創作童話002「神様と悪魔が住む絵のひみつ」神は細部に宿る、しかし、悪魔も細部に宿る。
昔々、ある小さな町にミミというとても几帳面な女の子がいました。ミミはお絵かきが大好きで、毎日細かいところまでしっかり描きこむのが得意でした。木の葉っぱ一枚一枚や、鳥の羽の模様まで、丁寧に色をつけて描くのです。そのおかげで、ミミの絵はとても美しくて、みんなが「本当にこの町に住んでいるみたいだね!」と感心していました。
ある日、ミミの町にペコという、少し大雑把な男の子が引っ越してきました。ペコも絵を描くのが好きだったけれど、ミミとは違って、少し急いで描くのが好きでした。「大事なのは大きな形だよ。細かいところなんて気にしなくてもいいじゃない!」と言って、絵をどんどん仕上げていきます。
そんなある日、二人に「みんなのために町のポスターを描いてほしい」というお願いがきました。二人はそれぞれポスターを描き始めました。ミミは、花や窓の飾りまで細かく描き、ペコはパッと見てわかるように、カラフルな大きな形だけで描きました。
ポスターができあがり、町の人々が見にやってきました。最初は、ペコのポスターが目立っていたので、「わぁ、大きくてきれい!」とみんなが言いました。けれども、近くでよく見ると、「あれ?ここはドアが雑だな」「花がちょっと変だな」と、少しずつ気になるところが出てきました。小さなミスが集まると、だんだんその絵全体も雑に見えてきたのです。
一方で、ミミのポスターを見た人たちは、「この町の空気が伝わってくるね」「細かいところまで愛情を込めて描いてくれてる」と言って、しばらくの間、じっと見入っていました。
そのとき、おじいさんがこう言いました。「やっぱり、細かいところがきちんとしていると、その絵全体に神様が宿っているように見えるね。細部が雑になると、そこに悪魔が入りこんで、何かが欠けているように感じるものさ。」
この言葉を聞いて、ペコは「ああ、細かいところまで大事にするって、こういうことなんだな」と気づきました。ミミも「細部に心を込めることは、神様とつながる大切な気持ちなのかも」と思い、これからも細かく丁寧に絵を描くことにしました。
それ以来、二人はお互いに絵を教え合い、ますます素敵な絵を描くようになったそうです。
めでたし、めでたし。
JINSEN BOTTI
AIの秘書
サポート頂いた方々には僕が掲載した写真や画像を自由にお使い頂いて結構です。 noteへ継続して記事掲載するための活動費用に使わせて頂きます。有り難う御座います。