【JRA GⅠ参戦海外馬分析③】ファンタスティックムーン


①戦績分析

戦績から分かること

14戦7勝、GⅠ2勝ですが、多少海外競馬を見られている方なら分かりますが、ドイツ馬という時点で色々お察しです。

条件戦、GⅢと、かねてよりこのシリーズで言及している1,400~1,600mでのレースに勝ってはいます。が、基本的にドイツでのレースですので、レースレベルには疑問符。

また、ドイツの馬場は基本的に重い(らしい)ですが、そこに重馬場、稍重と輪をかけて馬場が重いレースとなっているので、スピードが求められたとはあまり思えません。

実際、珍しくスピードが求められた昨年の凱旋門賞では11着と大敗しているところを見ると、速いスピードへの対応力には疑問符がつきます。

②ラップ分析

ドイツはラップ計測がないため、フランスの4戦のみとなります。

①凱旋門賞(2023年)11着/ガネー賞 9着
この2戦の共通点は中盤から12秒台が続く点。日本で言えば12秒前半が続くレースは、そこまで珍しいものではありませんが、この馬にとっては厳しいようです。最後の1Fはレース上がりよりもこの馬自身がバテていることが分かります。

②ニエル賞 1着
前半ゆったり進んで、残り5~6Fで11~12秒のロンスパ戦であれば対応は出来るようです。
ニエル賞2着馬のフィードザフレームは、仏ダービーでエースインパクトの4着があったり、コロネーションカップ、サンクルー大賞、パリ大賞など、名の知れたGⅠで勝利または好走をしているので、ニエル賞の相手が弱かったというわけではなさそうです。

とは言え、1,000m68.41秒はさすがに遅すぎ。日本式でも66~67秒程度なので、こんなレースを日本のGⅠでやろうものならネットでぶっ叩かれます。。

③総括

以上をまとめると、これまでのレースでのパフォーマンスを見る限りは以下のような特徴を持っていると思われます。

・前半ゆったり入り、5~6Fロンスパ戦になれば対応は出来る可能性
・スピードはそこまでなく、ペースが流れるレースは対応できない

とにかく前半ゆったりでないと対応できないですし、それも、新馬戦でもそこまで遅くならないだろというレベルなので、日本のGⅠではちょっと敷居が高そうです。

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