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律儀に「順番待ち」をしているあなたへ。7人の生き様から見る、自分らしい道のつくり方【SHEライティング入門DAY2】

SHElikes ライティング入門コースDAY2課題
テーマ:「好きな本をおすすめしてください」(漫画も可)
想定読者:SHEメイトさん
字数:2,000-3,000文字
与えたい読後感:この本買ってみようかな

【SDS法】
S(主張):今回紹介するのは、阿部広太郎さんの『待っていても、はじまらない。潔く前に進め』という本です。

D(詳細):阿部さんと6人のクリエイターとの対談形式で、「唯一無二の仕事のつくり方」について語っています。インタビューをふまえ、筆者・阿部さんが人事から念願のコピーライターへキャリアチェンジできた経緯や、仕事を通じて学んだ生き方がわかります。

S(結論=主張の言い換え):「うまくいかない理由」を捨てて、自分だけの道を切り拓く勇気が持てます。変わりたいと思っているあなたへ、ぜひ読んでもらいたいです。

待っていても、はじまらない。潔く前に進め ー 阿部広太郎




律儀に「順番待ち」をしているあなたへ。
7人の生き様から見る、自分らしい道のつくり方


「変わりたいけど、今は仕事が忙しいし」「未経験だし」「私なんて、できるわけない」
……あなたは今、そんなモヤモヤを感じていませんか?

今回SHEメイトの皆さんにご紹介したいのは、コピーライター・阿部広太郎さんの『待っていても、はじまらない。潔く前に進め』という本です。
阿部さんは過去SHElikesの特別イベントに登壇していたり、新設のコピーライティングコースの講師でもあったりするため、ご存知の方も多いかもしれません。かくいう私も、SHEでのご活躍を機にすっかりファンになってしまった一人です。

この本は阿部さんと6人のクリエイターとの対談形式で、「唯一無二の仕事のつくり方」について語っています。インタビューをふまえ、筆者・阿部さんが人事から念願のコピーライターへキャリアチェンジできた経緯や、仕事を通じて学んだ生き方に触れることができるでしょう。
では実際にどんな思考の変化があったのか?その結果、どんな行動を起こしてきたのか?これから要点を3つに絞ってお伝えしていきます。


順番待ちをするな。自ら列をはみ出せ。

突然ですが、あなたには「在りたい理想の姿」がありますか?

何も「Webデザイナーになりたい」「SEOライティングができるようになりたい」などといった具体的な内容でなくとも構いません。「会社に行きたくないから、家でどうにか働きたい」ぐらいの温度感であってもよいのです。

ではそんなイメージを持ってもらったところで、次の質問です。
その理想を叶えるために、「あなたは今どんな行動を起こしていますか?」

うっ、と言葉に詰まった方へ。私も同志です。
目的意識をはっきり持っていて、それを叶えるために具体的に動き続けられる人って本当にすごいと思います。それに比べて自分は……なんて思う人は、少なからずいるのではないでしょうか。

ここで、阿部さんが叶えたキャリアチェンジについてお話しさせてください。
阿部さんの場合、新卒で電通に入社した当初は人事部への配属でした。理由は「ちゃんとしているし、クリエーティブ研修の点数がよくなかったから」。
当時は納得した阿部さんでしたが、3ヵ月後、気持ちが大きく揺さぶられるような転機が訪れます。同社のインターンで、学生が広告の仕事を体験し企画を発表するーーそのキラキラした表情を見た瞬間、「そっち側に行きたい」と強く感じたそうなのです。

クリエーティブなセンスや才能があるわけでもない。コピーが書けない。本当は憧れていたのに、「クリエーティブ職志望です」なんて、恥ずかしくて言えるはずがない。そんなふうに思っていた阿部さんが、学生たちとの出会いによって、このような思考へと変化しました。

“僕が本気で好きなことを仕事にするために、何一つ努力せず、勝手に諦めて、誤魔化していた自分が、情けなくて仕方がなかった。”

