彼岸過迄の率直な感想
私の心に一番重く響いたのは、286p(新潮文庫)の本当の母子よりもよりも仲の良い継母と継子なのであるからの下り。
偉大なる夏目漱石先生は、幼少期から実親と離れて別親の所に納まったり実親へと返ったり(ここに大いなる疑問を抱くが)なさったらしいが、夏目漱石先生にしか書けない作品であろう。と思った
私が偏屈なのであることが露見したのはこの作品によってだった。
私「夏目漱石さんの英語教師だった時間がもったいない」
前に、こんなこと言ったことがあったがその問いは、自分の思っていないことを相手を確かめるように言った言葉だった。
スタッフ「その時代があったからこそ、かけた作品もあったと思いますよ」
といいうようなことを言っていたが、その質問が私は恥ずかしくなった。
私は自分で知らぬままに偏屈であったのだ。だからこそ他の人を観察してわかった気になったり、観察していること自体に疑問に思わなかったのである。