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【雑記】HumanLove

ここは一体?

『仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』『SSSS.GRIDMAN』最終回を観てヤバいくらい昂った感情を整理するために思ったことを書き連ねる記事です。どっちもチョー面白かった。

ちなみにネタバレは書いていないつもりですが内容が内容なのでそれとなく触れている可能性があり、そういうなんかな人は回避してください。

結論から言うとめちゃくちゃ面白かった!の一言で完結するんですが、どちらも作品としてはいびつというか、粗ともいうべき点がそこかしこにあるんですよね。

平ジェネFOREVERは、ジオウの時点でタイムリープや過去改変の設定があやふやだったのに、さらにイマジンの契約まで出てきてで理詰めで考えると???な箇所がかなり存在し、グリッドマンも新条アカネが具体的にどういった身の内だったかという説明はなく、かなりぼかした表現の仕方をしていました。というか結局グリッドマンが何者だったのか説明がない。この辺りは考察をする人にとってはいまいち作品に入れ込めないポイントになっているのかなと思います。

ただ、それを補って余りあるエモの奔流がそこかしこに散りばめられていて、平ジェネFOREVERでは言わずと知れたサプライズ出演者だったり、グリッドマンは数々のロボットアニメや電光超人グリッドマンをリスペクトした数々の要素だったりします。これは画面の前の視聴者を傍観者から当事者に変えるギミックで、それがアタルという仮面ライダー好きの高校生だったり、新条アカネのバックボーンを自身の経験に重ねたり(心の闇的な意味で)、その感情移入のトリガーとしてのキャラクターの完成度が非常に高いために刺さる人にはめちゃくちゃ刺さる。

だからTV版からライドウォッチの設定がガバガバだろうが、ライダーがなかったことになった世界でなぜイマジンが現れたのか、そんな細かなノイズはどうでもいい。これはたとえフィクションだと分かっていても仮面ライダーを信じる自分たちの物語だから。

だから世界のカラクリがどうなっていようが、グリッドマンが何者だろうが、アレクシスが一体どこから来たのか、そうした疑問は関係ない。これは新条アカネという、あの時の自分の物語で、グリッドマン同盟が彼女を救おうとする物語だから。

こうした観ている人をまるで作品の当事者のように変えるのって、応援上映やライブに似た部分があって、『観る』と言うより『体験する』と言ったほうが近い感覚なのかも。今、この時でしか体験できない記憶。

「記憶こそが時間。そして、それこそが人を支える。彼らが共に過ごした時間と記憶が彼らを存在させるんです。」とはまさしく仮面ライダー電王に登場したオーナーの談で、平成ライダーが好きな人がいたからこその『仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』、製作スタッフの「電光超人愛」が結実した『SSSS.GRIDMAN』。平成の最後に素晴らしい作品に出合えて本当に良かったです。


余談ですが『SSSS.GRIDMAN』、劇伴が本当に最高で、1クールの深夜アニメと思えないクオリティ。聞けばあの『シン・ゴジラ』の鷺巣詩郎が担当したというヤバヤバのヤバ。個人的お気に入りは2代目アノシラスちゃんが登場した回に流れた「HumanLove」。シンセテクノに痺れる。

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azitarou
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