文字の成り立ち

 「むしる」って、漢字で書いた時の酷さがあまりにも酷すぎない?
 「毟る」だよ…「毟る」。
 むしるのは毛とは限らないのに…なんでこんな漢字になった…?
 それともやっぱり、古より伝わる「むしると言えば!?」「毛!!」みたいなコール&レスポンスがあるのだろうか。
 この漢字が生まれるまでには、多くの人々が毛をむしりまくる状況が積み重なっていて、そのうち「毛って、むしると少なくなるよね」みたいな共通認識が生まれ、誰かがそれを「毟」の一文字で可視化して、ワアアアア!みたいに満場一致で盛り上がったんだろうか。
 この一文字に決めた人は、ドヤ顔したんだろうなあ。などと思いを馳せるのだった(ほかに考えることはないのか)。

 いつも思うんだけど、ことわざとか慣用句みたいなものって、要するに昔の「あるあるネタ」だよな、って。
 そんでめっちゃ流行ったんだろうなあ、って思う。
 一世を風靡するどころか、何世にもわたって残り続ける超ロングセラーの流行語大賞、大ヒットネタなんだろうな。
 発表当時、「あるある~!」「うまいこと言う~!」みたいに世間に爆発的に広まって、その中でも残り続けるスーパーワードなんだなと。

 こういうことに延々と思いをはせているとき、すごくニヤニヤしているらしく、だけど周りにこのニヤニヤを共有できる相手が少なくて、単に気持ち悪い人に成り果てている可能性は否めない。

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