【雑記】人生のチェックシート埋め
なんかもう夏も終わりらしいですよ。めちゃくちゃ暑かったですね今年の夏。全然外出する気にもならなくて、盆休みもずっとステイホームしていました。ゲームと小説が捗る。
「空の境界」を読んだ
本当に今更な話であるが、先日ようやく「空の境界」を読み終えた。
マジで傑作だった。最高に面白い。20年前に読んでいれば人生がめちゃくちゃになっていただろう。
なぜ今まで手を付けなかったかと言うと、星辰の巡り合わせが悪かった……というわけでは当然なく、私が学生だった時点で既にFateがめちゃくちゃ人気だったからだ。
奈須きのこと言う名前は、小説家よりも先にFateなるゲームのシナリオライターとして知り、当時拗れに拗れた逆貼りオタクだった自分はオタク・コンテンツの巨塔すら目の敵にしていた。ゲームも小説も一緒くたに「所詮アレもマジョリティの一角で、おれ自身の居場所ではない」と固く突っぱねていたものだ。
当時、全然関係ない掲示板やらwikiやらでも死ぬほどネタにされていたのも悪印象だった（ついでに講談社ノベルスの中途半端すぎる本のサイズも嫌いだった。2段組の構成も文豪にしか許されない特権だと思い込んでいたフシもある。完全に言いがかりだ）。
読み終えた後間髪入れずに未来福音・終末録音を買い足し、間髪入れず魔法使いの夜と月姫をDLした。魔法使いの夜も先ほど番外編までクリアし大変満足感はあったのだが（第二部第三部とやらを出しなさい、早急に）、総じて言えば10年、20年早く触れていればもっと違う感想や感動があったとは思う。
「デッドプール＆ウルヴァリン」を観た時にも思ったのだが、シリーズもの（あるいは世界観や文脈を共有している作品）は、リアルタイムで触れてなんぼであり、一日二日程度の予習復習では積み上げてきた年月重みに到底釣り合わないのだ。
何より、無知で無垢で時間を持て余していた学生だからこそ作品に埋没できる自由があった。自分は基本的に反省はしても後悔はしない性質なのだが、若かりし自分が無視してきた作品を読んで自分の老いを自覚するのは非常に堪える。
何のために高校生活3年間図書委員をしていたんだよボケがよ。
「負けヒロインが多すぎる!」原作を読んでいる
アニメはまだ観れてないのだが、TLから流れてくる情報と豊橋というロケーションが無視できずに「とらドラ!」以来ラブコメのライトノベルを手に取った次第だ。
豊橋は決して長いとは言えずとも、青春の一時を過ごした地である。正直この時点で敗北感がある。おれは負けた。
これは個人的な評価軸なのだが、良いラブコメというものには二種類あり、一つはお話としてよくできていること、もう一つは実体験にブッ刺さってくるものだ（ちなみに両者を満たしている作品のひとつは僕ヤバである）。そして負けヒロインは圧倒的に後者だ。
世にあふれるラブの作品と比較すると心情描写が繊細に書かれた……とはとても言えないのだが、作者の「おれはヒロインたちが敗北を確信しつつも想い人に全身全霊で気持ちをぶつけ美しく散っていく様が書きたいんだ！」というパッションだけはかなり伝わってくる。
負けヒロインという括りはともかく、生きてたら失恋することも恋愛に疲れることもある。それでも人生は続く。そんな中、一時的な止まり木に寄り添う男女関係は長い人生でもその瞬間にしかないものなので、こういう話でしか得られない感慨があるのだ。
後はなんだろうな、百年の孤独を読んで悪い夢を見たり、西尾維新の戯言シリーズを読み始めて「おもしれ～～！！」になったり、綾辻行人の館シリーズに手を付けたり……。人生のチェックシート埋めみたいなことばかりをやっている気がする。
この先自分のために使える時間というのは恐らく減っていくばかりで、少しでも悔いのない生活をしようとすると自然とそうなっていってるだけだ。当然、インプットだけでなくアウトプットにも時間をかけたい。小説の続きを書かないといけないしトランセンド二次創作ももう一篇書かなくては気が済まない。こういった雑記も書きたいのはやまやまだけど、とにかく時間がない。そういう意味では私はあらゆることに手を付けるのが遅すぎ、また人生の歯車が突然性急になりすぎた。
そんなこんなで、生きているには生きているが想像以上に可処分時間ねえな、正直といったところ。睡眠を削るわけにもいかないし健康のため多少は運動しないといけないし……などと考えれば考えるほど漫画家や作家の方々の生活に思いを馳せてしまう。ホント、皆さんご自愛ください。
（終わりです）
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