☆My Story☆ お部屋デートの約束 #ホビと私
【Inspired by J-HOPE IG 20220206】
私たちが一緒にどちらかの部屋で過ごせる時間は、すごく限られている。
ホビが世界のJ-HOPEである以上、プライベートな時間がとても限られてることは、世界中が知っている事実で。
その限られた時間をやりくりして、普段は殆ど電話でしか話せないけれど、今日は珍しく仕事帰りに私の部屋に寄ってくれた。
次の休みにドライブ行こう、もうすぐ僕のセンイルだからさ、ヌナとどこかにドライブいけたらそれが最高のプレゼントになると思うんだよね、って。玄関で靴を脱ぎながら、もうそれは楽しそうに話しはじめるホビ。
付き合って初めて私の部屋に来てくれた時、ホビが約束してくれた。
「ヌナ。ここでヌナに逢っているとき、僕に仕事の電話やメールとか来ても、余程じゃなければ、僕、電話にでないって決めたから。」
え、そんな、、、大切なお電話だったら・・・と言う私を優しく遮って
「どうしてもでなくちゃいけない電話は、寝室、借りていい?」
やっぱり、私はアミでもあるわけで、そんなわたしがお仕事の話を聴いちゃいけないからだろうなって、深く頷いていると
「仕事の話するとさ、一気に仕事の世界に戻っちゃうんだ。ここにヌナと2人でいるのに、ヌナを仲間はずれにしちゃう。そんなことしたくないよ。」
あぁなんて、ほんとに限りなく優しい人。
それなのに・・・
今夜、珍しく私の電話の着信音が鳴った。
仕事に厳しい局長の名前がスマホの画面に浮かび、慌てふためいて電話に出ると局長の声は弾んでいた。私が先週プレゼンした企画、海外のクライアントの評判が上々で、商品化前提で次の打ち合わせも私メインでってご指名が来たと。時差の関係で遅い時間だけど、嬉しい知らせだから早めに電話くれたそう。飛び上がるほど嬉しくて暫く局長との話に夢中になって・・・
ホビはそっと立ち上がると、寝室に入っていった。
しまった。。
盛り上がった電話を切るのに思った以上に時間がかかってしまった。
「ごめんね・・・」 ベッドのホビに囁いたけど、返事がなくて。
あ~あ自己嫌悪。
ホビの決めてくれた優しい約束、ホビは一回も破ったことなかったのに。
楽しそうにセンイルドライブの話してたのに。
こんなに忙しいホビが久しぶりに部屋に来てくれたのに。
仲直りしたくて、ホビのお気に入りのコーヒーを丁寧にいれながら、後悔の気持ちだけが大きくなる。なんだか自分が情けなくて涙がでてきた。
ふっと背中に優しいぬくもりが届いて抱きしめられた。
「ヌナ~。いい匂いしたから起きてきたよん。」
振り向くと太陽のような笑顔が、私の涙に慌てふためいた。
「えっ??なんで??仕事の電話、何か困ったことでも・・・」
慌てふためくホビは、心から私を心配してくれている。
「ちがうの。ごめんなさい、ホビ。」
そういう私をそっと腕の中に抱きしめ直して
「うん・・・いや、まじでベッド気持ちよくて寝落ちしちゃってさ。」
ごめんね、電話の約束守れなくて。っていう私に
いいんだよ、僕といるのに泣くなよ~って、優しく涙を指で拭いてくれて。
抱きしめたまま、私のプレゼン成功の話を、自分のことのように嬉しそうに聞いてくれる。電話の局長が男性と知ると、何歳?独身?ってちょっとヤキモチを妬いてくれるホビが愛おしすぎて、また少し泣けてくる。
「仕事頑張ってるヌナも大好きだよ。でも今夜はもうスマホ切って。」
そう言って、優しくて深いキスをくれる。
わたしの自己嫌悪も、こぼれた涙も、すべて温かく溶かしてしまう。
「ヌナのいれてくれたコーヒー、飲みたい。」
ドライブの話の続きをしよう。
あなたと一緒なら、きっとどこに行っても楽しくて幸せ。愛しているよ。
END
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