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DQ3 ダンジョン

よろしければこちらの動画をnote内で再生し、BGMとしてお楽しみください!

ドラクエ3の「ダンジョン」。
タイトル通り、洞窟などのダンジョンで流れる曲です。

この動画は投稿してから約10日程度ですが、なんと既に1万回再生を突破。
以前投稿したドラクエ4の「勇者の故郷」と並ぶ勢いです。(伸び方が)

めちゃくちゃ派手な曲!というわけではなく、どちらかというと大人しめな印象を持ちます。
不穏、不気味な感じはもちろんありますけどね。

「勇者の故郷」なんかは人気の高い曲だと認識しており、それなりに再生されたら嬉しいなと思っておりましたが、
今回の曲でここまで伸びるのは正直意外でした。
個人的にはFF6の「決戦」がもっと伸びてほしい。笑
ぜひ聴いて?笑

とはいえ「ダンジョン」が伸びてくれるのも本当にありがたいこと。
すぎやま先生のお力、そしてドラクエという国民的ゲームのお力の偉大さを再認識させられます。
敬意と感謝を込めて今後も演奏していきたい。

そして恐らくこの曲を聴く場面には色々とトラウマがある、という方が多いのではないでしょうか。
この不気味さとトラウマ、そして懐かしさが合わさって、ついつい聴きたくなるのかもしれません。
やはりゲームを音楽によって追体験できるというのは手軽ですし良いですよね。
プレイし直すとなると結構な時間を要しますもの。

あと、いよいよ発売日まで1ヶ月をきったドラクエ3の2D-HDリメイクVer.
タイミング大事。

さて、ドラクエ3のダンジョンの個人的な思い出。
ダンジョンは道が入り組んでいたり、落とし穴を利用して先に進んだりと複雑な仕掛けがあります。
攻略情報のないリアタイ勢は本当に苦労したのではないでしょうか。

私はアイテムの取りこぼしがあったら嫌なので結構攻略を見てしまうタイプなのですが、
それでもダンジョンは結構苦手。

これは容量の問題もあると思いますが、ダンジョンはある一定の範囲までしか1画面に表示されません。
私はこの表示がどうも苦手で、攻略サイトでマップを見ながらであっても今自分がどこにいるのかわからなくなります。
迷子になる。
方向音痴ではないはずなんだけど。
目印になるようなものがないことも結構あるし。

この現在地がわからなくなる感覚と落とし穴などのギミック。
迷子になって洞窟から出られなくなりそうな不安感。
そしてエンカウントするモンスター…

今回演奏した「ダンジョン」は必然的に繰り返し聴くことになるBGMです。
この曲の不気味さが更に洞窟内での不安感をかき立てるのだ…!

行く先が見えない、という点では初代ドラクエの方がしんどくて、
ダンジョン内は基本真っ暗。
「たいまつ」か「レミーラ」という魔法が必要になります。

特に「レミーラ」は明るく照らせる歩数制限があり(うろ覚えで今調べたんだけど制限があるのはレミーラだよね?)、
効果が切れてしまった時の心細さといったら!

それと比べるとドラクエ3は多少易しくなったのかもしれませんが、それでも不安をかき立てる演出であることには変わりませんよね。
リアタイ当時を知らないのでゲーム事情には疎いのですが。

現在進行形でプレイし直してるドラクエ3。
ゲーム序盤にノアニール西の洞窟というダンジョンがありまして、
1番長くこの曲を聴くことになったのは今のところそこです。

ドラクエシリーズにはメタルスライムなど、多くの経験値を獲得できるメタル系モンスターが出没します。
メタル系を撃破することで効率よくレベル上げができる…のですが、
ゲーム序盤ではエンカウントしないため、レベル上げのためには地道に雑魚敵を倒すしかありません。

私の序盤のレベル上げスポットがそこ、ノアニール西の洞窟でした。
ここには回復の泉があるため、HPやMPをあまり気にせずにレベル上げができます。

回復の泉の周りをぐるぐる回ってレベル上げ。
その際にエンドレスリピートの「ダンジョン」。
耳に残りますよね。

ちなみに回復の泉があっても結構苦戦した記憶のあるレベル上げ。
ちょっと油断するとすぐ棺桶を引きずってしまいます。
基本4人パーティーで進行することが前提なので、1人欠けるだけでもかなりツライ。
棺桶メンバーには経験値入らなくなるし。

この点、戦闘不能から復活できる「フェニックスの尾」が手に入りやすいFFシリーズは優しいですよね。
私はFFシリーズの方がたくさんプレイしているため、ドラクエシリーズの蘇生術には最初戸惑いました。
蘇生できる「世界樹の葉」というアイテムは全然手に入らないし、1枚しか所持できないし。

魔法にしたってFFシリーズの「レイズ」は絶対復活できるのに対し、
ドラクエシリーズの「ザオラル」は成功するのに確率が絡んでくる。
「生き返らなかった!」と出た時の絶望感。
MPしっかり減るのにそりゃないよ…!

