幸せの基準
幸せだなと感じる瞬間はたくさんある。
友達と笑い合っている瞬間。
おいしいものを食べている瞬間。
すてきな景色に出会えた瞬間。
旅をしている瞬間。
いろいろな瞬間に幸せを感じるけれども、断食を通して幸せを感じる瞬間がたくさん訪れた。
普段当たり前にしていることを一つやめてみると、そのことの大切さを感じることができる。
体調管理をしたいなと弾化した断食合宿だったけれども、思わぬ産物を得た気分だった。
これまで「食べること」は日常の一部だった。
それは誰しも当たり前にそうで、生きていくために食べることは必要なことだ。
実際に食べることが大好きなわたしは、美味しいものをいろいろ食べてきたし、そうでなくとも、仕事の合間に、ちょっとした休憩時間に、ちょこちょことお菓子をつまむことが当たり前だった。
食べることは、いつの間にか「生命活活動を維持する」以外に、ちょっとした時間をつぶす役割を担っていた。「食べる」ということに大きな意味がなく、ただの行為になってしまっていたのだ。
たった2日間だけれども、大切なはずなのにないがしろにしてしまっていた「食べる」ことを考え直すきっかけになったと思う。
断食合宿は明日で終わってしまうけれども、わたしにとって健康以外にも「食べる」ことを見つめ直す大切な時間になった2日間だった。
きっと明日からもたくさん美味しものを食べて、お菓子だって食べると思う。けれども、たぶんこれまでよりも「食べる」ことを大切に、その時間をもっとじっくりと過ごせる気がしている。
幸せの基準は人それぞれだ。
それは旅に出て、いろいろな国に行っても感じられたけれども、こうやって生活をちょっと変えるだけで、わたしの中にもその基準を大きく覆すでき事に出会えたのだ。
当たり前だと思っていたことを、もっと大切にしよう。
毎日をもっと丁寧に生きよう。
そう思えた2日間だった。