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調香留学の話 | 3回目のnote
留学のきっかけ
こんにちは。Ayu です◎
今日は私の経験した、フランスでの調香留学についてまとめていきます。
私がフランスに調香留学に行ったのは2023年の夏。
短期留学でパリを訪れました。
アロマに出会って約3年が経っていた当時、エステシャンや医師、香料・アロマメーカーなど、様々な世界でアロマ・植物に携わる方々と仕事をご一緒していく内に、次第に「アロマでのキャリア」を考えるようになっていました。
とは言え私がアロマを通してやりたい事は何だろうか・・・。
と考えたときに出た答えが、
・アロマを通して豊かな暮らしや癒しを提案したい。
・ただ香りを楽しむだけではなく、せっかくなら効果・効能を理解した上で使って、アロマがその方の役に立ってほしい。
この2つでした。
そこで辿り着いたのが、「アロマ調香師」としての活動だった訳ですが、調香師として活動するならアロマの知識だけでは足りない。ならば勉強しよう。そうだ、フランスに留学してしまおう。
これが留学のきっかけです。
今までのnoteを見てくださっていたらもうお分かりかと思いますが、全てにおいて直観(安易)で私の人生は進んでいます。。フランス留学も、我ながら唐突に決まった出来事でした◎(苦笑)
何故フランスなのか
言わずもがなフランスは香水発祥の地であり、また、医療でアロマを使っている国でもあります。
ですが調香や香料の勉強だけをしたいのであれば、日本でも受講できる専門学校やセミナーは沢山あります。
食品メーカーや香料産業で調香師として活躍されていらっしゃる多く方々は、その様な学校での課程を修了していらっしゃるのかと思います。
それでもわざわざフランスに飛び立ったのにはいくつ理由があります。
・本場のアロマ・フレグランス市場を知りたかったから
・文化に伴う他国の方々の感性・感覚の違いを知りたかったから
・凝り固まった思考を放して、俯瞰で学び直したかったから
・調香・香料の勉学のみではなく、+アロマ(香りだけではない、植物の力の部分)の新しい形を作りたかったから
日本人の居ない環境下に身を置く事で、知り得なかった感性・文化に触れながら、新たな発見と自分にしかできない仕事の形を考える為に、留学という手段を取りました。
パリでの生活
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香水発祥の地と言えば、フランスの南東部に位置する田舎町「グラース」をイメージする方が多いかと思います。
悩んだ末、私は学校がお休みの日は都心で観光・市場調査ができるよう、グラースに本校がある学校のパリ校に通いました◎
学校はエッフェル塔のすぐ近くにあり、家は15区にあるstudio(アパート)を借りて生活していました。
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学校が終わってからは毎日パリ市内を歩きまわる日々(1日2~3h歩くことも・・・)◎
観光名所もいくつか周りましたが、主にはハーブやフレグランスの専門店などを転々とすることが多かったです。
当時はコロナが終息しはじめて間もないタイミングだった為か、日本人と会うことは一度もありませんでした。
学校での生活
ここでは香料に関する基礎的な部分から、調香師になるための過程を一通り学ぶことができます。夏季短期プログラムの参加者は、私も含めて4人。
香料メーカーなどに勤めるフランス・スイスの生徒たちと受講しました。
授業は平日9:00~17:00まで、座学・実習・校外学習など様々な形式のプログラムが組まれています◎
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言語は全て英語でしたが、決して語学堪能でない私にも皆優しく、安心して受講することができました◎
留学での気づき
実際に勉強・市場調査をする中で最も感じたことは、 国によって異なる「香り」と「アロマ」の在り方です。
① 香りの在り方
日本とは比にならないくらい、パリはフレグランス商品で溢れています。
フレグランス商品の代表である「香水」は、元々悪臭などを消すために作られたものとされていますが、現代の日本では「お洒落」として使われている方が大半と思います(近年「香害」と言う言葉が流行し、「無臭」を好む傾向もありますが・・・)。
他にも「魅力を引き出すため」、「宗教儀式」、「エチケット」など、その使い方は様々ですが、パリの方々は一貫して「身だしなみとして楽しむもの」として使われているように感じました。
香水のルーツを持つ国ですし、そこまでは想定内でしたが、この考え方は香水に限らず。例えばハンドクリームやボディオイルと言った、「身に纏う香るもの全て」を指しているようでした。
その為オーガニック・人工香料問わず、その一つ一つの商品の「香り」は香水同等(に感じる)の強い芳香力を持っています。
フレグランス商品でない限り、あくまでも「用途+a個人で香りを楽しむ」レベルの日本との明確な違いを感じる経験でした。
② アロマの在り方
フランスではアロマおよび精油(エッセンシャルオイル)は薬局や専門店で購入することができます。
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香りを楽しむ事を主な目的とし、「雑貨」として取り扱う日本の現文化とは異なり、今でも植物療法で使用されていることが伺えます。もちろん植物の香り成分を、フレグランス商品の天然原料として使用することはありますが、アロマ(植物療法)とフレグランス(身に纏う香るもの)は全くの別物として存在していました。
様々な国の文化が入り交じり、アロマを誰でも・自由に・何の方法で利用しても、全てが「自己責任」なのが日本。にも拘わらずその危険性は提唱できても、効果は薬事法によりほぼ提示できないのも日本。
正しく使用すれば日常に欠かせなくなるモノである反面、その効果に実は危険が伴うモノだと言うことを、もっともっと普及していく必要があると考えさせられました。
その他にも、国によって異なる香りの嗜好や感じ方の違いなど、留学しなければ分かり得なかった経験を沢山踏んでくることができました◎
これから
私はこれらの経験を経てアロマ調香師として活動している訳ですが、その活動の形・範囲はまだまだ確立されていません。
今後も様々な興味・関心に触れつつ、パワーアップを重ねながら、点と点を繋いでアロマ調香師の世界を広げていきます◎
最後までお読みいただきありがとうございました。。!
自分語りはここまでとして・・・。次のnoteからは精油に関する知識をアウトプットして行けたらと思います◎
では、また。
Ayu