AyushMari

Academy of Ayurveda主宰:https://marifukuda.com/ ホリスティックな観点からくらしに役立つ智慧を発信していきます。

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最近の記事

ヨガ哲学で学ぶ予想外の受け入れ方

人生は思い通りにいかないことが多々あります。計画を立て、目標を掲げても、思わぬ試練や予想外の展開が訪れることがあります。それは時に私たちの心を動揺させ、何かを失ったように感じさせるかもしれません。しかし、ヨガ哲学の視点から見ると、これらの出来事は私たちの成長のために用意された貴重な機会です。 予想外を「リラ(Lila)」として捉える ヨガ哲学には「リラ(Lila)」という概念があります。これは、宇宙が創造する「神聖な遊び」を意味します。宇宙は私たちに対して常に新しいシナリ

    • マルマセラピーとヨガが導く「深い層への旅」

      マルマセラピーとは? マルマセラピーは、アーユルヴェーダの古代叡智に基づいた伝統療法で、肉体、心、エネルギー体に深く働きかける非常に神秘性の高いヒーリング手法です。 「マルマ」とは、秘められた生命のエネルギーが交差するポイントを指し、体内のエネルギーの流れを整える役割を持っています。このポイントは、肉体だけでなく、心や潜在意識、魂にまで影響を及ぼすとされています。 私が考案するマルマセラピーとヨガのプログラムは、単なる身体の運動やツボの刺激を超え、エネルギーの深層や潜在

      • 自己成長と自己満足の違いに気づくヨーガの学び

        RYT200/300 (RYT500)ティーチャートレーニングを開催して約10年。 初めての開催当初から、一貫して「本来の自分を知る」というテーマを軸に、ヨーガやアーユルヴェーダの本質をお伝えしてきました。当時は、「自分らしく生きる」という考え方がまだ広く認知されていなかった時代。それでも、普遍的な教えとして、ヨガが持つ深い意味や精神的な価値観を丁寧に伝えることを大切にしてきました。 精神的な価値を求める時代へ 近年、「自分らしく生きる」「内なる成長を求める」という理念に

        • グルと弟子の絆:シャラート・ジョイスの急逝によせて

          2024年11月11日、アシュタンガヨガの伝統を支え続けたシャラート・ジョイスが急逝されました。 彼は、アシュタンガヨガの創始者であるK.パタビ・ジョイスの愛孫であり、その伝統を深く理解し、多くの生徒に継承してきた重要な存在でした。 彼の訃報は、世界中のヨガコミュニティに衝撃を与え、悲しみの中で彼の存在の大きさを改めて感じさせる出来事です。心からお悔やみを申し上げます。 私自身はアシュタンガヨガの練習者ではないものの、一時期アシュタンガを学び、そのプライマリーシリーズの

          RYT300ティーチャートレーニングを振り返って〜Beyond Bodyの1年間

          2023年9月から1年間開催されたRYT300(500)TTが無事に終了し、この1年を振り返ると「Beyond Body」というテーマのもと、フィジカルや物質から精神へと意識を磨く1年でした。 ヨーガやアーユルヴェーダの基礎から、より実践的で真髄に触れる内容がカリキュラムに組み込まれ、受講生の皆さんにとっては日常に根ざした気づきや癒しの連続だったように思います。 とりわけ現代人が抱える多様な悩みや不調をケースに、ディスカッションを通じて実践的な学びを深める場面も多く設けま

          RYT300ティーチャートレーニングを振り返って〜Beyond Bodyの1年間

          ほんとうの豊かさとは

          ほんとうの豊さとは、尽きることのない充足感、満足感、幸福感。しかし、資本主義社会のなかで生きていると、無意味だとわかっていても人と比較してしまう生き方に流されやすいものです。すると、つい自分に不足しているものに目が向かいやすく、常にモノやコト、さらに知識や情報を追い求めるようになります。 そうした外部の刺激(モノ、コト、知識、情報…)による快楽を幸福と錯覚し、この快楽を得続ける(絶え間ない欲求を満たし続ける)ことこそ豊かな生き方かのように、あらゆるメディア、教育を通じて、私

          ほんとうの豊かさとは

          第1期RYT500ヨガ指導者養成講座を終えて

          先日、真理先生のRYT500ヨガ指導者養成講座(以下TT500)を修了しました。 終了が近づくにつれて、今まで学んできたことがスルスルとつながって絶大な安心感に包まれました。 これまで漠然としていた見えない力、つまりスピリチュアルとカルマについて、今回の講座を通して見えてきた私なりの解釈をご紹介したいと思います。 サンキヤ哲学ではプルシャとプラクルティの二つがあり、変わることのない精神プルシャに魂が宿ってこの世に1人の人間として生まれてくると言われています。その時に前世か

