『人間不合格』
私には目がない。鼻もない。耳もない。口以外はみんな奴らに取られてしまった。
四六時中しんと静まりかえった闇の中で過ごしている気分だ。
奴らは次々と私から奪った。明日は手足も無くなるらしい。
私がどこまで「人間だ」と言い張れるか、見極めようとしているのかもしれない。

水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。