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スポットライトは人の数だけあって、確実にあなたを照らしてる

私は大学時代からダンスを習い始め、一時期はそれでほそぼそとお金をもらっていて(とはいえ実力的にはそれだけで生活できるレベルに至らなかった)、今は趣味でやっています。何度か言ってることなのですが、みんな、ダンスやるといいですよ。何歳からでも。

すごく雑な言い方をするとダンスって「自分がステージでかっこよい、輝いている」という状態を作っていくものです(もちろんジャンルや作品によっては素の自分やカッコ悪い状態をさらすことを目指すものもありますが)。
年齢性別体型経歴まったく関係なく「いい女、いい男」になり切るんですよ。だから自己肯定感の低さゆえに鬱々としてる人は、ダンスやるとほんといい。

もちろん最初は初心者なので「何これ私イモムシ…?ただもがいてるだけじゃん…」となってさらなる自己否定に入るかもしれないんだけど、それでも1時間終わる頃には始める前の自分よりも動けるようになってる。「え、絶対にそんな動き無理!!」と思ってたことが少しできている。鏡の自分は、さっきよりは少しかっこよくなってる。

運動と違うのは「自分を見せる」という工程が必ず入ること。
ダンスを未経験のひとに教えると「腰を回す、突き上げる」「髪をかきあげる」あたりで絶対照れるんです。セクシーだったりかっこよかったりする動きをしたり「私を見て!」という空気を出すことに異様に抵抗がある。とても日本人的な照れなのかもしれない。
でもダンスは基本的に「誰かに見せるもの」なので、それ振り切らないと踊れないし、思い切りやれば全く恥ずかしいことはない。似合ってないとかは意外とないのです(むしろ本人が照れてるのを見せられる誰かの方が恥ずかしい)。

だから「俺かっこいい」「私最高にいい女」のスイッチ入れる練習になるし、入れやすくなる。

別にリアルの自分がモテるか、ルックスがどうかとか一切関係なくて、曲が始まれば誰しもが「あまたの男たちを足蹴にして歩く、誰もが憧れても手に入れられない女」だし「米津玄師の歌声を一身に体現するような、詩世界のの登場人物」だし「目線ひとつで女たちを撃ち抜くイイ男」だし、「妖精」「スーパースター」「囚人」「亡霊」…何にでも変身できる。もちろん「わたしそのまま」っていうのもできるし。
その「いい女」がステレオタイプだったとしても、同じ振りが人によって全く変わって見えるので個性は勝手に出ちゃうんですよね。

「人生、スポットライトは人の数だけある」と私は思ってるのですが、ダンスは自分の身体まるごとを使う表現なので「ああ、私にもスポットライトってあたってるんだな〜」ということをものすごく自覚しやすい。それがおそらく日常生活に影響を及ぼしてくる。だからダンスって、いいですよ。

(ヘッダ画像は全員未経験者だった教え子のみんな。普通に会社員です。本番直前に輪になって踊る姿がすごく楽しそうだった)

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あゆみ
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