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夏休み映画の決定版!『温泉シャーク』を見て、生命の神秘とクラウドファンディングの底力を感じた話 #ネタバレなし

こんにちは、水無瀬あずさです。連休明けでツライ&子どもたちの夏休み前ラストウィーク、皆様いかがお過ごしでしょうか。

私は本日、仕事を急遽午前休とし、朝から映画鑑賞に出かけました。というのも、急にどうしても見たい!って思う映画と出会ってしまったんです。それが今回ご紹介する映画『温泉シャーク』。ご存じですかね?私は「王様のブランチ」か何かで見た気がします。

何で急遽行ったかといえば、来週から子どもたちは夏休みに突入することから、平日も映画館が混むと思ったから。私は映画館から比較的アクセスの良いところに住んでいるため、映画鑑賞は比較的空いている平日に行くことにしています。今回見た『温泉シャーク』は、例えば『キングダム』みたいな超話題作の大型映画ってわけではないので、夏休みとて大混雑にはならないと予想しているものの、やっぱ静かな中で見たいなーって思ったもので、夏休み前のこのタイミングで行ってきたというわけです。

パンフレット(左)と入場特典のカード(右)

今この部分を帰りのバスの中で書いているのですが、じっくりと思い返してみても「一体私は何を見せられたんだろうか」としばし思考停止するレベルの作品で、B級映画の底力みたいなものを感じました。人が少なくて良かった、1人で大爆笑しちゃったよ。ちなみに鑑賞者は私も含めて5人でした。意外と居たわ!

ということで今回のnoteは、夏休みにぜひ皆さんにも見に行って欲しい映画『温泉シャーク』で、個人的にめっちゃ笑ったポイントをまとめていきたいと思います。ネタバレは極力しないように、予告編とパンフレット(買った)レベルの内容に留めていますので、ぜひ実際に映画館でご自分の目で確かめていただければと思います。たくさんの人に、この笑いが届きますように!最後までよろしくお付き合いください。


映画『温泉シャーク』とは

映画『温泉シャーク』は、2024年7月5日からイオンシネマ・109シネマズなどで公開されている日本映画です。静岡県熱海市・・・ではなく、S県暑海市(あつみし)を舞台に繰り広げられる、サメ映画?特撮?アクション?・・・正直ジャンルはよく分からないけど、とりあえず年齢制限なしの【G】区分で、大人から子どもまで楽しめる頭がオカシイ面白い作品になっています。とにかく予告編を見てくれ!

公式のあらすじはこちら。

S県暑海市では、温泉客がこつぜんと姿を消す連続失踪事件が発生していた。しかも被害者はその後、海でサメに襲われた遺体として発見されるのであった。捜査に乗り出していた警察署長は、古代から蘇った獰猛なサメが暑海各地の温泉を行き来し、人を襲っている事実を突き止めるのだが・・・。戦いは温泉地VS狂暴サメに!

引用:温泉シャーク公式サイト

ハイ、ちょっと何を言っているのか分かりませんですね。サメが温泉を行き来するとか、それってどういう生命の神秘?あと予告編のサンシャイン池崎さんのナレーションが、ナレーションの役割を果たしていない件について。

日頃から私のnoteを読んでいる方はご存じかと思いますが、私はちょっと頭がおかしい変わった系のインディーゲームが大好きで、ちょいちょいそういう系のゲーム記事を投稿しています。

こういう系のゲームの良いところは、制作者の「これが俺の作りたかったゲームだ!文句あるか!」みたいな、良い意味での開き直り感が見て取れるところです。興味ないやつは来るな!みたいな潔さが好き。その世界観がブッ飛んでクレイジーであればあるほど、「なにそれ!超やりたい!」ってなるんです。

そんな私なので、この『温泉シャーク』の予告編を見たときは非常に衝撃を受けました。「な、なんて濃ゆい世界観なんだ・・・!」ってね。まさに私が大好物な世界じゃないか、これはもうすぐにでも見に行かなければ!と強く思いました。それが今週の火曜日(7/16)の話。で、すぐに映画館の予約をし、本日18日に鑑賞してきたという次第です。思い立ったらすぐ行動!が私のモットーです。

水無瀬的『温泉シャーク』爆笑ポイント

ということで、映画『温泉シャーク』で私が爆笑したポイントをまとめていきたいと思います。ネタバレはしないように心がけて書きましたが、若干ストーリーに触れている部分があるかもしれないのでご了承ください。まあ、ストーリー全部知ったところで、見たら笑えるので大丈夫です!

