フローラS(GⅡ)・展望

桜花賞や皐月賞を見てきた後に残っている今の3歳戦のメンツを見ていると、

う~ん・・・なんやこのメンツ・・・

という感が否めません。

また別でコラムで書こうかと思っていますが、今年は本当3歳勢の層が薄いです。まだまだこれからなのか、地力が本当にないのかは夏競馬を見ながらですが、例年秋競馬で使える「この馬と戦ってきたなら、この人気はなめられ過ぎ!」というのが使えなさそうでちょっと嫌だな~と。秋以降の収支に関わるので、有力馬と善戦してきた馬だけでも頑張って欲しいなと切に願っております。。

さて、フローラS。

例年の傾向

何年かミドルペースの年もありますが、ほとんどがラスト3F最速となるスローの上がり勝負。

と言っても、去年のサトノエトワールのような追込み馬よりも、先行して34秒台の上がりが使える馬の方がねらい目。また、開幕週なので、速い時計への対応も鍵となりそう。

馬券内には、先行馬が16/33、差し馬が13/33。先行馬が半分を占めており、スローとは言えヨーイドンの末脚勝負ではなく、余裕のある先行馬が34秒台の脚でしのぐ形が多い。

で、今年は?

500万勝ちが3頭、新馬・未勝利勝ちからの直行は3頭、あとは重賞や500万下を経験している馬、と力の差がほとんどなさそうなメンツ。

逃げ候補はウィクトーリアとジョディーでしょうか。戸崎が逃げるとレースがぶっ壊れそうなので、出来ればジョディーに淡々と逃げて欲しいところ。いずれにしても、東京2,000mは1ターンの競馬なので、ゆっくりと流れそう。

各馬評価

※注意事項 直前ではありますが、まだ全体を見て明確に印を決めたわけではありません。各馬の評価は、つけるならこれかなという印です。

1:ローズテソーロ 評価:消

昨年末の新馬戦1,800mで2桁着順の後、2,400mで1着。続くミモザ賞で5着…。で、なんでこんなのがエトワールやレオンドーロより人気上なんですかね…。

よく「レースが荒れる」っていう言い方しますが、
ある程度の割合で「多くの人が勘違いしている」結果、レースが荒れたように見える、というのがあります。こんなのがエトワールやレオンドーロより人気の時点で既に「勘違いしている」状況が既に出来上がっているんですよね。

勝った未勝利戦は中盤で13秒台のラップが800mも続く超スローペース。最後の3Fしか走っていませんし、その中で4~5番手で先行して粘れただけ。

ミモザ賞は稍重で馬場が渋り、これまた12秒台のラップが続く緩い流れの中で最後方から追走。エアジーンやエトワールと上がりが0.4秒差。最後方から脚を使ってこの程度の差では到底追いつけません。彼女らに勝つには2馬身後ろで競馬をしないといけないわけです。

まぁそもそもミモザ賞はエアジーンとエトワールの2頭立てみたいなレースですしね。11秒台のラップが前半と後半で出てくるフローラSでは、恐らく内枠の利を生かせないまま後ろで置かれて終わりでしょう。

2:シャドウディーヴァ 評価:▲~△△

これまで戦ってきた相手関係から二軍の中くらいの実力かなという評価。

過去5戦を見る限り、速い上がりの脚は使えるものの、一線級〜二軍上位に通用するかどうかというところで、フラワーカップでは後ろから上がり2位で前を追うも4着まで。

ほとんどスローしか経験していないので、実力は測りかねる部分があるが、過去5戦で一番速く流れているのがフラワーカップで上がり34秒、先行したランブリングアレーともあまり差がない上がりなので、ペースが流れるとダメなタイプかもしれない。

恐らくフローラステークスは流れが向くと思われるが、あとは他の馬相手にどれだけやれるかだろう。

3:エトワール 評価:◎候補

新馬戦こそ10着だが、以降はすべて馬券内の善戦ウーマン。

この馬を評価すべき点は、ミドルペースでの先行、タフな流れ、スローからの瞬発力勝負、すべてに対応出来ている点と、マイネルサーパスという牡馬の中では上位にいる馬と戦っている点。そして東京2,000mを既に経験している点にある。

