり、ハリーの命の恩人、そして最初から最後まで人間に利用されててある意味かわいそうなポケモン。圧倒的力で全てを解決していく脳筋ポケモンでもある。
バトラー
金のために正義を捨てた男・・と言ったところだが本編が駆け足すぎてイマイチ感情移入がしきれなかったキャラ。正直ピカチュウ捕獲シナリオの悪役のために作られた感が否めない。
マーロック
「自分をポケモンと融合させたい変態」としか言えないんだよなぁ。黒幕にしては正直典型的な小物すぎる・・・。ストーリーがもうちょっと重視されるゲームならぶっちゃけこいつが黒幕っていうのが判明した瞬間に冷める。これならハワードが黒幕の方がまだお話は壮大にできたと思うんだけどね。
パブロ&ルンパッパ
店が相変わらず繁盛しているようで良かったです。あと、ルンパッパお前いつの間に副店長まで・・・出世したなー笑
前作続投組①ホリデイ警部
前作に引き続き、中間管理職的な立ち位置で大きな巨悪にはなかなか苦戦するが主人公のよき理解者として立ち回ってくれたと思います。警察シナリオ以降影が薄いのが残念。
前作続投組②ブラッド
「性格が嫌味っぽい覚醒していない毛利小五郎」でお馴染みことブラッドさん。本作でもそのおじゃまぶりは健在だったがピカチュウ逮捕シナリオでは今までのをゼロに戻すぐらいの活躍を見せる。自分はわかってたよ。君は悪ではなくてお邪魔虫なだけだってことは。
前作続投組③エミリア
エミリアさん・・・テレビ以外でも会いたかったよ。。。。立派にGNNのニュースキャスターに成長して現場よりかはキャスター業務につくようになってしまったのかな・・・それはそれで残念。
前作続投組④キース
まぁ今回はほぼモブでしたが笑 出てきた瞬間「出たわね。」となりましたね。ある意味前作プレイヤー向けのファンサでしょうか。
ただ、ここまで書いてきて不自然なのはマイク所長とアマンダさんも出てきて欲しかった。。。二人とも会話で存在は示唆されてはいたけど結局は出てこないまま終わってしまったので寂しい限りです。
と、ネタバレありもガッツリ書いてきましたが結論は前作ファンなら確実に楽しめるゲームで、そんなにゲームが得意でない人にも向いてるゲームだと思いました。
最後にアップデート要望
できれば無料アプデで前作にあったピカチュウサインの一覧を復活させてはいただけませんか・・・?
あとは、作中の会話で示唆だけされている事件などもDLCで配信してもらえればと思います。新シナリオができなくても3DS版のシナリオをSwitch用にリマスターしてもらえると嬉しいです。(ヨクバリス)