結局はジャスト回避とパリィなのだ(雑記)
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』をクリアした。プレイ時間70時間。良いゲームだった……。
祠探しやミニチャレンジ、地底探索が残っているのでまだまだ30時間は遊べたであろうけど、あまりに寄り道しすぎるとラスボス直前でゲームを投げ出すアレを発症してしまいそうなので思い切って終わらせに走った格好だ。多分ブレワイの時も同じような感じだった気がするが、あの時はガーディアンに死ぬほどビビって、大きく迂回しながらハイラル城に忍び込んだ記憶がある。
総合すると、ゲーム体験としては文句なしに続編に軍配が上がるが、ストーリー体験としては圧倒的にブレワイの方が刺さっている。別にティアキンのストーリーが劣っているというわけではなく、あのブレワイの続編としては文句なしな出来であることは間違いない。前作の反省からか、ちゃんとメインストーリーの動線がしっかりしているし、帰るべき拠点もあるため、裸一貫で自然に放り出されるワイルドさはない。
翻って今回はNPCの仲間の存在が大きく、フィールドでライネルやらファントムガノンやらと出くわしても「ま、5対1やし何とかなるやろ……」という、”独りじゃない”故の安心感がある。ここがブレワイと全然違うポイント。目覚めて訳も分からぬまま始まりの台地に降り立ったリ、廃墟化したハイラル城下町に立ち尽くしたり、双子山を目印代わりにたった一人で街道を走ったり……。ブレワイはどこまでも”孤独”な体験だった。100年の眠りから目覚めると、知り合いは数える程度しかおらず、歴史や文化は廃れ、徐々に終焉が近づくハイラルの大地。失った記憶を追体験して徐々に明らかになる英傑たちやゼルダ姫との触れ合い、そして過去の敗北。全ての記憶を取り戻し、4体の神獣を開放し、迷いの森で眠っていたマスターソードを携えて、過去を清算するためにたった一人で厄災ガノンに立ち向かうリンク……。
ブレワイのストーリーが素晴らしかった点は記憶喪失を逆手にとって、リンクを通してプレイヤーに追体験させる構成だったことだ。そこには複雑なプロットや、驚くべきどんでん返しの展開はない。そんなものはなくとも、”ガノンを討伐しゼルダ姫を救う”というゲーム目標を圧倒的に強固にするだけで、ゲームヘタクソ人間がライネルの猛攻をジャスト回避しガーディアンのビームをパリィで弾けるようになるまで上達する理由になるのだ。
ウルトラハンドやトーレルーフ、モドレコなど、無法すぎる能力ばかりに目がいきがちだが、一番印象に残っているのはボス戦前に所持している魔物素材と武器をスクラビルドする戦準備だったりする。特に最終決戦前は出し惜しみせずに白銀ボスやライネル素材もバンバン強化に使った。それもこれも酷使するとあっという間に眠りについてしまうマスターソードが悪い。そして結局はジャスト回避とパリィ、つまりカラテなのだ。
(終わりです)