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他人は自分を映す鏡

昨日の深夜マレーシアについて2日目の今日、タイに長期間滞在するためのビザを取得しにタイ大使館までやってきた。これが今回のマレーシア渡航のメインミッション。
東京でビザ取得を試みたものの、書類の不備で申請できなかった。

こんな時、わたしはどうしても売り言葉に買い言葉でけんか腰になってしまう。これまでも旅に出た時に空港職員や駅のスタッフなんかと何回か言い合いになったことがある。
英語だと、日本語では言わないようなことを言ったり、いつもより強気な口調になってしまうのだけれども、「ほほえみの国」と言われているタイに来て、ひとつ気づいたことがあった。

 

「ほほえみの国タイ」この言葉はタイ人がいつもにこにこしていることを表しているわけではない。ローカルレストランの接客なんかはアジアらしく不愛想な店員さんもたくさんいるし、すれ違う人みんながみんなにこにこ笑っているわけではない。

「ほほえみの国じゃないじゃない」という人もいるが、実はそれは違う。
例えばレストランで食事をしたとき、オーダーをとってくれたり配膳をしてくれた時は笑顔を見せてくれなかった店員さんも、帰るときに手を合わせて「コップンカー」と笑顔であいさつすると、少し恥ずかしそうにしながら、同じように笑顔で「コップンカー」と言ってくれる。

確かに考えてみれば、「常に笑顔でいないといけない」日本の接客と比べると冷たく感じるかもしれない。でも、彼らの見せてくれる笑顔はきっと本物の笑顔なんだと思う。

接客が冷たいからと言って、こちらも冷たく接しているときっとお店を出る瞬間まで店員さんの笑顔を見ることはできない。
でもそれは少し寂しいなと思ってしまう。
せっかくならお互い笑顔で「ありがとう」を言ってお店を出れたらなと思う。

 

「他人は自分を映す鏡」

この言葉通り、笑顔で話してくれる人には自然に笑顔が漏れるし、丁寧に接してくれる人にはこちらも丁寧に対応する。自分の秘密を打ち明けてくれる人には、私も私の秘密を打ち明けようと思えるし、あまり自分の話をしない人には、きっと私もあまり自分の話をしない。そして怒りには怒りを返してしまう。

怒りは他人の共感を生まない。
どんなに言っていることが正しくても、荒々しく、大人げなく、声を上げて、汚い言葉で、まるで罵るように怒る人にはどうしても共感できない。

 

せっかくなら、お互いが気持ちよくなれるように。
それは少しシャイな笑顔の素敵なタイ人から得た素敵な学びだった。

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