『小夜子』
夜。小夜子が桃を食べる。濡れた白桃を。月を見ながら。しゃぶり。しゃぶり。滴る果汁で口の周りをぎとぎとにしながら一心不乱に。しゃぶり。しゃぶり。
月明かりがはだけた胸元から覗く未発達な白い乳房を照らしていた。
「小夜子、来い。我に跨がれ」
障子の奥から低い男の声がした。

水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。