【モダホラ3】モダン:リビングエンド①
まえがき
名古屋でモダンをプレイしているAzuと申します。
最近noteを始めたので何か書きたいなと思い、自分の考えをまとめることも兼ねてよく使用しているリビエンの紹介記事を書くことにしました。
いちプレイヤーの視点から書いておりますのでズレているところが多々あると思います。ご意見・ご質問・コメントなどあればぜひX(@Azu561370497069)に連絡をいただければと思います!
リビエンは機械兵団の進軍あたりから使用していますが、現在のメタゲーム・モダホラ3後の環境に絞って書いていきます。使用する際や対面する際の参考になればと思います。
基本的なところから書いていきます。文章を書き慣れていないため読みにくいかもしれませんがどうかお付き合いください。
リビングエンドというデッキ
その名の通り死せる生(Living End)をキーカードとするデッキです。
基本的な動き
基本的に下の動きを取ります。
複数の大型生物をサイクリングで墓地に落とす
断片無き工作員or献身的な嘆願を唱える
続唱で2マナ以下がめくれるまでデッキを追放
構成上死せる生が必ずめくれるので唱える
墓地から出た大型生物でビートダウンして勝つ
デッキに8枚入っている続唱呪文をサイクリングで探すことができるため高い再現性があります。悲嘆・緻密・否定の力などの強力な呪文でサポートしつつこの動きを通すことを目指します。
特に悲嘆ピッチの前方確認との組み合わせが強力で、死せる生によって帰ってきた悲嘆による追い打ちハンデスまですることができます。
死せる生がとにかく強力なカードであり且つ最速3ターン目に唱えることができるためあっさりと勝負が決まることもありますが、勝ち手段を死せる生に大きく依存しておりこれを妨害されて何もできずに試合が終わってしまうことも珍しくありません。
ゲームの焦点が死せる生をどうやって通すか・どうやって妨害するかに集中しやすく、わかりやすいゲーム展開になりやすいのがこのデッキの特徴です。
デッキの流派
いくつかの流派がありますが現在は後述の[バント型]が人気のようです。(そもそもリビエンに人気が無いですが…。)
それぞれ説明していきます。
[バント型]:黒マナソースを沈んだ廃墟1枚だけにするか完全に切っている流派です。悲嘆のハードキャストができない代わりに安定して緻密・否定の力キャストができ、マナベースにも余裕があるため土地の枠に朦朧への没入を入れることができます。朦朧への没入はリビエンを悩ませる置物排除に一躍買う優秀カードでありながら土地でもありピッチコストでもあります。これのおかげで徴用のピッチキャストが安定するためサイドボードの選択肢も広がります。この流派の弱点としては黒マナソースが極端に少ないため悲嘆や意思切るものをハードキャストする選択が取れない試合が大半であることです。
[沼入り4C型]:カザド=ドゥームのトロールと沼絡みの2色土地を採用して悲嘆のハードキャストをできるようにした流派です。その他黒い呪文もキャストできるようになる上にカザド=ドゥームのトロールのスタッツが優秀で死せる生が決まったあとのキルターンも早いです。しかし前述の通り青や緑のダブルシンボルのカードが少し使いづらくなります。そして気前のよいエントを削ることになるためサイドボードの忍耐や活性の力のピッチキャストが少し使いにくくなります。
[昂揚型]:献身的な嘆願の代わりに血編み髪の匪賊を使った型です。血編み髪の匪賊を3/1のクリーチャーとして使用して場を繋ぐことができ、強力なサイクリング生物であるオリファントも採用可能、サイドカードに死亡/退場・鋳塊かじりを採用することもできます。血編み髪の匪賊が2マナであるため5マナまで伸ばせば否定の力を構えながら死せる生を唱えることも可能です。しかし昂揚達成が安定しないという弱点があります。
[敵の徴用型]:献身的嘆願の代わりに敵の徴用を採用して相手のターンに仕掛けることができるようにした型です。敵の徴用でリビエンにとって致命的な置物を排除できることに加えて、敵の徴用を相手のターンに唱えて否定の力ピッチキャストでサポートしたり相手のエンドフェイズに敵の徴用から死せる生をキャスト→自分のターンに続唱から死せる生キャストに繋げたりと妨害しきるのが難しい動きをすることが可能です。スゥルタイカラーで組まれるためマナベースが安定しておりデッキの全てのカードを安定してハードキャストすることもできます。しかし敵の徴用の4マナが見た目以上に重く、さらに死せる生を安定して手札に準備することが難しく、対戦相手が土地しかコントロールしておらず呪文も唱えない場合には仕掛けることができないなど敵の徴用が安定して唱えられないという弱点があります。
