研ぎ屋さん（神様のお友達）がスクーターに乗ってやって来たよ

2024.8月の猛暑が続くある日、


「ピンポーン♪ 奥さーん」

と、『刃物研ぎのおじいちゃん』がスクーターに必要物品を乗せてやってきた。

我が家に来たのは2回目。
２〜3年前にもやって来て、４〜5本研いで貰った事がある。
一本300円なので、5〜6本お願いした。

（ボロボロの）スクーターの後ろの荷台には、手作り感満載の木箱があり、箱の中には研ぎグッズを収納、木箱の蓋はひっくり返して作業台と椅子になる。


スクーターの周りに、ビニール袋がいくつかぶら下がっていて、生活用品の袋、空き缶の袋もあるところをみると、ゴミ拾いもしているんだろう。

県内〜県外までスクーター🛵で行って、気の向くまま、包丁を研いで回っているらしい。

研いでいる最中は、口笛🎵を吹きながら、
超ごきげん。
口笛のレパートリーは、何百？何千？曲。
この辺りでは有名で、新聞にも載った事もあるらしい。

私は、面白い生き方をしている人にとても興味がある。

前回、こられた時に、私は興味津々。
いろいろとお話しした。

おじいちゃんは、

「今まで、いろいろな仕事を経験したけど、
子供も独立したし、毎日行きたいところに行っている。

今が1番幸せ。

誰にも縛られないで自分の好きなように生きている。
」

というようなお話しをされていた。

悟ってるやん。
神様、、、のお友達？

のように思えた。

そして、先日。

（久しぶり！また、来られたんだ！）

しかし、
今は37度の猛暑。
顔は、ゴボウのように真っ黒になり、
背も低く、全体的に小さく丸く可愛いおじいちゃんである。
脱水にならないのか？？

「こんにちは！…めちゃくちゃ暑いですよ😳
こんな日にもしてるんですか？😳」

「うん。正月以外は休んだ事ないよ。
口笛吹く練習になるしね。毎日が幸せ✨」

、、、、（マジか、、）

「自転車置き場が屋根があって涼しいし、
水場もあるから、そこでお願いします。」

丁度、出かける所だったから、

3本お願いして、1000円にして、

冷蔵庫に開封前の2リットルのペットボトルのお茶があったから
コップに氷を入れて、
お盆ごと渡して、
ペットボトルごと貰ってもらった。

前回のように、スクーターの荷台のグッズを持ってきて、蓋になる椅子にこしかけながら、
軽快に口笛を吹いて、もう仕事に入っている。

「毎日が、挑戦やね。
砂漠の中にいる事に比べたら、
こうやって、水も飲めるし、天国みたいなもん」

と、ゴボウ色の顔でくちゃっと笑い、
目が子供のようにキラキラ✨輝かせる。

ニコニコしながら、口笛を吹きながら、包丁を慣れた手つきで研いでいる。

（、、、凄い。私は、クーラーの効いた家から出られずにいるのに、、

このおじいさんは、自分の中に神様を見つけて、ごきげんに生きてるなぁ〜）

真似したいけど、まだ、真似できない。
ヘナチョコな私。

私が出かける前におじいちゃんは作業を終えて、

2リットルのお茶をビニール袋に入れて、スクーターにぶら下げて去っていった。

スクーターに乗って、『幸せ』を教えに来た
サンタクロースみたいだなぁ、、、。