コモンミール体験会@リアルコレクティブハウス
5/20(土)に参加してきたコモンミール体験会は、あるビルのシェアキッチンをお借りして行ったが、今回は横浜チームで実際に居住者がいらっしゃるコレクティブハウス聖蹟に訪問し、リアルコモンキッチンを使わせてもらい、リアルコモンミールを体験してきた。
実際住民の方を聞いていて、とてもしっくり来たのは「私は変わっているが、ここにいると変わっていると言われない」という言葉だった。
私が魅力を感じる、多世代生活の居心地の良さも「変わっていると言われなくて済む所」にあるのではないかと思った。多世代だからお互い違う価値観を持っている前提でいる。だからこそ、「変」という物差しが無い分、居心地がとても良いのではないかと思った。
コレクティブハウス聖蹟
【メニュー】
・肉じゃが
・サラダチキン
・小松菜のおひたし
・白ごはん
・味噌汁
【作ってみた感想】
25人分を作ったのだが、正直作業量がすごかった。作る頻度は1月に1度だが、それぐらいの頻度がちょうど良いと思った。私は切る担当だったので、ひたすら作業に没頭するだけでよかったが、料理担当者は味付けや盛り付け、お皿選び等に至るまでいろいろ考えることがあって大変そうだった。
・量をつくるのが大変
・そもそも買い出しの量を決めるのもわからなくて大変
・味噌汁の量は目分量で良いとのこと(早い者勝ちで良いらしい)
・調理の時のボウルや鍋がでかいので混ぜたり等が大変
・食洗器あると便利、調理器具等もでかいので、逆に食洗器が無いと大変。
もし、私が作るなら・・・カレーライスかな?
どうやら、スパイスから作る凝ったカレーより、カレーの箱通りにつくった「普通のカレー」が人気だとのこと。それなら私も作れるかな?。
毎回牛丼の人もいるらしいが、それでもOKとのこと。
こちらのブログでも当日のコモンミールの様子が紹介されています。
【食べてみた感想】
・知らない人同士でも、話がはずむ。私は横浜チームの方との面識があまりなかった初めましてだったけど、食べ物を媒介にすると話しやすかった。
・ガスの窯なので、炊き上がりが速いし、美味しかった。
・大体人につくってもらっただけで美味しいんじゃないかなと思う。
【施設見学】
詳しくはHPの写真をご覧いただけるとイメージがつきやすいですが、屋上から1階まで紹介頂くたびに「いいな~」を連発していました。
住民の意見を反映されて作られている事、大家の素敵なこだわりがあること、いい建築士さんに巡り合っている事が背景にあったようだが、良き建物は人を集める力があるという事を実感した。
〇コモンスペース
・コモンキッチン
・ダイニング、リビング
・多目的室
・ウッドデッキ
・テラス
・屋上菜園
・地上庭など
・一番小さな1人部屋が約14㎡と部屋が狭いので、ミニマリストになった方が住みやすそう。逆に、廊下や玄関等の共用部分が広く贅沢な作りになっている。ランドリールームに共用の洗濯機や、アイロン、ミシンがあるのを見て、24時間365日使わないものが共有されていて、無駄がなくて良いなと思った。
・子供向けのジャングル事務や、ピアノ、漫画等、広い廊下やテラスが共有部分にあり、お布団を干したり、BBQをしたりとできるので、ワンルームマンションより自由度が高いのも良い。
・犬やインコ等のペット飼育可だが、共用部分に連れてこないのがルール。
・壁が厚いなど、賃貸なのに分譲マンション並みの設備の良さなので、住み心地は良さそう。
・大家さんのこだわりもあるが、住みたいと思う人が住みやすい形を考えて決めただけあって、住み心地は良さそうだと思った。
〇付帯施設:
・駐車場、駐輪場
・トランクルーム(1区画を住人同士でシェアする方もいるらしい)
・宅配ボックス
【居住者との対談と質疑応答】
〇家賃と空き状況
更新料が無い。間取りが多様なので、家族の成長に合わせて、部屋を移り住んでいる人もいた。
空き部屋情報は一般的な賃貸情報には載せていないとのこと。
〇お楽しみイベント
・偶数月にはイベントが開催される。住民だけの場合もあるし、近隣住民が30-50人ぐらい参加されることもある。(近隣住民は毎回違う人が来るらしい)
・流しそうめん、クリスマス会等子供向けのイベントだけでなく、日本酒やクラフトビールなど、大人向けのイベントも開催されるのが、子供がいない大人も楽しめて良さそう。
〇みんなの意見で決めるが多数決で決めない。
・最初に建てる時に2年かけて、どんな住居にするか話合いながら決めてきた。窓の向き、間取りなどなど。
・住み始めてからも、新しいルール等も意見を出して決める。ダイニングの椅子の張替えは2年かかったらしい。
・意思表明しやすいカードがあるので、意見は言いやすい。
・最終的には満場一致以外にも「一度やってみて、都合がわるくなったら変えましょう」という方法も取られる。
〇人間関係って大変なところあるよね
・もともとコレクティブハウスに魅力を感じて住んでいる人同士なのだが、価値観の違いなど色んな違う意見がある。ここに住みたいという事が一緒なら協力できるかな。とも思った。
・新規入居者は、どうしても受け身になりがち。今までいた人のルールを守ろうとする。
・「住民同士の立場がフラット」と思ってても、新しい人はそう思ってない事もあり、うまくいかない事もあった。
・古くからいる方は「(決めた理由があるので)尊重はしてほしいけど、鵜呑みにしなくてもいい。」
・人間は感情的になるところもあるので、CHCという外部の目があることで冷静になれる。
〇住民が語る、コレクティブハウスの良さ(住民向け)
・多世代居住だから違う価値観を持っている前提でコミュニケーションを取るので、少し変わっている自分でも受け入れてもらえる。
・一人暮らしだと孤独でダメになるが、誰かに見つけてもらえる。
・ゆるやかにつながりながら、プライベートも守れる。
・一人だと経験しない事を経験する。
・6年のうち、出たい時も2回あった。長くつづくポイント話し合って場所をつくるところが他にない
・共同作業としてのよさと、日常、仕事いそがしくても、コモンミールで食事が用意されている良さがある。
〇住民が語る、コレクティブハウスの良さ(大家向け)
・「家賃を滞納するなどの変な住民がいない」のが大家さんのメリットになるのでは?とのことでした。
・聖蹟の大家さんにたのめば、メリットを語ってくれるのではないか?との意見もいただいた。もし大家さん候補が現れたら、相談してみたいと思う。
【賃貸・多世代・異文化共住のマジック】
コレクティブハウスを紹介した本の中でこんな文がある。
ここまで素晴らしいかどうかは1日の滞在では明確にはわからなかったが、間違いなく「こんな家に住みたい」と強く思う事ができた。