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足関節専門医から学んだ画像の話

お久しぶりです。
サボるのはダメですね、自分を律しないといけません。
久しぶりの更新で大変申し訳ありませんが、お付き合いください。

本日は足関節専門医の先生から学んだ画像所見についての話をまとめていきたいと思います。

まず、レントゲン所見からです。

単純レントゲン画像(基本)

ドクターがレントゲンの撮影を指示する際には、足関節であれば基本的に2R(2方向)の指示が出ます。

条件の内容は、『正面』と『側面』の撮影です。(基本的に非荷重位で撮影します。)

①『正面像』撮影(AーP撮影といったりもします)
距腿関節前面から撮影を行います。一番のポイントは距腿関節の関節面の状態の評価をすることです。
特に、成長期のお子さんだと距腿関節の軟骨面の変化(=離断性骨軟骨炎、距骨軟骨損傷などの疾患)は見逃せない所見となってきます。
また、変形性足関節症では、Gradeが進行するにつれて距腿関節の裂隙(スペース)が狭くなっていくため、裂隙の変化に注目することも重要です。

また、専門医の先生は、この正面像を『荷重位』で撮影することもあります。足関節は荷重関節ですから、問診で荷重時痛があり、かつ症状によって活動性が低くなっているケースや、年齢が高い方は、OA変化顕著になっていることがが予想されるため、荷重位での関節アライメントの評価をすることを重要視されていました。
また、OAの状態によって、治療方針のどのようなものにするかも検討をしていきます。(もちろん、身体所見も重要ですが、画像所見と身体所見を加味して、相対的な治療で良いのか、絶対的治療=即手術なのかを検討していく。)

術式の選択に関しては、また別の記事を書いていこうと思うので後日にしたいと思います。

②『側面像』撮影
側面像の撮影は、文字通り横からの撮影です。
基本的には、正面像同様に距腿関節の形状や関節裂隙のスペース状態を確認していきます。
ただし、側面像では、脛骨の前縁の骨棘や、距骨外側突起(三角骨)の有無に着目して、レントゲン画像をチェックすることが重要になってきます。
また、OAが進んだり、手術をした後に距骨下関節付近の症状を訴える患者さんもいたりするため、私は距骨下関節の形状にも目を向けるようにしています。

足関節で有名な聖マリアンナ医科大学の先生方が、MRIを用いて変形性足関節症の患者さんと、健常者の方の距骨下関節の軟骨の状態を比較した研究があります、結果としては『有意な厚みの差はなかった』とのことですが、いろいろな知見があり、足関節は本当に奥が深いですね。
https://doi.org/10.17264/stmarieng.12.113

以上、久しぶりでしたが、足関節のレントゲン画像についてでした。

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