『檸檬』
「平気ですか?」
「……?」
うわの空だった。
目の前の男がレモンを持ったまま目配せする。そこに山盛りの唐揚げが運ばれていた。
「駄目な方もいるので」
「あ……大丈夫です」
来るんじゃなかった、元々こういう場は苦手だし。そう思っていた。優しい酸味が口の中に広がるまでは。
「平気ですか?」
「……?」
うわの空だった。
目の前の男がレモンを持ったまま目配せする。そこに山盛りの唐揚げが運ばれていた。
「駄目な方もいるので」
「あ……大丈夫です」
来るんじゃなかった、元々こういう場は苦手だし。そう思っていた。優しい酸味が口の中に広がるまでは。
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