レベル上げでなく、ダンジョンの先へ進む際にも「今のHPMPで次のフロアへ進んでも大丈夫だろうか…
薬草は足りるだろうか…
最深部まであとどれくらいなのだろうか…」と、
引き返すべきか否かの葛藤が繰り広げられます。
その判断が時には命取りになりますからね。
結構エグい。笑

私と同じようなトラウマをお持ちの方や、レベル上げの仕方をしていた方はたくさんいらっしゃるはず。
となると、皆さん絶対たくさん聴くことになっている「ダンジョン」。

半音階の上行下降が特徴的で迷宮を連想させる音づくり。
クラシックの近現代のフルート曲で、風をモチーフとしたものもあるのですが、
この「ダンジョン」の半音階とよく似た使われ方をしています。
木枯らしが吹く時、ヒュウゥゥゥって音がしますよね。
ゴオォォじゃないやつ。(ってなんぞや)
徐々に風が強まったり弱まったり、竜巻でも起こりそうな風。
それを連想するのがフルートの半音階の上行下降進行。

オーケストラVer.の方の原曲はクラリネットなので、
少し原曲とのイメージとは離れてしまいますが、
洞窟内を吹き抜ける怪しい風を感じませんか?
このまま先へ進んで大丈夫だろうか…
それとも引き返すべきだろうか…
勇者を惑わす怪しい風。

怪しい風が吹き抜けた後、序盤のアルトフルートメロディ。
この曲はぜひアルトで吹きたいと思っていました。
恐らくオーケストラVer.の原曲も序盤メロディはアルトフルートなんじゃないかな。
アルトの音色って演奏によっては「これはアルトフルートだ!」と断定するのが結構難しかったりします。
録音状況、音響によってはホルンのようにも聞こえたり。
イングリッシュホルン(オーボエと同族、もっと低い音が出る楽器)のようにも聞こえることがある。
でもたぶん今回のはアルトフルート…たぶん。

実際演奏してみて、やはりしっくり来るなと思いました。
この曲やるなら普通のフルートだけでは物足りない。
特殊管思い切って買って本当に良かったよ…!

また、終始怪しいような、不思議な空気感を漂わせている曲ですが、
意外にも変拍子ではなくずっと4拍子で進行します。
ドラクエ3のダンジョン曲で以前「塔」も演奏していますが、
そちらはがっつり変拍子モリモリでした。
「ダンジョン」は4拍子である、とは普通に聴いていればわかりますが、なんだか意外なんですよね。
素直に進行しなさそうな不気味感というか。

ぜひ「塔」も聴いてみてくださいね!

こう聴き比べてみると、「ダンジョン」は迷宮といった感じ。
出口はあるのだろうか。
霧、モヤがかかっていて視界が悪いような。
先が見えない不安感、心細さが全面に出ている。

一方「塔」も不気味さはあるんだけど、もっと危機感を感じさせるような音づくりをされてる印象。
何かが突然飛び出してきそうな、危険な香りがする曲。
迷宮とはちょっと違いますかね。
あまり視界の悪さは感じないんだけど、危険と隣り合わせというか。
綱渡りしているイメージ。
実際塔では綱渡りもしますしね。

どちらもいわゆるダンジョン曲、という系統で一括りにされそうですが、
実は性格はちゃんと違っていて、
流れる場面の雰囲気に合わせて作曲されている印象です。

果たしてどこまでが開発側の要望なのか、どこからがすぎやま先生による提案なのか。
妥協せず、こだわり抜いて制作されていることは確かですね。
制作の風景を実際に見てみたかった。

また、今回の「ダンジョン」はただ不気味なだけでは終わらないのも特徴。
ゲームで使用されている原曲はリピートされていて終止しないのでずっと不気味なのですが、
今回演奏している市販のピアノスコアのアレンジは終止してます。

その最後のアルペジオ部分、明るいですよね。
D F# A Dと、しっかりメジャーコードで終止しているのです。

ここがまた面白いなと思って。
というのも、ずーっと不気味な迷宮にいたんだけど最後の最後で明るい終止。
出口にたどり着いた感じがしませんか?
モヤモヤ視界の悪い中、迷いながらも先へ進んで明るい出口にたどり着く。
そういった印象を受けるアレンジなのです。
このセンス素晴らしいなと。

今回の曲も結構短めの尺ではありますが、ひとつひとつ丁寧に聴いていくとストーリー展開がとても楽しい。
「この曲トラウマなんだよな…」というお気持ちはわかります。
めっちゃくちゃわかります。笑
が!
ぜひまっさらな気持ちでもう一度聴いてみてください。
と言ってもトラウマは蘇ると思いますが頑張って!笑

すると、あら不思議。
なんだかストーリーが見えてきませんか?
見えてこねーよって言わないでね!
さあぜひ、もう一度お聴きください!



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