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日付にこだわる理由~今日はなんの日




毎朝五分のアートニュース冒頭、今日はなんの日

 みなさん、誕生日って覚えてますか。とあらためて聞くのは、これまで自分の誕生日に関心のないかたにであったことがあるからなんです。人の興味はいろいろですよね。では自分の誕生日は覚えてると、って方には続いてもうひとつ、身近な人の誕生日は覚えてますか。

 なんてね、あづまっくすは、誕生日、に興味をもっています。おなじようになくなった日、忌日、にも。

 そもそも興味を持ったのは、思い返せば小学生の頃購読していた新聞の、自分の生まれた日の新聞を印刷してもらえるサービスで、誕生日の新聞をもらったのがきっかけだったんじゃないかなと思います。見出しでインパクトあったのは『人口一億突破』当時はよくわかっておらず、自分が一億人目?!とか思っちゃいましたが。

 ときを経て大学時代、はじめて親元を離れ、いろんな人にいっぺんに会う、世界がぶわっとひろがったときでした。さっそくサークルにはいったら、部室にあった理化学辞典を片手に、著名な物理学者らの誕生日をずっと調べている人がいて、いまになっておもえば、自分の将来を重ねるように自分と誕生日の学者を探していたのかもしれません。その先輩の誕生日話を聞いているうちに元来のデータベース魂に火がついて、大学生になって初めてもらった大学の手帳に、身近な人の誕生日や学者の誕生日、好きなアイドルの誕生日なんかをメモっていくことになります。

 まだインターネットはおろか、パソコン通信もそれほどない時代、こういったアーカイブは重宝され、サークル内ではちょっとした話題になりました。うれしくなって、テレビ番組の『今日はなんの日』なんかもメモっていきながら、膨大な量になった手帳は毎年書き換えることなく、いつしかようやく普及し始めたデータベースソフトに入力していくことになります。いまとなっては時代だなあと思うのは、まだ個人情報やセクハラなんかが意識されていない時代、年齢や生年月日を公表されている資料も多かったんで、社会人になっても同じように続けてました。

 よくあづまっくすは、コミュニケーション上手と思われがちですが、実は極度の人見知りで、すごく気合い入れているとき以外はテンション低めだったんです。なのでこういった誕生日はネタのひとつとして育てていました。いまでもインターネットの時代になってそういった同じ思いの人々が作った神サイトにお世話になりながら、自分がこれから過ごす一日をあらためて刻んでいこうとおもったのが、毎朝五分のアートニュースで冒頭お伝えしている、今日はなんの日、です。

で、美術館の開館記念日について

 美術館にとっての誕生日は、開館日。それだけじゃなく、節目節目が美術館の歴史には刻まれています。展覧会のスタートとおわり、トークイベント。ひとつひとつがいろんな人にとっての思い出になります。日々たんたんと積み重なる日々に少し潤いを与える、そんな気持ちで美術館にまつわるカレンダーを紡いでいこうと考えています。

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