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レシピ4:小善を積む

アドラー心理学では、人間が幸せになる方法は、社会一般的な価値観において「良い」とされるものに従うことだといわれています。(共同体感覚)

自分が生活する社会に、調和して生きること。それは、自分の利益ばかりを追求する生き方とは真逆のものです。

そして、共同体感覚を育成するためには、小善を積むことがいちばん有効だと考えています。

誰しもが「イイネ!」と思うことをすること。ほんとうに些細なことでいいのです。だから、いますぐにでもできます。

たとえば、ゴミ拾い、掃除、整理整頓。駅前に自転車が倒れていたら直してあげたり、トイレが汚れていたらサッと拭く。学校や職場の床にゴミが落ちていたら拾って捨てる。

私の場合は、いつも歩いている道に空き缶やペットボトルが落ちていたら、拾って、自動販売機のゴミ箱や、コンビニのゴミ箱に捨てるようにしています。


江戸時代の儒学者、中江藤樹も、小さな善行、すなわち「小善」を勧めています。そして、スケールの大きな立派な善行よりも、日々積み重ねる小さな小さな善行こそが、本当の「徳」に近いといっています。(※1)

大切なのは、自分の利益のために小善を積み重ねるのではなく、周囲の共同体のための小善であるということ。

出世したり、運をつかむために善行をするのも、結果だけ見れば良いことかもしれませんが、当初の狙いであった共同体感覚を醸成するものではありません。

まずは、日々、小さなことから始めてみましょう。


※1「君子は日々に為すべき小善を一つ捨てず。

   それ大善は稀にして小善は日々に多し。

   大善は名に近し。小善は徳に近し」


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タナコフスキー
拙い文章ではありますが、お読みいただき感謝いたします。 僅かでもなにかお持ち帰りいただけたら嬉しく思います。