[力線ドラコ型]:ギルドパクトの力線とドラコの末裔を入れた型です(!!)。力線→ドラコの展開ができるとボロスエネルギー・マルドゥエネルギーなどのフェアデッキを蹂躙することができます。死せる生と力線ドラコが全く別軸のコンボであるためサイドボードから対策しにくいことも強みです。とはいえせっかくドラコの末裔を出しても死せる生を唱えると死んでしまうという構造的な問題がある上、力線ドラコパッケージを入れるためにサイクリング生物を削る必要がありどうしても死せる生コンボの強さを落とすことになり本来有利であるデッキに勝ちにくくなるということが起きてしまいます。
前述の通り、現在は[バント型]が主流です。他の流派は現在ではあまりプレイされていないというか、そもそも試験的にプレイされていた一過性のものであり淘汰されていったのかなと思っています。
[沼入り4C型]は暴力的突発禁止前に主流になっていた時期がありました。これは続唱がメタられすぎて死せる生が通らず、悲嘆や意思切る者をハードキャストして死せる生が通せる状態を作るまでの場を繋ぐために選ばれていたのだと思います。当時流行っていた赤黒想起は線が細いデッキでありハードキャスト戦でごまかせるレベルでした。
現在は悲嘆をハードキャストしたとしてもモダホラ3のパワーカードとはとても戦えるレベルではなく、そもそも続唱のガードが下がっているため死せる生が全く通らない環境ではありません。そのため死せる生を通すことに集中した[バント型]が選ばれているのだと思います。
サンプルレシピ
自分が現在使用しているレシピです、[バント型]で組んでいます。安定したマナベースで最短で死せる生にもっていくことができ、緻密・否定の力をハードキャストしてリソース削り合戦もできるため使いやすいです。サイドボードはメタに合わせてまだ調整できるかなと思ってます。
有利なデッキ・不利なデッキ
アーキタイプをいくつかピックアップして有利・不利の印象を書いていきます。
しかしながらリビエンの性質上たった1枚のカードで機能停止することもあるため同じアーキタイプを相手していても構成・サイドボードの差で有利不利が大きく変わることがあります。そのためあまり参考にならないかもしれません。
有利:アグロ
死せる生が通ると展開された生物を全て流した上で大量展開ができるため、リビエンにとってアグロデッキは戦いやすいデッキだと思います。
例えばボロスエネルギー・ドメインズー・果敢・エルドラージアグロなどは本格的に殴り出す前に死せる生でクリーチャーを全滅させられるためリビエンにとって有利に戦うことができます。
有利:非クリーチャーコンボ
死せる生自体が再現性の高い高速コンボデッキでありながら、悲嘆・緻密・否定の力で相手を妨害できるためコンボのスピード勝負が得意です。さらにコンボデッキは基本的にコンボを通すためのパーツがデッキの大半を占めるためサイドボードからリビエンの対策を入れるとコンボの安定性が下がります。そのため十分な対策カードを入れられないことが多々あります。これも相まってコンボデッキを得意としています。
例えば不屈の独創力・ロータスコンボ・ベルチャーなどはこちらの妨害がささりやすく速度でも五分以上のため有利に戦うことができます。ルビーストームは速すぎて間に合わないこともありますが有利寄りだと思っています。
有利:クロックパーミ・撹乱的アグロ
相手の生物に殴りきられる前に死せる生を通せるかという勝負になります。このアーキタイプはクロック用生物が入っている分ハンデス・打ち消しが少なめで結果的に死せる生が通るケースが多いです。例えばカウンターモンキー・ディミーアマークタイド・グリクシスシャドウなど。ただしダウスィーの虚空歩きがメインに取られていると勝ちにくくなります。また、後述しますがマーフォークは別格で超苦手としており、マルドゥサクリファイスもやや苦手としています。
有利:コントロール
コントロールデッキはゆったりとした動きであるためこちらが急に死ぬ心配が無く悲嘆や否定の力などを十分ハンドに揃えてから仕掛ければよいため戦いやすいと思っています。例えば黒単ネクロやジェスカイエネルギーなどは一つの指輪などマストカウンターを通さないようにしながら準備して戦えばよいため戦いやすいです。
不利:墓地コンボ
死せる生を打った時に相手が墓地に落とした生物も釣り上げてしまうため苦手としています。例えばエスパー御霊とのマッチでは死せる生キャストのスタックでグリセルブランドやアトラクサを墓地に落とされると急に負けます。リビエンとしてはサイドから墓地対策を盛り込まざるをえず、さらに相手の妨害も越える必要があるため窮屈な戦いになるのも厳しさに拍車をかけています。