引用:阿部広太郎 (著)
「待っていても、はじまらない。潔く前に進め」p.38

以降阿部さんは自らクリエーティブディレクターに声をかけ、4ヵ月後のクリエーティブ試験までとにかくコピーを書き続けました。テーマはマッチやダイエットなどさまざまで、毎回20本。人事のデスクで書くわけにはいかず、ある日はトイレにまでA4の紙を持ち込んでいたそうです。
一時は「向いてないかもね」とまで言われていた阿部さんでしたが、壁にぶち当たりながらも書いて書いて書き続けた結果、なんと合格。晴れてコピーライターの夢を掴んだのです。

阿部さんは本書で、『「待ち時間」は「持ち時間」でもある』と述べています。
彼は解釈のプロです。どの仕事でも大御所が現役で活躍している昨今、ただ順番待ちをしているだけでは自分の番なんて回ってこない。であればこの持ち時間を有効活用して、自ら列をはみ出していこう。会いたい人に選ばれるのを待つのではなく、自分から会いに行こう。そんな阿部さんからのメッセージは、私の心を勇気づけてくれました。

うまくいかない理由を見つけてとどまっていても、何も始まらないのです


資本主義から関係主義へ。居場所を増やす。

「豊かさ」と聞いて、あなたはどんな印象を抱くでしょうか。
お金をたくさん稼ぐこと?東京23区のど真ん中、はたまた軽井沢のリゾート地に佇むようなよい家に住んで、贅沢な暮らしをすること?

阿部さんは本書で、「どれだけお金を稼げるか<どれだけ信頼を稼げるか」であると定義づけています。
お金を豊かにするのではなく、心を豊かにすること。大量生産・大量消費ではなく、「夢中生産・夢中消費」であること。阿部さんの活動の一つである「恵比寿じもと食堂」を例に挙げながら、みんなが自分にできることを少しずつおすそ分けして、心があたたまる場所をつくること。これこそが彼の感じる「豊かさ」でした。

自分の豊かさを見つけ、心にさわる活動をする。「生きていてよかった」と思える瞬間を増やす。
それこそが、仕事や生き方にも大きな影響を与えてくれるのではないでしょうか。


「好きなこと×向いていること」があなただけの道となる

最後にもう一度、冒頭の質問をさせてください。

あなたには「在りたい理想の姿」がありますか?

正直にいうと、私自身、明確には考えられていません。SHElikesに入会しようと思ったのも、ただ何かスキルを身につけようと思っただけ。具体的なゴールを描けていませんでした。

しかし、理想がいまいち見つかっていないという人も、肩を落とす必要はないのです。
本書では阿部さんやインタビューをしたクリエイター6人の過去をふまえ、自分の道のつくり方を説いています。

ではどんなふうに自分の道を見つけていくのでしょうか?阿部さんの答えは、以下のとおりです。

“人事時代に育んだ丁寧な調整力と、コピーライター時代に育んできた、心にさわる言葉を届けるという視点が掛け合わさっている。

(中略)

「コピーライター×人事」。自分の好きに、向いていることが掛け合わさった時、他のどこにも似たような人がいなくなった。僕らしい生き方というものが、やっと見えてきた気がした。” 

引用:阿部広太郎 (著)
「待っていても、はじまらない。潔く前に進め」p.198

「好き(主観)」に「向いていること(客観)」が掛け合わさったとき、あなただけの生き方が見つかる。このメッセージにハッとしました。

子どものころでも大人になってからでも、きっと誰しも一つは好きなことがあったのではないでしょうか。自分らしい道をつくるために、まずは好きなことを思い浮かべる。そしてこれまでの経験や、他人から向いているねと言われたことを掛け合わせる。それこそが、自分らしい道、自分にしかできない道をつくっていくのだと思います。


『待っていても、はじまらない。潔く前に進め』。
この本を読めば「うまくいかない理由」を捨てて、自分だけの道を切り拓く勇気が持てます。

変わりたいと思っているあなたへ、ぜひ読んでもらいたい一冊です。




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