サメが「シャーッシャッシャッ」て笑う

私がこの『温泉シャーク』を見たい!って強く思ったのは、Xでこのポストを見かけたからでした。

サメの高笑いって何!?というのが気になって気になって。てかサメは鳴かないよ、たぶん!!自信がなかったからちょっと調べちゃったけど!

実際に見た『温泉シャーク』のサメは・・・確かに鳴いていました。街中に出て「シャーク!」と言い、温泉に出てきて「シャ~ク」と言い、暑海市が混乱している様子を海から眺めながら「シャーッシャッシャッシャ!」と笑っていました。おかげで私はもう耐えきれずに吹き出してしまいました。周りに人が居なくてよかった。

なんですかね、割とガッツリ「CGだなぁ」とよく分かるフォルムの温泉シャークなんですが、不思議と表情みたいなものが表れているとかいないとか。いやたぶん表情なんてないんだけど。真相は実際にご自分の目で映画で確認してみてくださいね。

生命の神秘、ハンパねぇ

暑海市に出没したサメは、何やら絶滅したはずの古代ザメが暑海市の地下の湯脈に生息しているとかいうイマジナリー溢れるお話でした。柔らかい体を駆使して、温泉をくみ上げるパイプを伝って温泉に出てきているとかなんとか。いやどんなサメなん!?って感じですね、はい。

海だけでなく温泉にサメが出現するのは百歩譲って分かったとして、公園や道路など、地下に源泉がある場所であればどこにでも温泉を出現させられるとか、街中の道路をサメが普通にシャーって泳いでいるとか、体内にメタンガスを大量に蓄積しているとか、強力な電磁波を放出するとか、噛まれると大昔の病原菌が原因のサメ感染症にかかるとか、温泉シャークはすさまじい特殊能力を持っています。最近のなろう系もビックリの強力な能力ですよコレは。

温泉シャークの生態を前に、ヒロイン(?)でサメの研究者の巨勢真弓(こせ・まゆみ)が「なんという生命の神秘・・・」みたいなセリフとともにえらく感動していましたが、何ていうか神秘じゃなくてファンタジーなんだわ。この映画のジャンルは特撮映画でもアクション映画でもなくて、サメファンタジー映画な気がしている私です。

襲い掛かってくる温泉シャーク!(パンフレットより)

公園に温泉が湧いていて、観光客が「入ってみようぜ」とか言って足をつけようとしたとき、束署長(主役?)が「逃げろ!サメのワナだー!」って叫んだシーンがあって(予告編にもある)、私はもう「ワナってwwwサメのワナってwww」と大爆笑でした。すべり台の下にサメがあーんって待ち構えてるんだよ・・・そりゃ笑うよ・・・。

ちなみに、作中に出てくる温泉シャークの正式名称「カルカロドン・フォンス・カリドゥ」は架空の生物のようです。調べてみたら出てこなかったのですが、古代ザメの化石の中で最も有名なものが「カルカロドン・メガロドン」というらしいので、おそらく「カルカロドン」はそこから?「フォンス」は「FONZ」=泉・源泉という意味があるらしいし、「カリドゥ」はおそらく「温かい」という意味のラテン語「calidus」かな?要するに、なんか温泉っぽいワードを繋ぎ合わせて学名っぽくしたのではないかと推測しています。

「サメが・・・ないている・・・!」

お伝えしているように、温泉シャークは地下に源泉があるところならどこにでも温泉を出現させられるという、なろう系もビックリの特殊能力を持っています。でもって、観光客やら十人やらをサメが見境なく襲いまくるという恐怖なのです!

ただ、「ぎゃー!」とか血しぶきを出して人間がサメに襲われるシーンがあちこちに出てきますが、ビックリするくらい全然怖くないです。普通のサメ映画なら手に汗握る恐怖シーンなんだろうけど、血しぶきがどう考えても血の色じゃないし、なんかみんなコミカルだしで、怖がりの私でさえニヤニヤしながら見れるレベルでした。お子さんもこれなら全然大丈夫だと思います。

で、そんな傍若無人なサメたちを、拳一つで黙らせるのが謎のキャラクター、通称マッチョです(次項参照)。人間を襲おうとしていたサメの前にマッチョが現れるとサメは警戒し、「シャーク・・・」と鳴いて逃げていきます。で、その様子を見ていたヒロインの巨勢ちゃんが「サメが・・・ないている・・・」とつぶやくんですが(予告編にある)、ここでいう「なく」って「鳴く」?「泣く」?どっち!?「鳴く」だったら、「まあ・・・鳴いてるよねずっとシャークって・・・」って感じだし、「泣く」だったら「なんでだよ!!!」って感じだし。まあどっちでも全然いいんですけど、個人的には後者の方が面白い気がしました。