勝ち時計も3番手から先行してのもので信頼でき、2分1秒3なら十分好走出来るレベルにある。あとは鞍上の腕次第。

4:ウィクトーリア 評価:△

函館の新馬戦を逃げてレコード勝ちするも、続く札幌2歳Sでは期待を裏切って凡走(タフな馬場なので、向かないのは当たり前なんだが)。

赤松賞ではジョディーのウンコスローに付き合って後ろからいってしまい凡走。しかし、中山の500万下戦では、淀みのないラップを踏んで逃げて、後続を追いつかせずに1着となった。

開幕週だし、逃げればなかなか良いレースが出来そうなんだけど、よりにもよって鞍上が戸崎圭太。既に今年何度となく、体内時計が壊れてんじゃないかと思うようなクソ逃げ(ハイペースもため逃げも)をしまくって、素質馬を飛ばしまくっているので、何も期待できない。

本来はもっと上の評価をしたいのだが、鞍上がこんなんので、△評価まで。

5:ペレ 評価:△△~△

新馬戦のメンツが凄いのだが、時計がクソなのであまり参考にならない。
未勝利戦では比較的流れたレースで後ろから差してきて、先行したトーセングランとタイム差無しで勝利。(トーセングランはエメラルファイトやグレイテスト、セリユーズなど割と強い馬と戦えている実力馬)

続く500万ではウィクトーリアの逃げを3番手から追走し、エトワールの猛追を凌いでの2着となった。

楽逃げを先行したという展開利はあったが、未勝利戦も含めて、とかく長く脚を使えるなという印象。元々マイル出身なので、テンもそれなりに速いし、先行して長く良い脚で粘られると勝ちはないが3着内はあっても不思議ではない。

6:ウインゼノビア 評価:△

アルテミスSではタイトな流れの中、先行して4着。当初はこれならとも思ったが、5着のトスアップも次走条件戦で大凡走しているし、今振り返ると上位3頭がある程度抜けていたという感じ。

2歳時から活躍していた馬と新興勢力との力関係の比較が難しいが、今までマイルで戦ってきた分、距離延長でも対等に渡り合える可能性もあり、消すのはちょっと危うい。

7:アモレッタ 評価:消

流石に1勝馬、しかも1,000m1分3秒のクソスロー…。
何も評価が出来ない。2着馬は次走も1,600mで2着になるもその次では5着に凡走。4着馬は次走大敗で、レベルに疑問符。

それなりに追っているし、このクソスローなら33秒台が出ても良いレベルなので、流石に評価できない。

8:パッシングスルー 評価:△△~△

評価が難しい1頭。新馬戦は前残りの中を後ろから差してきての1着。シンザン記念は5番手先行して4着。

新馬戦はギアチェンジ戦だったが600m通過から一気に前を射程圏に捉える追走、シンザン記念は時計がかかる馬場での粘りと、全く違う競馬でそれぞれ好走している。シンザン記念上位組は軒並み凡走しているので、相手関係がどうか。。

9:ジョディー 評価:△~消

逃げれば強いが、先行だとダメ。一線級とは実力に差があり。と、大体底が割れてしまった感がある。

すんなり逃げられれば東京でもやれることは分かっているので、ウィクトーリアとどっちがハナにいくか、あとはダイワメジャー産駒ということで、2000mへの距離延長がどう出るか、だろう。消したいが逃げ残りには注意しないといけない馬でなかなか悩ましい。

10:セラピア 評価:△〜消

新馬・未勝利直行組の中では一番評価されているが、正直よく分からない。よくこんなの1番人気に出来るね。

未勝利戦で1000m通過1分4秒なんて、とてもじゃないがウ○コレース。未勝利戦の2着馬は前走8着と凡走、3着馬もその前のキングオブコージとのレースは展開が向いての3着、と相手関係からも全く歓迎できない。

現3歳世代でこういったクソスローで先行して上がり最速という馬は何頭もいたが、ろくに出世していないので、これを以って評価の根拠とするには薄過ぎ。印は回せても△まで。

2着馬のリトミカメンテが日曜に福島で走るので、その成績如何では消しもありうるが…メンツがクソ過ぎて2~3着はありそうで参考にならないかも。ただ、ここで飛べばやはり弱いという評価は出来る。

