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アーユルヴェーダという科学を通して見る世界2

 世界に存在するものたちは全て5元素が組み合わさって構成されており、それぞれ元素の配分の違いによって、異なる物質が構成されています。あるものは地の元素が多かったり、あるものは水の元素が多かったり、その微妙な配分の違いによって他とは違う個性を出しています。それは自然界にあるもの、動物、私たち人間の体についても同じことが言えます。一人ひとり違っていて、それが生まれ持った個性になります。

 同時に、その配分は繊細に食べ物や時間などの影響を受けます。例えば、唐辛子などの火の元素が多い食べ物ばかりを食べ続けていれば、私たちの体の中でも同じように火の性質(熱い、鋭いなど)が増えます。私たちの体は食べたものから出来上がっているからです。体の中で火の元素の量が、元々持っていた量よりも大幅に増えてしまった時、つまり元々の5元素のバランスが崩れてしまった時、人間の体には病気が起こります。

 私たちの身体は、元々のバランスを保ちながら生きています。バランスが保たれている元素は、正常な働きをします。しかし、時間や季節、住んでいる環境、食べ物から影響を受けて、元素が正常な状態より多くなったり少なくなってそのバランスが崩れた時、人は病気になるのです。

 アーユルヴェーダの目的は、健康な人の健康を維持・増進し、病気の人の病気を鎮静させることにあります。つまりバランスを保つことと、バランスが崩れた時に元のバランスを取り戻すことがアーユルヴェーダの目指すところです。

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