温泉シャークたちに囲まれて狂喜する巨勢ちゃん(パンフレットより)

一体誰なんだよマッチョ

謎の登場人物マッチョは作品の冒頭から登場するのですが、他のキャラクターのようにテロップでキャラクター名が出なかったので、「ちょっとマッチョな通行人の人なのかな?」と思っていました。が、見続けていると、だんだん主要キャラクターみたいな扱いになってきて、にもかかわらずずーーっと「で誰なん、こいつ?」みたいなままストーリーが進行していきます。

海中でサメと戦うマッチョ(パンフレットより)

後半はマッチョのトレーニングシーンとか、ムキムキポージングシーンとかがちらほら流れて、「私は本当に一体何を見せられているのか」と大きな疑問を抱く感じになるのですが、結局マッチョが何者なのかはイマイチわからず、最終的にはサメを仕留めたヒーローみたいなポジションに落ち着きます。なんでやねん。

どうせなら「サメの暴走を抑えるために古代から蘇った神様」とか、なんかこう、「なんでやねん!!」みたいなトンデモ設定にして欲しかったな~みたいな。

全体的に雑コラ感

映画自らが「特撮」と堂々と言っているだけあって、潜水艦とか潜航艇とか新幹線とかが非常にミニチュア感にあふれています。「あーこれいかにもジオラマだし特撮だなー」って分かるっていうか、昭和のウルトラマンでももう少しリアルさを追求していたような気がしなくもなくもないみたいな、なんかもうちょっと特撮感を隠してもいいんじゃない?レベルの、開き直ったミニチュア感があります。潔くてよろしい。

「建築用3Dプリンター」で作られたという自作潜水艇(パンフレットより)

でもって最終戦直前あたりの、自作潜水艇を完成させたあたりのシーンとか、背景を当てはめました感もなかなかに雑くて好き。合成頑張ったんだなあって感じでした。あと雑コラ感が特にひどかったのは、束署長がサメに食われているシーンですね。ザ・写真を合成しました!っていうのが丸出しすぎて、面白すぎてずっと笑っていました。

どう考えても死ぬシーン(パンフレットより)

サメが多い

本作『温泉シャーク』は、クラウドファンディングによって支えられた作品としても話題を集めたようです。

パンフレットによると、2023年6月4日にクラウドファンディングがスタート。5時間で目標金額の100万円を達成し、「劇中にサメ被害者として顔写真が登場するリターン」が特に人気だったとのこと。ああ、確かにあったわ顔写真・・・。

ネクストチャレンジとして、489万円(シャーク)を設定したところ、30日目の7月3日に目標を達成し、さらなる高みを目指して1000万円(温泉の「せん」にかけて)をファイナルゴールとしたそうです。「一口1000円に対して劇中に登場するサメが1匹増えるサメマシマシプラン」が特に人気だったそうで、最終的に432匹のサメの支援が集まったんですって。集まった金額はなんと11,406,100円、支援者の数は1,278人。すごい!

確かに最後の方のシーンでサメが大量に登場していましたが、まさかそんな裏設定があったとは知りませんでした。432匹もいたんですね、あれ。思いのほか多くの人の情熱が注がれた作品だったことに驚きです。

クラウドファンディングと言えば、国立科学博物館が資金難で募集したことが知られていて、私もそれには支援もかねて参加したのですが。知らないうちに、こんな面白い企画が走っていただなんて!もし知っていたら、ちょっとでも参加したのに残念だったなあ。

結び|何事もB級くらいが丁度いい

衝撃の話題作(?)『温泉シャーク』で個人的に面白かったポイントをまとめてみました。どうですか、見に行きたくなりましたか?私は映画が終わってサブスクとかで見れるようになったら、もう一回見たいなと思っています。「夏休み行くところがないよ、どうしよう・・・」と悩んでいる方も、「最近あんまり笑ってないんだよね・・・」って物足りなさを感じている方も、「話のネタになる映画を見たい!」って思っている方も、ぜひとも映画『温泉シャーク』を鑑賞しに行ってくださいね!

ゲームもテレビも映画も何事も、B級感あふれる作品って何とも言えずたまらないものがありますよね。唯一無二っていうか、誰も真似できない良さがある。それがたとえばクオリティが低かったとしても、ここにしかない面白さ、魅力、そういうものに人間って惹かれるんじゃないかなって思います。『温泉シャーク』は誰もが笑うギャグ映画みたいなものですが、夏休み需要に乗って多くの人が見てくれて、大ヒットになって欲しいですね。

それでは今回はこのあたりで。またお会いしましょう。

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