11:ネリッサ 評価:消

未勝利ではそれなりに評価できたが、昇級してからはダメなレベル。
アネモネSはハイペースをほぼ最後方から追い込んできた形だが、先行したスマイルスターとタイム差なしレベルではどうか。

そもそもアネモネS組がGⅠで大凡走しているように、レベルはクソなので、その中で展開利があっての4着ではさすがに評価出来ない。

12:エアジーン 評価:消

デムーロ騎乗ということで人気の一角、5番人気だが、500万下の負け方、そして新馬戦・ミモザ賞の勝ち方を見る限り、速い上がりの勝負が苦手でフローラSはちょっと厳しいんじゃないかと…。

新馬もミモザ賞も馬場が渋っており、他馬の末脚が削がれている中で、先行して押し切る形が得意。
逆に、500万下では全体的に速い流れの中、さっと抜け出す先行勢や後ろから捲ってきたエトワールとは対照的に、内枠で置かれており、実際上がりの脚もろくに使えていないところから、スローからのトップスピード戦になりやすい東京では好走イメージがつきにくい。

13:フォークテイル 評価:消

エイトの印二度見しましたわ。新馬戦は1頭未勝利脱出している馬がいるも、昇級して二桁大敗続きだし、レベルがとにかく低すぎ。若竹賞も1,000m1分3秒のクソスローだし、ヒシイグアス同様、こんなペースで上がり34秒台の脚しか使えないなら、東京では厳しいのでは?

14:イノセントミューズ 評価:△~消

新馬戦から掲示板を外したことがない実力馬だが、1月からの過程を見ているとどうにも相手が弱くなっていったことで着順が上がっている感が否めない。

きつい競馬をしてきている点は非常に魅力的だが、差し競馬が板についてきている点が気になる。

1,400mで1,000m通過1分1秒というスローの中でも上がりの脚が34.9秒ということを考えると、キレる脚はなさそうで、持ち前のタフさを活かして周りがバテる中で前に上がってきているだけにも映る。

15:ヴィエナブロー 評価:△

新馬戦では前残り競馬にやられての7着も、続く未勝利戦ではタフな流れの中で先行し、セリユーズ(現在500万下勝ち、OP)と同じ上がりで0.5秒先着した。

その後は若竹賞のドスローに付き合ってしまったり、レターオンザサンドらと戦って4着と微妙な結果が続くが、ここで巻き返したいところ。

新馬戦のドスローでかなり後ろからでようやく33秒後半の上がりが使えることを考えると、もうひとつふたつ前のポジションで競馬をすることが必要。

16:クラサーヴィツァ 評価:消

新馬戦はウィクトーリアの2着も、次走は6着と凡走。その後2着⇒1着と着実に成績を上げたが、昇級後はイマイチという状況。

未勝利2~3戦目のレースを見た感じでは、スローからの瞬発力勝負には強いようだが、いずれも相手がそこまで強くない。

17:レオンドーロ 評価:☆

この馬がこの人気ですか…確かに東京が向くとは思えませんが、

戦ってきた相手は、
ディキシーナイト、サトノエルドール、ヴァンランディ、エデリー、レターオンザサンド…と、一線級ではないものの、それなりに強い牡馬達。

そいつらと0.2秒差で戦ってきたレベルであれば、この強いんだか弱いんだかよく分からないレベルの牝馬重賞で上位にきてもおかしくないし、東京の未勝利戦での時計も上々。フラワーカップは出遅れで度外視できる。

瞬発力勝負に付き合ってしまうと、速い脚が使える馬に飲まれてしまうので、上手く先行して前粘りを図りたいところ。

18:フェアリーポルカ 評価:○

皐月賞2着馬の勝ち馬ヴェロックスと0.6秒差ながら3着という若駒Sでの好走、君子蘭賞でのミドルペースでの1着も評価出来、このレースで数少ない人気と実力が一致している馬。

ただ、井内氏曰く「調教がゆるい」のが気になる。前走かなり厳しい競馬をしているのでその反動がきている可能性もあり、大外枠というのもあり、本命にするにはちょっと怖い…。



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