見出し画像

職人とオールラウンダー、どちらになりたい?

※2022年2月に他媒体で書いた記事を転載します※

初心者、ベテラン問わず「ライターとしての生存戦略」を常に考えている人は少なくないようです。私もこのテーマについてずっと考えて続けているので、今のところの考えを書いておきます。

ライターとして生き残るためにまず考えたこと

2017年12月からライターを始めた私。まず考えたのは「食っていくためにはどうすればよいのか?」でした。

まず目標にしたのは月収10万円。文字単価0.5円なら、月20万文字書けばクリアです。ということは1日あたり約1万文字。まずは1日1万文字書けるだけのスキルと根性をつけるところからスタートしました。

もちろん10万円では生活ができないので、少し前から始めていた飲食店のホールバイトを週3で掛け持ち。ランチタイムとディナータイムの間にある2時間の休憩も、執筆時間に充てていました。懐かしい……。ずっと眠かった……。

当時の生活から学んだのは「量は裏切らない」ということ。あの駆け出し時期に、死ぬほど書いたなあと思います。実際に指や手首は死にかけてましたし……。でもオフィスワークはすでに辞めてしまっていたから、ライターで生計を立てていくしかなかったんですよね。サバイバル。

このまま執筆だけでやっていけるのか?

次第に文字単価が上がってきて、文字単価2〜3円の案件をいただけるようになったら、かなり生活が安定しました。

とはいえこの時期に妊娠出産を迎えたので、また別の意味で大変だったわけですが、その話はまだ別の機会に。

この時期に考えていたのは、「ずっと執筆だけでやっていけるのか?」ということです。

私はそこまで「執筆が好き!」とはなりませんでした。むしろ、執筆以外の企画や編集などが好き。それから、一人で働きたくてフリーになったのに、チームを組んで仕事をするのも好き。でも執筆能力が劣っているのは嫌だ。

一方、その頃から仲良くしてくださっているライターの先輩は、書くことがとても大好き。企画もできるけれど、とにかく量と質を追い求めるのが好きな方でした。

他にもさまざまなライターさんにリアルで会ったり、Twitterでお話を伺ったりしているうちに、「私は執筆だけじゃダメそうだ」と気づきます。

執筆を極めようとしても難しそう。トップライターまでいけない。そもそもトップとは?という話もあるけれど、少なくともこの人やあの人みたいな文章が書けない……。自分の無能さを認めるのは嫌だったけれど、残念ながら「上に人がいすぎる」と感じました。

生き抜く道を開拓し続ける

“縦”に行くのを諦めた私は、横道を開拓することに。あい言葉は「オールラウンダー」。企画から取材、執筆、編集、入稿までなんでも一人でできるようになろう。メディア運営だってやる。SEOにも強くなる。

そんな感じで、今はWEB記事に関することはわりと網羅できるようになりました。とはいえ、ひとつひとつのレベルはまだまだです。だから常に道半ば、常に勉強。

別にここまでして「いかに生き抜くか」なんて考える必要がない人はたくさんいると思います。パートナーに安定した収入があったり、家事育児や介護を第一に考えたりする時期に、こんなサバイバル術は不要なはずです。

ただ私は自分が生計を立てる中心だし、なぜだかわからないけれど生涯ずっと働いていたいので(笑)、長く活動できる術をずっとずっと探すんだと思います。

もし今ライターとしての生存戦略に悩んでいる人がいたら、「職人のように記事を書ける人になりたいか、それとも広く浅いオールラウンダーになりたいか?」を考えてみるといいかもしれません。万人に共通する正解はないので、自分が自分で選んだ道を正解にしていくだけだなあと思います。

いただいたサポートは取材代もしくは子どものおやつ代にします!そのお気持ちが嬉しいです。ありがとうございます!