不利:クリーチャーコンボ
複数種のクリーチャーを戦場に並べるとスタートするコンボデッキは苦手としています。例えばナドゥ・ヨーグモス・サムワイズフードなど。対戦相手のコンボ妨害のために悲嘆でクリーチャーを落としても死せる生を唱えると帰ってきてしまうのでコンボ妨害が難しいです。しかも召喚の調べなどのサーチ呪文が入っているケースが大半で、致命的なサイドカードを着地させてしまいやすいのも苦手としている理由です。リビエン側は基本的に相手のコンボが揃う前にスピード勝負をしかけるしかありませんが、そうすると墓地が不十分なまま死せる生を唱えることになり勝ちきれないといったことが起きます。このあと墓地を溜め直して再度死せる生を使おうとすると初回の死せる生で対戦相手の墓地に落ちたクリーチャーや戦闘で墓地に落ちたクリーチャーが返ってくるため返しのターンでコンボスタートされてしまうケースも多々あります。
なぜかリビエンがナドゥに有利という説がありますが全くそんなことはありませんので安心してください。
不利:サクリ台入りデッキ
死せる生に対応してクリーチャーを全サクリすることで盤面を失わずに死せる生をやりすごすことができるため苦手としています。例えばマルドゥサクリファイス・鱗親和・ヨーグモス・マーフォークがこれに該当します。特にマーフォークはヴォーデイリアの呪詛抑えがリビエンに対して圧倒的クリティカルに刺さる性能をしており超苦手としています。
不利:トロン
一つの指輪・カーン等のマストカウンターをすべて妨害しきるのが難しく、さらに死せる生が通っても全ては塵などの全体除去で対処されてしまいます。モダホラ3で追加されたコジレックの命令に墓地追放モードが入っているのも厳しいです。特に青トロンは死せる生を通すことがそもそも難しく、通っても対処されやすいという超厳しいデッキです。
サイドボーディング
リビエンというデッキの性質上1枚のカードで機能停止してしまうため相手の対策カードの対策がとても大事です。サイドインされるであろうカードとその対策を書いていきます。
書いていくとキリが無いのでHOTなものに絞っています。あとで追記するかもしれません。
サイドインされるカード
・記憶への放逐
青いデッキのサイドにだいたい入ってます。続唱が100%止まります。悲嘆で落とすしかないのですが悲嘆のハンデス誘発も止めれてしまいます(!)。
返し手としては3テフェリーが有効という説がありますが真偽不明のため現在調査中です。
・ドラニスの判事
最近少し減ってきましたがルビーストーム対策で白いデッキに入っているこいつが劇的に刺さります。先手2Tに唱えられると緻密で戻しても3Tにまた唱えられるため緻密が意味を成しません。悲嘆で落とすか朦朧への没入・厚かましい借り手でバウンスするのが主な対処方。
使う際は殴る時に緻密瞬速ブロックで落とされないように注意しましょう。
・忍耐
緑のデッキのサイドにだいたい入ってます。普通に出てくる分には緻密すればいいんですが召喚の調べから出てくると返せないので嫌だなって思います。
使う側はリビエン側に緻密があると読んだら「リビエン側の終了ステップにハードキャスト」することで緻密をケアすることができます。
現在のメタゲームの立ち位置
現在のメタゲームでリビングエンドは良い立ち位置とは言えないと思います。(なので大人しくトロンを使ってます)
上述の通りナドゥは厳しく、マルドゥサクリファイスに対してもライフを詰められやすいため有利ではないと思っています。トロンやエスパー御霊も厳しい。
ボロスエネルギー・ジェスカイエネルギー・ルビーストーム・黒単ネクロには戦うことができますが大会上位はナドゥ・マルドゥとなりやすいと思っておりやはり厳しい立ち位置だと思っています。
リビエンというデッキは構成が概ね決まっているため環境に合わせたカスタマイズの余地があまりないです。そのため環境がリビエンに合ってきた時、つまり続唱・墓地対策が緩んでいる時に使用するデッキだと思っています。
まとめ
まとめるとトップメタのナドゥに勝てないので今はリビエンの時期じゃないと思ってます。禁止や新セットの影響で環境が変わった時に使用を考えたいですね。
おわりです。
死せる生を止める方法とその対処・カード個別解説などまだまだ書きたいことがありますが、ひとまずこのあたりで締めたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。