【出生10 夫が子の出生前に死亡又は夫妻が離婚した場合の嫡出親子関係の成立は、どの時点のどの法により判断するか】
後輩 「夫が子の出生前に死亡又は夫妻が離婚した場合の嫡出親子関係の成立は、どの時点のどの法により判断するのですか」
通則法第28条第2項によれば、 夫が子の出生前に死亡したときは、その死亡当時における夫の本国法を同条第1項にいう夫の本国法とみなす旨定められています。 そのため、死亡当時の夫の本国法又は子の出生当時の妻の本国法により子が嫡出となるときは、 出生子は嫡出子として扱われます。
夫妻が離婚した場合は、 離婚当時の夫妻の本国法によるとの説もあります。 しかしながら、参考文献によれば、 通則法第28条第1項から、子が出生した当時の元夫妻の本国法に基づいて判断し、いずれかにより子が嫡出とされるときは、子は嫡出子として扱われるとされます。 なお、 妻が再婚した場合で嫡出推定が重複
する場合は、次問を参照願います。
【参考文献】
設題解説渉外戸籍実務の処理ⅣV出生・認知編 26頁
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