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子供が大人になる時

昼前にタバコを買いに行こうと、散歩がてらいつもより一つ先のコンビニへ行ってきました。
ポカポカしてて暖かく、犬を連れて散歩しているおばあちゃんに何度も抜かされながら、ゆっくりゆっくり往復です。

ゆっくり歩いていると、いろんなことに気が付きます。
その中でも特に最近は、マンションの名前が気になる。大家さんとか不動産屋さんのネーミングセンスです。

「シャトー〇〇」シャトー? なんだっけそれ。シャトーブリアン? ワインだっけ肉の部位だっけ。あっ、城って意味ね。なるほどね。森と泉に囲まれたやつね。

「リバーサイド○○」リバーサイドというほど近くの川大きくないし、しかも川沿いからちょっと離れてるからそんなサイドでもないし。

「ピンクハウス〇〇」ちょっと風俗を感じさせるな。あっ、壁がピンクだからか!

「フレミール〇〇」おしゃれだな。外観もおしゃれだな。新築っぽいな。笑顔が絶えない家族が住んでいそうだな。

「〇〇荘」渋い!

と、こんな感じで1人遊びを楽しんでます。さすが一人っ子。1人遊びが好きだわー。
こんなことに付き合ってくれるのは、キッズかタモさんくらいしか居なさそうですね。

この間、電線の上でめちゃくちゃイチャついている鳩2羽を見ました。
首にスリスリ、頭スリスリ、くちばしで何回もチュー。ワーォ!とハートマークが浮かびそうな雰囲気でした。これこそピンクハウスだな。

下から石でも投げてやろうかと思いましたが、お返しにフンを落とされそうなのと、大人の分別としてそれはやめておきました。鳩にイラついてどーする。
頭の中は子供が考えるようなことばかりで埋まっているけど、ちゃんと大人としての自覚を忘れていないみたいで、自分にホッとしました。

でも、子供から大人になる時って、どういう時なんですかね。
成人したらとか、就職したらとか、そういう社会的なことで区別はできるけど、内面的なものって誰が判断してくれるでもないし、自分でもなかなか判断が難しいと思うんです。
わたしは、中学や高校の頃に考えていたこと、今になってもほとんど変わってないです。

新しい漢字を覚える、新しい言葉を覚える。
でもそれは思っている感情をより的確に表せるようになっただけで、思ってることは一緒なのではないかと。
いつからが大人なのかって、ずーっと考えながら、歳の数字だけ増えていきました。

何気なく開いたYouTubeのおすすめ動画に『中川翔子のFF7リメイク実況』が出てきました。
懐かしいーFF7。当時はとことんやり尽くしましたねー。
ちょっと見てみるつもりが結局2〜3時間ほど見てしまいました。

FF7って始まりがテロなんですよね。
神羅カンパニーという街を支配する巨大な会社があって、その会社は魔光炉という機械で星のエネルギーを吸い取り、人々に電力など資源を提供しているところなんです。
このままでは星が死んでしまう、星を救うんだ!という集団がいて、主人公のクラウドはその集団に雇われて、魔光炉を爆発させる作戦に参加するところから物語が始まっていきます。

作戦は無事に終わるのですが、予想以上の被害が出てしまい(その理由もあとで分かる)、犠牲者も多数。リーダーは星のためだから犠牲は仕方ない、と言いつつも苦悩していくんですが。

当時は敵を倒せー!とか爆発すごーい!なんてことしか考えずにプレイしていましたが、今改めてみると「そっか、この時に莫大な被害と犠牲者が出てるんだよな・・・」って思ってしまいました。

いろんな善といろんな悪、人の数だけある正義。
そのぶつかり合いで、普通に暮らしていた人たちが犠牲になる瞬間。
リメイクされてCGが綺麗になっていることもあり、悲しむ人たちもリアルでした。
まぁ、ただのゲームなんですけどね・・・。

うーん・・・と中川翔子見ながら考え込んでいると、わたし気づきました。
これって、大人になったってことじゃあないのかい?!
あの時とはもっと違う視点で同じ出来事を見ている。これかな、大人になることって。

少しは成長してるっぽい自分。
鳩に石を投げるような大人ではなく、人の気持ちに寄り添おうとする方向性を向いている大人で良かった。できるできないに関わらず、ね。
この方向は絶対忘れないようにしよう。

そしてマンションの名前一つで楽しめてしまう子供心も忘れない!
明日も行ってこよ。ナイスネーミング探し。