AI時代の働き方
6月7日に鹿児島国際大学にお招きいただき、学生へAI時代におけるキャリアや働き方について講演させていただきました。
https://www.iuk.ac.jp/news/archives/571
AIだけではなく、クラウドを使って現在どのように仕事をしているか、ロボットやメタバースにより将来どうなるか、という話も織り交ぜて話を進めましたが、やはり生成系AIのインパクトが強く、学生の皆さんの関心も高かったようです。
限られた時間の中で、以下のようなことを話してきました。
アウトプットを作ることの価値が下がる
chatGPTを使いこなせるようになるに従い、自分で中途半端なアウトプットをつくることが無意味に感じてしまうのは僕だけではないでしょう。chatGPTとCANVAを使っているところを実際に学生の皆さんに見せて、簡単なデザインやWebサイトであれば数分で出来てしまうことを実践してみたところ、学生の皆さんが驚かれている様子でした。簡単な仕事は無くなってしまうという不安感が増したという意見もありました。確かに不安になりますね。
ちなみに、chatGPT一辺倒では不安はあるので、他の生成AIも一緒に使うと良さそうです。僕は今のところperplexity AIをたまに使っています。
perplexity AIに「ITアーキテクチャについて知るには、chatGPTに聞くのとperplexity AIに聞くのはどちらが良いか?」と尋ねたところ、自分でperplexity AIが良いと回答してくれました。perplexity AIはサーチエンジンなので、最新の情報を得るにはperplexity AIの方がよさそうです。
アプトプットをつくること自体の価値が下がってくるとなると、我々はどのように仕事をしていけばよいのか?
僕なりのヒントを3つ学生の皆さんに述べさせていただきました。
ヒント:正しい・正しくないよりも好き・嫌い
正しいか正しくないか、答えが出せる問いについては人間よりもAIに聞いた方が確実です。AIが判断する領域がさらに広くなった場合、人間は何を元に判断したらよいでしょうか?
表現の仕方は色々ですが、僕は「好き、嫌い」が1つの軸になるのではないかと考えています。正しい、正しくないについてはAIがある程度選定してくれたとして、最終的な決め手は情緒的価値や、共感などの好き、嫌いになってくるのではないかと思います。好き、嫌いの感性を磨いていくことが重要になってくるように思います。
ヒント:教養・経験
これは、少し前に、ChatGPT・生成系AI時代に求められることとして、教養が求められると書きました。
経験について、アンラーニングが必要であると盛んに言われていますが、僕はアンラーニングは「忘れる」というよりは過去の知識、経験の「分解」という捉え方をしています。もしかしたら、それはアンラーニングではないと言われるかもしれませんが。
アンラーニングについても以前記事を書いています。
https://note.com/ayusuke_note/n/n3296accbb302
AIが答えの候補を出してくれるので、経験に基づいて判断できるかどうかが人に残された部分になると思います。
ヒント:ビジョン・ミッション・バリュー・パーパス
企業においてはビジョン、ミッション、バリュー、パーパスと言われますが、個人にも当てはまります。ここは人に残る部分でしょう。
学生の皆さんへの講演を通じて、自分でも整理することが出来たので、よい機会でした。