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「横から目線の水平なコミュニケーション」で百貨店が生まれ変わるかもしれない話

Weekly Ochiai シーズン4【落合陽一】丸井G社長と語る「小売・百貨店のニューノーマル」を観て、これからの百貨店について、今現場にいる人達の皆様の考えを聴きながら、心理学的な視点を加えて、考えてみました。

40才以上の人の百貨店の思い出と言えば、家族で出かけて、非日常を味わい、レストランではオムライスの上に旗が刺さったお子様ランチを食べた事じゃないでしょうか?

私も、家族と良く百貨店に行き、派手好きな祖父は自分の物や祖母の物を買うために外商さんのお世話になっていて、謎のキャッシュカードのような物を複写する機械を使って支払いをしていました。

大人になってからも、靴やカバンなどの買い物は百貨店でしたし、できれば、そのままおばあちゃんになっても伊勢丹で買い物をしたいと思っていました。

そんな大好きだった百貨店ですが

近年、駅前の一等地から次々と姿を消し、ついにコロナで売り上げを劇的に下げてしまいました。アメリカからバーニーズニューヨークがなくなり、行くと、お姫様気分にさせてくれた、大好きな伊勢丹がこれからどうなるか?アマゾン等のEコマースに負けて消えてしまうのか、とても気になっていましたので、今回のWeekly Ochiaiはとても興味がある内容でした。

皆様の話をお聞きして、最終的に、伊勢丹並びに、その他の百貨店にもまだまだ生きる道はあるのかなと思いました。

ただ、今まで通りのビジネススキームではいけない。むしろ、既存の百貨店より今より少し前の時代に戻すと言った方が正しいかもしれないです。

今後は、百貨店が得意な事にもっと磨きをかけて欲しい。お客さんにいろいろ教え欲しい。例えば、デザインの細部が着た時のシルエットをどう変えるか、なんて、聞かないとわからないし、聞くと、お客側の製品への愛着にもつながるので、また動機になると思います。

でも売り方としては、やり方は上から垂直では無く、「水平に」がポイントだと思います。好みが多様化されて、大量生産、大量消費される時代が終わった今、個々の満足度にどれだけ寄り添える品揃えができるかがキーになってくるとしたら、多様化されたの個人の好みまで、百貨店はわからないので、コミュニケーションを取りながら、把握し、共に作り上げていく事が望まれると思います。

また、商社が大量生産した物を提供するのでは無く、若いデザイナーと愛を持って共創をし、ブランドを作り上げて頂くのが良いかもしれないです。それも「水平に」がポイントになると思います。若いデザイナーのアイデアを生かし伸ばす事で、細分化された個々の満足度に刺さるものが提供できると思います。

そして、お客様には、お店から何かを押し付けるのでは無く、お客様らしい服を選んでもらう。これも「水平に」。百貨店は、デザイナーと顧客を水平につなげる、高級ホテルのコンシェルジュのような心のよりどころになる存在になれば、やがて人は百貨店に戻ってくるのだと思います。ホテルのコンシェルジュのようなというのは、お客様に楽しい時間を提供できるプロであって欲しいなと思います。

人は服に興味を亡くなったのでは無いと思います。自分らしさを見つけられる場所が変わっただけだと思います。例えば、ゲームのアバターの自分に新しいスキンをバンバン買ったり、好きなアーティストのコンサートグッズは、山のように買う形に変わって行っただけだと思います。

大量生産時代は、「売れる製品」を作る事が多く、オリジナリティが薄れて来ていたと思いますが、今後、若いデザイナーが、細分化された好みとフィットする物を作るようになれば、もっと新しい挑戦や文化が生まれる、若い世代への希望の光にもなれば良いなと思います。





<補足>BBT大学の川上先生の心理学の講義内で、上司が部下を勇気づけ、行動を引き出すためには、「横から目線の水平なコミュニケーション」が効果的だと説明されていた事を思い出しました。

もしかしたら会社の外でも、百貨店が新しい価値のある物を生み出して行くためには、デザイナー・お客様ともに、評価的な視点のコミュニケーションをやめ、相手を勇気づけ、行動を引き出す事が重要なのかもしれないと思いました。

Weekly Ochiai シーズン4【落合陽一】丸井G社長と語る「小売・百貨店のニューノーマル」 https://newspicks.com/live-movie/808/ #NewsPicks #WEEKLYOCHIAI  

〈ゲスト〉 ●青井浩(株式会社丸井グループ) ●軍地彩弓(株式会社gumi-gumi) ●仲田朝彦(株式会社三越伊勢丹HD) ●宮田裕章(慶應義塾大学医学部

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