          第1期RYT500ヨガ指導者養成講座を終えて

          エゴの自分vsほんとうの自分

          私の指導者養成講座では、ヴェーダ哲学と心理学の観点で、エゴと向き合い自己成長を目指します。ある日の哲学のクラスで、生徒さんから「なりたい自分になる」という考えはエゴですか?と質問をされたので、今回はヨーガ哲学の観点でエゴについて解説します。 エゴの自分と本来の自分 エゴの視点で「なりたい自分になる」という考えは、個人的な欲望から出発することが多いです。自分の理想や目標、社会的な期待に基づいて自己を変えようとするアプローチです。エゴは、個人の欲望や外部からの影響を基にして自

          エゴの自分vsほんとうの自分

          フィジカルを超えた心と精神の学び

          先日、受講中のRYT300TTでアーユルヴェーダにはラサーヤナという健康寿命を伸ばす教えがあるとうかがい、ヨーガとアーユルヴェーダを一緒に学ぶことの尊さに気づくことができました。 真理先生のクラスを受講された方であれば、アビヤンガや食事、ジャーナリングなどを通して日々の過ごし方を根本から見つめ直すというワークをたくさん実践し、みるみるうちに不調が良くなったり見た目が若々しくなる生徒さんたちを幾度となく見てきたと思います。これがまさにアーユルヴェーダとヨーガを組み合わせること

          フィジカルを超えた心と精神の学び

          自分の役割に集中すれば、誰かの幸せにつながる

          役割をまっとうするには、やらないことを決めること いま自分に何が必要なのか。あるいは、自分の役割をまっとうするにはどうすればいいのか、と考えたとき、つい他者目線で不足している部分に目が向かうことはないでしょうか。そして、そこを補うべく、やることを増やすほうに意識が集中してしまうこともよくあることかもしれません。しかし、実はやることをシンプルにしていくことが大事だということを、改めて実感したできことがあります。 それは、最近出会った、ある素敵な和食屋さんでのこと。 女将さん

          自分の役割に集中すれば、誰かの幸せにつながる

          愛に溢れた教えに触れた時に気づいた大切なこと

          今回の記事も門下生による記事になります。 長年、大手スポーツクラブでインストラクターを指導していたSatokoは、思いもよらない形で自分と向き合うことに・・・彼女の経験をシェアして頂きました。 きっかけは資格を習得することから 出産を機に長年務めていたスポーツクラブでのインストラクターを辞め、個人主催でクラスを運営していました。子育てとの両立が思うようにできない時は、まわりのインストラクターが活躍の場を広げていくのが羨ましく、出産する前の過去の自分に振り返ってばかりいまし

          愛に溢れた教えに触れた時に気づいた大切なこと

          グルの存在に気づくことが幸せの道

          現代のヨーガといえば体を動かすアーサナから入ることが多いなかで、本来のヨーガはアシュラムという専門の施設で住み込みで学ぶスタイルの、いわば修行の道とされています。 ヨーガの修行者はグルに弟子入りし生活を共にします。グルとは導師、その道を求める者を導き、光を当てる存在です。サンスクリット語の意味として『グ』は闇、無知を表し、『ル』は闇を取り払うもの、つまり光の存在のことを言うそうです。 私はこの言葉を真理先生から教えていただき、導く存在とは光を当てるばかりではないということ

          グルの存在に気づくことが幸せの道

          気づきから深まるヨーガの道

          **今回の記事は門下生Mayuminによる記事になります。今後はスピンオフ記事として、門下生による記事を不定期でお届けします。 私たちは1日のうちにたくさんの「選択」をしています。その時々でどう行動するか、何を話すか、何を食べるか、その「選択」をするのに悩むこともありますが、無意識に選ぶことも多いのではないでしょうか。この無意識に選ぶという行為に生活習慣やマインドの癖が大きく影響しています。 福田真理先生の指導者養成講座RYT200では、生活習慣やマインドの癖を徹底的に見

          気づきから深まるヨーガの道

          あなたのヨーガの目的は何ですか

          わたしのクラスでは、ヨーガスートラや、インド占星術など、太古からの学問・哲学も学んでいきます。目的は、ほんとうの自分と向き合う上での“ありかた”を、深く理解するためです。 ヨーガスートラもヴァガバッドギータも、その教えを頭に詰め込むだけでは本質を理解することはできません。 ヨーガは、生きてこそ! 論理的な理解や、技法としてのインプットでは、ただの知識の泉にしかならず、確かさにすることはできないでしょう。大切なのは、その教えを生きること。その教えをとおして、自分のありかた

          あなたのヨーガの目的は何ですか

          目には見えない力

          何か特別なことをしているわけではないのに、ふと進む道が明確になったり、どこか救われるような体験をするなど、不思議な縁やシンクロニシティを感じることはないでしょうか。 例えば、大きな壁にぶつかり、八方塞がりのような状況に直面しても、絶妙なタイミングで救われる。あるいは、大きな問題だと思い込んでいたことが、誰かの一言で、些細なことに感じられ、ほっと胸を撫でおろす、ということもあるかもしれません。 ときに、人生を左右するような、自らを後押しする力。意図しないときにやってくる圧倒

          目には見えない力