ディープ・ダイバー2041
炎上する市街地を眺める。横転した車にガラスの割れた店。散乱した張り紙に意識を集中する。数は…3体。間違いない。『ノード』だ。
『隠れ層』からやってくる奴らは実体を持たない。光学、熱流センサにも映らない。俺たちの住む『出力層』から『情報』を啜り上げ、糧としているのだ。異次元の侵略者に世界は大混乱に陥り、人類は為す術もなく敗北した…はずだった。
軍事機密の深層解析ツール『ディープ・ダイバー』が流出していなければ。
腕に装着した情報端末を操作する。有線接続されたバイザーに《SCANNING…》の文字が浮かぶ。COM銃を構える。
解析結果が表示された。『他社で断られた方でも力になれます』『安心と信頼のソリューション提案』…粗悪なキャッチ広告だ。これなら一人でやれるか?
3体目。『預言者の告示―容疑者Sの証言』ーマズい。国家崩壊前に発行され人々を凶行に走らせた第一種悪性情報だ。まだ生き残りがいたのか…!
【続く】
いいなと思ったら応援しよう!
ここは記事下のサポートエリア!わたしをサポートしたいと思ったそんなあなたに、わたしのamazonほしいものリスト!
https://www.amazon.jp/hz/wishlist/ls/1XCLS13WI5P8R?ref_=wl_share