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#はじめてのnote
【短編小説】芥-1.致死量
芥1.致死量
もう随分、昔の話です。
「心の病」とやらを患っていました。しかし、あれは、心が辛いなどという、そんな曖昧で、ぼんやりとしたものではなく、リアリスティックにいうと、単に脳の病気でした。意に反して、生物的にふさわしくない思考になってしまったりだとか、活動性が失われたりだとか、とにかく人間の臓器の病気であって、根性でどうにかなりそうな感じでは全く無かったのです。
また、あれは患った
芥1.致死量
もう随分、昔の話です。
「心の病」とやらを患っていました。しかし、あれは、心が辛いなどという、そんな曖昧で、ぼんやりとしたものではなく、リアリスティックにいうと、単に脳の病気でした。意に反して、生物的にふさわしくない思考になってしまったりだとか、活動性が失われたりだとか、とにかく人間の臓器の病気であって、根性でどうにかなりそうな感じでは全く無かったのです。
また、あれは患った